ある日の夜中
いつも通りCreepy Nutsのオールナイトニッポンを聞いていたら
松永さんが
「RいまTikTokでめちゃ弄られてるの知ってる?」
と言っていました
どうやらRさんが所属するHIPHOPグループ
梅田サイファーがTHE FIRST TAKEに出て
「トラボルタカスタム」を歌ってる時のRさんの動きが独特で
その動きを真似してTikTokに投稿するのが流行っていたらしいです
知らなかった僕は
(そうなんだw
どんだけ変な動きなのか見てみよw)
という軽い気持ちでTHE FIRST TAKEを見てみたら
弄ることなんて恐れ多くてできないほど
カッケェ男たちがそこにいました
脳天ブチ抜かれたような衝撃でした
今週の一曲
梅田サイファー「トラボルタカスタム」
この動画もう何回見たか覚えていません
一発撮りのラップの臨場感、迫力
メンバーもそれぞれ個性的でキャラ濃くて
幻影旅団みたいでカッコ良いです
1曲目の「梅田ナイトフィーバー」
ノリノリな音楽でどこまでも連れて行ってくれるような
パーティの幕開けにぴったりの曲でめっちゃ好きです
楽しい曲が終わり、軽口をたたくメンバー
そこにDJ SPI-Kが溝に針を落とす
流れるイントロ
一転する空気
臨戦態勢
この一連の流れに痺れました
改めてラッパーってかっけぇーなー
って思いました
この「トラボルタカスタム」というタイトルは
「サタデーナイトフィーバー」などでお馴染みのハリウッドスター
ジョン・トラボルタのようにオリジナルの音楽をカスタムしていこうぜ!
みたいな感じの意味みたいです
土曜の夜、ディスコで踊っていたジョン・トラボルタ
土曜の夜、梅田の歩道橋でサイファーしていた彼らも通ずるところがあったのでしょうか
一曲目のタイトル
「梅田ナイトフィーバー」
にも繋がってきますね
ちなみにfeat.鋼田テフロン
とは
トラボルタカスタムのhookを作詞した方で
この形のhookに決まるまでかなり議論したらしいです
Rさんが最終的にコイントスで決めようとして
さすがに却下された
と梅田サイファーのラジオで話していました
不穏なイントロが静かに始まり
全員の
「yeah! yeah! yeah! yeah!」
からKennyDoesが切り込んでいきます
KennyDoes 通称ドイケンは
梅田サイファーの中でも若手で
メンバー屈指のスキルを持っているらしいです
とにかくトリッキーでカッコいいです
「HEADSHOT pt.2」のKennyDoesはリズムの取り方とか変態すぎてびっくりします
「トラボルタカスタム」の最初のリリック
「軽快なステップ
we da U.C in da building」
ラッパーの方はwe are
のことをwe da
と言うらしいです
理由はカッコいいからです
そしてこのU.Cというのは
梅田サイファーの略で
その後も至る所に出てくるので要チェックです
in da building
これもラップ用語で
「俺はここにいる!」とか
「俺、参上!」
みたいな意味みたいです
つまり
「we da U.C in da building」
は
「私たちは梅田サイファーです
私たちはここにいます」
をめっちゃカッコよく言った感じです
その後に出てくる
ランディー・オートン
RKO
OuttaNowhere
はプロレスのWWEが元ネタで
「手札を入れ替えるために新たなる運命」
これはスマホカードゲーム
「シャドーバース」に出てくるスペル
新たなる運命
が元ネタで
このスペルを使うと自分の手札を入れ替えることができる強力なカードです
KennyDoesも冥府エルフを使っていたのでしょうか……
「高山登れ 朝まで踊れ」
のとこを
ライブでテンション上がってる時は
「高山登れ‼️踊っとけ‼️」
と叫ぶのがめちゃカッコいいです
続いて
今は梅田を脱退されたふぁんくさん
圧倒的なリズムキープ力から飛び出す重低音のマシンガンラップは激渋です
イカツい見た目とは裏腹にとてもおちゃめな方でファンからも愛されていました
「正気の沙汰でない tonight」
しっかりサタデーナイトを入れてきてます
おそろしく早いラップ
俺でなきゃ見逃しちゃうね
「理性がfade away
多くの犠牲が出るプレイヤー勢
ヘイター共は目が点
ヘタんとこから芽が出る」
のバースが大好きです
hookが終わり
KZさん
梅田サイファーにリーダーはいないらしいのですが
個人的にはKZさんがリーダーだと勝手に思っています
熱い思いで誰よりも梅田を愛し
情熱的で叙情的なリリックは心に響きます
KZさんで一番好きな曲は
「Now On Air」です
「ぐるぐる回る何度目だ
輝き失くしたアンドロメダ
そんな時にUCがNow On Air」
めっちゃ好きです
ちなみに
「コアのふりしたマスだろ」
を笑いながら歌っているのですが
「叫ぶだけならギャグだろ」
のとこで笑うのが正解みたいです
さすがのKZさんもファーストテイクは緊張したのでしょうか
でもそんなの関係ないくらいエモーショナルなバース
「ラグナロク 届かない 俺らガラパゴス」
からの韻踏むゴリラことKBDさん
デカい強い巨大の三拍子
マットデイモンと同じ誕生日
見た目の通りパワフルなフロウと
オリジナリティ溢れるユニークなライム
