あっ
これデビューの時の写真だ~…懐かしいなぁ…。私の追悼記事の冒頭にあったのは、クリスマスイルミネーションを背景に、ボサボサ頭で眉なしスッピンの私が、BITCHの新作ファーコートを来ている写真。
アハハ、何か恥ずかしいんだよな、この写真!
スッピンで表情が無防備…。
『僕が初めてシャノンに会ったのは、12月の仙台だった。
その一週間前に、ニューヨークの僕の自宅にスタイリストのマッチャンから、「BOUQUのクリスマス号の表紙を撮ってくれないかしら…」という電話が来たのがきっかけだった。
「クリスマスイルミネーションをバックに、アンタに雑誌の表紙の撮影をして欲しいのよ…」
という依頼だった。
普通ならこんなぶしつけな依頼は受けないのだが、ちょうど個展も終わってスケジュールに余裕もあったし、幼なじみのマッチャンの頼みなら…と、僕は機材をかついで日本へと向かった。
日本に着いてからの僕のスケジュールはタイトだったが、なんとモデルの体調が悪くなって、撮影が中断してしまった。
「マッチャン、今晩撮影出来ないと…滞在延ばすのはちょい無理かな~。」
「そおよね~、アンタ今は売れっ子カメラマンだもんね~…」
マッチャンはガックリと肩を落として、気分転換のために少し歩いてくる…と、街の中へ消えて行った。
自分でいうのも何だが、僕の拘束料だけでもかなりの予算だろうに、イメージにこだわりのあるマッチャンは、代理のモデルには見向きもしない……どうなることやら……
「ちょっと~
トッキ~
モデル、居たのよ~

この子
この子~

」文字どおりに黄色い声を響かせてマッチャンが走って来たのは、僕が13本目のタバコに火を付けたときだった。
目をキラキラと輝かせたマッチャンの左手には、背が高くて痩せすぎた女の子の腕がしっかりと握られていた。
18才ぐらいだろうか…洗いっぱなしのロングヘアにスッピン…古着のデニムとモッズコートを羽織ったユニセックスな雰囲気の少女…うん、マッチャンのタイプだ。
「オッケー、じゃはじめよう!」
イルミネーションの中をユラユラと歩く少女は、とても儚く美しかった。
野性的な眼差しだけが、現実と彼女の接点ではないか…と思わせた。