梅雨があけ6月に記録的猛暑日があり、また雨が降り

その雨も止みいよいよ夏本番といったところでしょうか



新型コロナウイルス感染者数も過去最多となり

思うように外出できない日々が続きます

せっかくの夏なのに心から夏を体感できないもどかしさ

でも、体感できなくても夏を夢想することはできます

それを手助けしてくれるのが音楽だと思います


あの頃の夏へ心を飛ばしてくれる

そんな一曲です




今週の一曲

KICK THE CAN CREW「イツナロウバ」





キックを聞き始めたのは小学5年生の頃でした

母親がキックとリップとエグザイルにハマっていてよく一緒に聞いていました


当時の僕には彼らのスキルなどは全く理解できていませんでしたが、やたら眩しく輝いて見えました



初めて聞いたアルバムは「magic number」で

今でもこのアルバムが最強だと思っています


DJDJは夜のドライブに最高でこの曲がラジオから流れてきたらテンションあげあげです


LONELY ONEはめちゃくちゃ熱い曲で最近改めてハマっている曲です

KREVAのバースが激アツで大事なライブ前など戦いの前に聞いて自分を鼓舞しています

この曲でLITTLEが言っている

「差別しろって言ったべ?ベイベー!」

とは「スーパーオリジナル」と言う曲のバースの

「こうしてただ喋るしか

 脳の無いこの俺を差別しな」

という歌詞に繋がっていて

歌詞に一貫性があるところも好きです


あと最高なのか

sayonara sayonaraです

この曲のMCUのバースが疾走感と叛逆性がマジで大好きです

ラストの

「神よこの俺に罰と少しの勇気と変化した明日を」

という歌詞が力をくれます



ご覧の通りキックはKREVAとLITTLEとMCU

三者三様にみんなそれぞれカッコよくて

個性的でキャラ立っててこの上無いです

そりゃーヒップホップ界に伝説を残すわけですわ



キックはライブも凄まじくカッコよかったです

小学生の頃母に連れて行ってもらった武道館でのライブは衝撃的でした


神輿ロッカーズのサビでステージから炎が噴き出す演出に圧倒されました

そしてmovingmanやELEMENTSなどのしっとり系の曲も背景の映像と相まってとても幻想的で

なによりKREVAのカリスマ性が凄かったです

そもそも声がかっこいいので何喋ってもサマになるのはズルイですよね

そしてシャイなLITTLEも良きでした



キックのライブは本当に盛り上がるので

今年の8月11日ロッキンで見れるのが最高に嬉しいです

アンバランスが聞けたらもう泣いちゃいます





さて、毎度のことながら余談が長くなりました

ここからがイツナロウバについてのお話です



この曲を聞くと中学時代の夏を思い出します

当時、僕が友達にキックを布教してみんなでカラオケでTORIIIIICO!を歌っていました

僕はいつもLITTLEのパートでした


めちゃくちゃ楽しかったし

自分の大好きな音楽を大好きな友達と共有できたことは、今思うととても幸運なことだったと思います、こんなに幸せなことはないと思います



今でも当時の仲間と集まると当時聞いてた音楽の話になりますし

今でもその音楽を聞くと、昨日のことのように当時の情景を思い出せます



友達と夏に自転車に乗って遠くの海まで行き

そこでみんなでイツナロウバを歌っていました


今思うとかなり素敵な青春でした


僕の学生時代は女の子とは無縁でしたが

本当に友達には恵まれていたと思います

なんだか久しぶりに奴らとカラオケでキックを歌いたくなってきました




イツナロウバはMVもめちゃくちゃエモいですよね

沖縄の綺麗な海に3人で倒れ込むシーンが特に好きです

夏の冒険が始まりそうな予感がしてワクワクします



3人ともリリックが素晴らしくて

KREVAの

「正面衝突 当然今日も 冒険衝動 少年少女」

の畳み掛けがえげつないです


この曲のラストLITTLEのバースがとにかくかっこよくて震えます


「徐々に次第に弱った紫外線

 まだ何も終わっちゃいないぜ

 ワンサゲン騒げ行くぜ朝から朝まで

 Ah〜Summer Day」


固い韻を踏みつつ夏の終わりの切なさとそれに抗う青臭さを見事に表現したパンチラインだと思います



歌詞の中に「夏」というワードは一度も出てこないのですが

さまざまなアプローチから夏を彷彿させてくれる彼らの曲はまさにmagic numberです




タイトルの「イツナロウバ」は

「It's not over」のことらしくて

「まだ夏は終わってない!」って言ってるみたいです


だから僕も毎年9月ごろにに

(今年の夏も何もできなかったな〜)

と後悔せずに

(まだ俺の夏は終わっちゃいねぇ!)

と気合を入れてバイクで旅に出ています

人生においてこの気持ちはすごく大事だと思います


30歳になって

(20代何もできなかったな〜)

と思わずに

(まだ俺の人生おわっちゃいねぇ!)

というイツナロウバ精神でいることが大事なんだと思います





イツナロウバ精神

我ながら良いこと言った気がします


この気持ちを胸に

今年の夏も今のところ何もできていないけど

まだ夏は終わってないので

人混みは避けほどほどに夏を満喫したいと思います

It's not over!





今週の一曲

KICK THE CAN CREW「イツナロウバ」