2023年3月4日、5日に日本武道館で開催されたライブ


東京03 FROLIC A HOLIC feat.Creepy Nuts

in日本武道館

なんと括っていいか、まだ分からない



配信チケットの視聴期限が3月26日までだったので滑り込みギリギリで視聴しました




※配信期限も過ぎたし、誰も見てないブログなのでガッツリネタバレすると思います













お笑い芸人をやっていて東京03さんを尊敬してないやつは一人もいないと思います



キングオブコント王者

単独ライブ全国ツアー、チケット即完

「金にならない」と言われていたコントで飯を食っていける地盤を築き上げたパイオニアでもあると思います






今回の出演者は本当に豪華で

オールナイトニッポンフリークの自分からするとよだれが出るようなメンバーでした





Creepy Nuts、佐久間宣行、オードリー

毎週聞いているラジオのパーソナリティ大集合で

どのラジオでも全員が「すごいライブだった」

と言っていて

(そんなに言うなら見てやろうじゃねーか)

と思い配信チケットを購入しました






正直けっこう斜めから見てました

お笑いに限らず映画とかでも

そんなにハードル上げられたら厳しいと思いますし

皆さんが口々に「吉住ハンパない」と言うので

(どんなもんじゃい!)という気持ちで見始めました



佐久間さんや、ラジオにゲスト出演した飯塚さん、オークラさんも「吉住ハンパない」

と言うのがちょっと悔しかったです








結論から言うと吉住さんハンパなかったです


キャラの憑依の仕方や、なんてことない普通のセリフも笑に変える演技力

絶妙に嫌な言い方など

1人で5本くらいホームラン打ってました



自分とそんなに芸歴違わない人がここまで凄いと心が折れそうになります

斜めから(どんなもんじゃい!)

と見ていた自分のハードルを余裕で飛び越えて行かれました

完敗です








FROLIC A HOLICというのは東京03さんとオークラさんが、普段のしっかりとした単独とは違って肩の力を抜いてふざける遊戯のようなライブで、前回もおぎやはぎさんやザキヤマさんが大暴れしていました




しかし今回はコントの中身もライブ全体の構成も驚くほど練られた上質なライブとなっていました





ライブのサブタイトル

「なんと括っていいか、まだ分からない」

も「タイトル未定」とか(仮)みたいな意味かと思っていたのですが


「若者から大人になる過程で生じる

 なんと括っていいか分からない悩み」


というのを縦軸に展開されるコント同士が繋がっていたりして

ラストには飯塚さんが全てすっきりさせてくれる

といった最高のカタルシスを迎えられるライブでございました






正直に言うと最初2本くらいのコントを見て

(まぁーこんな感じかー)

と思っていたのですが

ラストの武道館の設定のコントが全てひっくり返るくらい面白くて感動しました





あとやっぱり

GENTLE FOREST JAZZ BAND

の演奏が豪華で

良いもの見たな〜という気持ちにさせてくれます



更に驚いたのが

Creepy Nutsの歌が聞けたことです

2way nice guy

サントラ

のびしろ

という超人気曲を生歌で聞ける超豪華なライブでございました





のびしろを聞いて気づいたのですが

「括れやしなかったわ、たったの3文字で」

という歌詞がめちゃくちゃストーリーに合ってるなーと思いました


そしてそれに対するオークラさんのアンサーが

ラストの飯塚さんの台詞

「大人って、そーゆーもんだ!」

なのかなーと勝手に想像しています







オークラさんは本当に粋な当て書きをする方で

演者の個性を活かして、その人が言いやすい台詞を作ってくれる優しさ溢れる作家さんだと思います





佐久間さんのラジオでよくオークラさんの進捗を話されていたのですが、オークラさんが

「松永くんの活かし方ようやくわかったよ」

と言っていたそうで

それにより活かされたのがオープニングのコントなのかなと思いました






松永さんとRさんが若者と大人の狭間で

なんと括っていいかわからない悩みを抱えていて

その悩みを東京033人に話すコントでした


劇中の台詞なのですが、松永さんの話す悩みがリアルな松永さんの悩みで


「かつて求められた個性や味を今でも求められることに違和感がある」


と話していて


以前ラジオで

「松永案外しっかりしてるじゃん」とか

「松永さん童貞じゃなかったんだ

とか言ってくる人にブチギレていたのを思い出しました




そしてその悩みは楽曲「バレる」の歌詞にもあって

これもまたオークラさんの粋な当て書きなのかなーと感心してしまいました





また、ラジオで松永さんが最初の立ち稽古の時

あまりに下手すぎて脚本変更して出番を減らされた


とか


松永さんが稽古の中休憩で一旦家に帰ったら、スイッチがオフになったからもう来ません


なんて事件があったと聞いて

松永ファンの自分はとても心配だったのですが


いざ本番見てみると

佐久間さんとのラジオコントで半分くらいアドリブでのびのび喋られていたので安心しました


松永さんのサンプリングもめちゃくちゃカッコ良かったです


やっぱり松永さんの魅力は等身大で本音を飾らず喋ってくれるところだと思います

ラジオが終わってしまうの本当に残念です……








ゴリゴリのリトルトゥースの僕は若林さんの登場をずーっと待っていたのですが

クライマックスを過ぎても出てこなくて

あれー?と思っていました


(激浅考察野郎の自分はR.N土下座馬鹿が若林さんだと予想していました

お恥ずかしいです)





しかしラストのコントの大オチに

「どうも、ラジオモンスターです」

とふてぶてしく登場する若様はやっぱりカッコ良かったです





そしてエピローグで全員役から降りた状態の03さんに上下スウェットのヤバおじさん若林さんが声をかけます


「松永の出番が少なかったから今からコントやろう」

と無茶振りをして

そこから大暴れでした




個人的に松永さんの出番がもっと見たかったのでとても嬉しかったです

これもオークラさんの優しさなのかな〜





オールナイトニッポンのチェ・ヒロシのコーナーの如く

オモチャを壊す勢いで遊ぶ若林さんは全方面に容赦がなく暴君でした





前回のFROLIC A HOLICのザキヤマさんも相当暴れていましたが、今回も芸人の底力と

劇中で出てきた言葉を引用して弄る若林さんの手腕も流石の一言に尽きます



あらためて「のびしろしかない」という歌詞めっちゃ良いなーと思いました







完璧な台本の3時間を見た後にめちゃくちゃなアドリブを30分見せられると頭がバグって

「面白い」がゲシュタルト崩壊しそうでした




ハードルをバチコリ上げて視聴させていただいた結果

吉住さんハンパなかったし

ラストのコントの飯塚さんやっぱり凄かったし

Rさんのラップとコントの融合は感動しました



佐久間さんのラジオで「ラップとコントの融合」

と聞いた時

(なんじゃそれ!言いたいだけやろ!)

と斜に構えていたのですが

確かにあれはラップとコントの融合で

面白くてカッコ良くてエモかったです




Rさんの負担がとにかく凄かったのですが

想像以上に波を乗りこなしていて

正にヒーローでした







FROLIC A HOLICを見て

エンタメの持つ力の凄さと

まだまだ新しいことってできるなー

という希望と感動が芽生えました



「音楽」とか「お笑い」とかに縛られない

何にも括れない新しいことがまだある

というワクワクを与えてくれました





先輩方の凄さに心折られてる場合じゃない

自分にも何かできることがあるんじゃないかと思わせてくれる最高のライブでした






もう配信も見れないですが、DVDとか販売されるかもしれないのでその際はぜひ買って見ていただきたいです

そこんとこご検討願います。