買ってしまった…直播と超前。ってくらい実はハマってた《沉香如屑,沉香重华》


この夏の古装で注目された作品は《星汉灿烂,月升沧海》《苍兰诀》そしてこの《沉香如屑,沉香重华》の3つ。


その中でクチコミサイト豆瓣の評価が1番低かったのが本作品。


それなのにどハマりした理由はストーリーの面白さとかでは全くない。ロジカルじゃないし、ご都合主義だし。既視感あるし。


でもね、理屈じゃないのよ


本日ネタバレとかは気にしていないので、以下立ち入りご注意ください。


※9/8に追記していますので再投稿します。

2季合わせて全59話。


前半《沉香如屑》の記事はこちら。



 あらすじ

唐周の仙衣修復のために集めていた4神器の最後の一つで元々应渊帝君を主人とする「地止」が見つかる前に、何者かに颜淡を人質に取られた唐周は、颜淡と引き換えに集めた神器を奪われてしまう。



应渊帝君の历劫を無事終わらせるには、唐周の人生を自らの手で終わらせるしかないと悟った颜淡は唐周の胸を刺し



自分に半分だけ残っていた四叶菡萏の心臓を唐周の身体に移し、そのお陰で無事に应渊帝君は天界に戻ることができる。(そんな颜淡は姉芷昔から半分もらって復活)



天界に戻った帝君は、誰が神器と自分の命を狙ったのか、神仙の記憶を持って下凡したはずなのに、なぜ記憶が消されていたのかなど


颜淡の大親友の录鸣(夏志远)が命をかけて残してくれた手がかりなどを元に、天界に立ち込める不穏な空気の謎を解き、三界(神、仙、人)ひいては六界(三界+妖、冥、魔)の平和を守ろうと、颜淡や余墨たちと共に行動を開始する。


帝君が唐周となっている間に、果たして天界では何が起こっていたのか?この世界は大戦を起こさず平和を保てるのか?


そして禁断の恋は報われるのか?な物語です。



 感想


この沉香、もともと見るかどうかすら迷ったんですよね。大きく3つの理由があって、それが

①杨紫が演じるCPにはときめく事が少ない。特に杨紫の傻白甜演技には全く可愛さを感じない。もういい年なのにと残念に思う。

②そんな杨紫が演じた《香蜜〜》や成毅の代表作《琉璃》になんとなく似ていそう。まぁこれはどの仙侠loveドラマも真ん中に通っている設定はたいてい似たり寄ったりなので、どう違いを出してくるかとか、演者さんの違いで面白いと感じられるかどうかが変わってくる。

③私の中での成毅ブームは終わってる

この3点。見終わってまず、自分が懸念していたこの3点についてどうだったか述べると


① もし「純真無垢で天真爛漫」なだけで押し通されていたら怒りすら湧いたと思うけど、傻がそんなになかったし、キャラに意外と落ち着いていて芯が通った部分があったので普通に見られた。


特に《沉香如屑》の後半に夜忘川に落ちる辺りから下凡時代以降ラストまで、颜淡が杨紫である事の意義を多少なりとも感じられるキャラと演技のマッチングぶり。颜淡すごい可愛かった。

あと、そういうのとは別に、このドラマでの杨紫になぜこのキャラの役をまたやったのか⁈と言う気が起きないということもある。

なぜなら、景甜がキャンセルした後、なかなか女主が決まらなくて撮影すら怪しくなってしまったところを、杨紫が助け舟を出したという経緯があるらしいから。

②ストーリー展開については前半冗長。本来はもっと長かったみたいだけど、それでも全部で59話あるので前半といっても長い。

そして全体の流れは天界→下界→天界と本当に良くある仙侠ドラマ。

で、前半に対して後半の編集が唐突で所々話が繋がらない。絶対前半の「灯」に使いすぎて後半時間が足りなくなったんだと思う。ほんと「灯」は戦犯。

ただ、いろいろと唐突ではあるものの、後半の濃厚さがスゴイ。詰めて詰めて詰めまくってて満足度高いです。

原作にはないネタもたくさんあるようだし、男主キャラも1と2が変わってて、それに伴い結末も原作とは違っている。


もはやオリジナルドラマになっちゃってるんじゃない⁈


③当ブログで応援していると書いてから《琉璃》で大ブレイクするまでは注目していたんだけど、なぜか《琉璃》以降気持ちも冷めて、成毅ドラマだから見るということはさっぱりなくなっていたんだけど



久々に見たらやっぱりイイ。成毅ってで気持ち語るの上手すぎて、ちらっと見せる苦悩や喜びに萌える♡し、打戏も安定感があってお上手で、ときめくというよりもはや感心する。

