昨日、泊めてもらった友達の家でゴキブリを見つけた時に「こいつ、なにかに似てるな」って思った
考えてみると俺にそっくりなんだ
妙に親近感が湧く
汚ない隅を這い回って、『生』ってものにがむしゃらにしがみつき、日々を過ごす
時がくればただ死ぬ
似てるよな、俺に
なんら変わりない
ゴキブリを見て、俺達はやつらを哀れむ
でもやつらは本当に可哀相なんだろうか?
いくら哀れんだって、蔑んだって、そいつの人生はそいつにしかわかりようがない
自分が誰より幸せで、誰より不幸せかなんて永遠にわからない
俺だってそうなんだよ
他人にはなれない
なりたいとも思わない
ただひたすら前に進む
そして、少しでも自分を高めてやる
少しでも心地好く『自分自身』を全うするために…
俺は、俺の人生が地べたを這いずり回るだけのものならただそれを全うするだけ
全身全霊を懸けて全うするだけ
見下したいならそうしろ
蔑みたいなら嘲笑えばいい
俺は構わない
みんな蝶になりたがる
大空を自由に飛びたがる
美しく見られたがる
俺はそうはなれなくても自分のままでいたい
俺はゴキブリでいい