「魔性の女 蟻の門渡り
マンションのオーナー 橋本マナミ」
は綺麗で新しくて面白い
最高のパンチラインと言えるでしょう
「通すこの一念
度を越す事件
東スポの一面」
で韻を踏めるのは世界でKBDさんただ一人だと思います
最新アルバムの「KING」という曲で
KBDさんの魅力が遺憾なく発揮されているのでぜひ
「プレッシャーで軋まん重厚なボディ
文句なしガチでフォール勝ち」
この一瞬でネルソンズさん全員の名前を入れ込む技術は圧巻です
ちなみにKBDさん、
フリースタイルも鬼強で
いつだかの晋平太さんとのバトルが神試合でした
続いて登場するのが梅田の秘密兵器
変態的なスキルの持ち主テークエムさんです
一番新しく入ったメンバーで
このファーストテイクで世間にお披露目的な感じだったらしいです
テークエムさんの個性とオシャレさ、インパクト
Rさん曰く「大成功」だったみたいです
テークエムさんの存在感はのっけからすごかったです
チャック・ノリスみたいな見た目で
様子がおかしい人がいるなー
と思ったらそれがテークエムさんです
Bit○h ヤリ◯ン
のとこの自主規制もオシャレでした
テークエムさんはソロの楽曲も素晴らしくて
「Leave my planet」
は壮大なリリックと幻想的な歌声で
聞いていてとても心地よい曲です
この後に飛び出してくるのがKOPERUさん
梅田サイファー随一のポップさと華やかさを持ち合わせています
かわいらしいルックスですごく人気があります
僕も大好きでYouTubeのゲーム実況はずーっと見ていられます
ライブの時に後ろから
「バディナディエアー!」
とコペルさんが出てくると一層盛り上がります
「深海のシーン変えるために進化する人材」
のとこがすごく気持ちいいです
ちなみに
「溜め込んだ攻撃も跳ね返すフルカウンター」
は
漫画「七つの大罪」のメリオダスが元ネタらしいです
コペルさんは漫画やアニメが大好きで
よーく聞いてみると歌詞の至る所にキャラクターが隠されています
楽曲「アチィ」には
いろんな漫画の炎系のキャラクターが出てきて
「HEADSHOT pt.2」では
「ジョジョの奇妙な冒険 第5部」に出てくる
グイード・ミスタに捧げるメッセージが込められています
ラップしてる時も気持ちよさそうにリズムに乗っていて
聞いて、見て
両方楽しい抜群のエンターテイナー
それがコペルさんです
お次はpekoさん
ビックリするくらいイケメンで
背が高くて声低くてイケボで
ラップも上手くてDJもできる
天が二物与えまくりの男前
それがpekoさんです
Rさん曰く
「性格も男前」
らしいです
pekoさんの韻はめちゃくちゃ固いイメージです
ポケットに手を入れながら
「手にしたスキルこれBling Bling代わり
Take it to the next level進化…さらに」
とラップしてるのが
カッコよすぎて惚れてしまいます
pekoさんで一番好きな曲は
「さめないうちに」です
i. aの母音で踏みまくっています
クールなpekoさん
でも内に秘めた熱い思いのある方です
そして遂に登場
フリースタイルダンジョン2代目ラスボス
R-指定
Creepy Nutsのファンから一旦離れて
梅田サイファーのいちメンバーとしてRさんを見た時に気づいたのは
めちゃくちゃテクニシャンだな!
という印象でした
「トラボルタカスタム」では変則的な
「No. 1 PLAYER」では熱いラップを
そしてよくhookを担当することが多いのですが
豊富な知識とユーモアから紡がれる歌詞
そして華のある歌声は存在感がすごいです
改めて
(こりゃー売れますわ)
って感じました
そして件の弄られている動きですが
それについての僕の分析はこうです
隣にいるコペルさんが
ノリノリでダンスしていて
コペルさんはきっと運動神経も良くダンスも上手
それに少なからず触発されたRさんも踊っているのですが
ダンスがそこまで得意じゃないRさんは
ややぎこちない動きになっている
それをTikTokやらのキッズたちが大げさに弄っている
こんな感じじゃないかと思います
正直
「Rさんが変な動きしてるwww」
と聞いてこの動画を見たのですが
メンバー全員カッコよすぎて
弄るなんて真似おこがましいにも程があることこの上ないったらありゃしない
弄る暇なんてないくらい手を上げてノッていました
「流行の波」
を
「竜頭蛇尾」
で踏むセンス
「ドラ息子がラップすればラスボス」
なんてエモ散らかしてエモニーしそうになりました
そしてラストのテークエムさん
「アフロさえも嫉妬する」
は
ラップの本場アフロ・アメリカンも嫉妬するような
そして
「サタデーナイトフィーバー」に出てくるアフロ達に負けないくらい
というメッセージが込められているそうです
プロのラッパー達のリリックは
何も知らずに聞いても心地よくて
歌詞を知ったらカッコよくて
意味を知ったら感動する
そんな
三度美味しいひつまぶしみたいな贅沢が味わえます
今年満を辞してメジャーデビューした梅田サイファー
最新アルバム「RAPNAVIO」は全曲めちゃくちゃカッコいいです
これからも梅田サイファーの曲に勇気をもらいつつ
彼らのように
僕もカスタムして
進化し続けたいと思います
今週の一曲
梅田サイファー「トラボルタカスタム」