この人の表情見てるだけでワクワクするし、演技だけを言えば《琉璃》の時より引き込まれた気がする。


同じドラマ内でも3つの人格演じて、その3人が見た目は成毅なのにちゃんと別人。特に玄夜は成毅ご本人のお声♡低音でめっちゃいいです。


やっぱり悪い男にはなんか惹かれちゃうよね♡この玄夜というキャラは新疆での撮影の前日に突然充てがわれたキャラだそうで。

それに対応できる成毅はさすがだし、このキャラをあてがってくれた監督よ、本当にありがとう♡

誰もがハマる正統派イケメンではないかもしれないけれど、見始めたらその演技と美しさに惹きつけられる俳優さん。仙侠以外でもお見かけしたいな。

↑欲を言えば《琉璃》と《沉香》で仙侠はもういいかな〜って思ってます。今後成毅には仙侠ドラマ以外でお会いしたい

あ、あと前半の記事でセコイ男に違いないと言っていた天尊。

実は立派な方でした。疑ってすみませんでした〜。


そうそう、予算が潤沢であったことは映像処理の美しさからも見て取れます。そこも楽しかった。


​男主の微表情に驚いたシーン

他のキャラも良かったので書きたいんだけど、すでに長くなってしまったので、男主の表情に見入ってしまった(すでに会員公開されててすぐに探せそうな)2シーンと、結末について一言書いて終わりにします。


第47話冒頭の唐周から应渊帝君に戻るシーン

高貴で霸气なオーラに変化してて、「うわぁ、恭迎帝君归位♡」ってゾワっとしました。


で、ここなんだけど、颜淡が意識を失う前に伸ばした手を帝君が掴もうとするんだけど、颜淡は拳を握るんです。これって死ぬ前に帝君を拒否したんですよねじゃんけんじゃないよね。そういう颜淡の潔さ好き。


再度天界に戻ってからは颜淡への気持ちを隠すことなく公開していた帝君。


第51話で偽物の天尊から「恋愛した上に、魔族とも繋がっているだなんて。天規を破ったんだからお仕置きだよ!」と「怨刃志刑」を受け


↑应渊は父が魔族で母が神


第52話、今から81回剣で刺されるって時に、天刑台の外で拘束されている颜淡にすっごい優しい顔で


等下行刑时 你别看 って言った後

你别怕

って少し離れてる颜淡に囁くんです。声は聞こえない(視聴者には聞こえてる)けど、口の形だけでそれがわかるっていう…


で、私も一緒にと天刑台に登った颜淡と共に刑を受けてる最中から

受け終わった後で颜淡の涙を指で拭いながら「不要哭,不哭…」で見せる笑顔までがヤヴァァァイ!!


颜淡の姉芷昔(孟子义)とはここでさようなら😢


結末言っちゃうよ

で、男女主が大愛のため共に死んじゃうこの終わり方、ものすごく気に入ってます。「え、都合良すぎない?」なheよりずっといい。

あのラスト、2人の魂のかけらが融合して残ってる感じしましたよね。本当に番外編とかあるのかな。個人的にはこのまま終わってもヨシだと思ってます。

とにかく始まりから終わりまで「成毅仕様か⁈」と突っ込みたくなる虐に継ぐ虐

それなのに花絮では杨紫も成毅も、悲しいシーンですら見てるこっちが引くくらい明るくうるさいのに、いざ撮影になるとスッと役になりきる2人はやっぱりプロなんだなー。

ということで、男女主の演技がスゴすぎて、ストーリーまで面白く感じてしまう魔法にかけられてしまったドラマ《沉香如屑,沉香重华》なのでした。

↑タイトルにある沉香はお香の原料ですね。沉香の中でも最高級なものは伽羅だそう。ドラマ内では定情信物の一つに香炉があります。

さ、直播最後まで見てこよっと。

​番外編のおかげで(9/8追記)

昨日会員の大結局公開日だったんですけど、番外編の「惊喜1・2」も公開されました。


本編の悲劇を補う「みんな幸せ(余墨以外)」ストーリーなのはお約束でしたが、このありきたりな番外編のおかげで


なんと、あの悲しい終わりの本編以来

成毅ロスに陥って、好きなシーンだけ3周目とかしていたワタクシの心が、スーーッと冷静さを取り戻しまして。


同じドラマを何度も見るって久しぶりだったけど、そろそろ抜け出したいと思っていたのでちょうどよかったワ。


↑桃花見た後の感覚にちょっと似ている


そんなこんなで、ドラマとしてはseである方がより心を引きずられることを再確認。あの本編だけで終わってたら、切ない気持ちのままあと2周くらいしちゃったかもしれないです。


どっちの終わり方が好みなのかは人それぞれかと思いますが、やっぱり悲劇、そこまで嫌いじゃないみたい←今更か〜