今日はレーウェンフックの生誕記念日。「微生物学の父」とも呼ばれている偉人です。彼は周囲の環境中の微生物を発見し、生体の細胞の構造を観察しました。
1632年10月24日にオランダのデルフトで生まれ、90歳で亡くなりました。逝去は1723年8月26日です。
彼はただの雨水一滴の中に「無数の小さなウナギかミミズのようなもの(細菌のこと)が寄り集まってうごめき、まるで水全体が生きているかのようだった」と書いています。
「わずか一滴の水の中におびただしい数の物体が、すべて生きていて目の前に存在している。これほど美しい光景を、私はかつて見たことがない」とも記していたそうです。
今は常識ですが、当時としては環境中におびただしく存在する微生物の発見は驚異であったでしょう。上記引用はこちらの記事からです。
アントーニ・ファン・レーウェンフック[レーベンフック](Antonie van Leeuwenhoek)の肖像。ヤン・フェルコリエ(Jan Verkolje)による。1680年ころ。Wikipediaから。
今日のグーグルのトップページのdoodleはレーウェンフックがテーマです。下記は静止画。
こちらは動くdoodle。環境によってみえないかもしれません。
レーウェンフックの使った手作りの顕微鏡は、現在使われているものとはずいぶん形が違います。レンズとして手作りのガラス玉を使用していたそうです。拡大してみたいものを針の先につけて、ネジでピントを合わせていました。
初期レーウェンフック型の顕微鏡(複製)。Wikipediaから。
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レーウェンフックと同じ年に、同じデルフトで生まれた著名人に、画家のフェルメール(Jan Vermeer)がいます。 正確な日付は諸説あるようですが、フェルメールは1632年の10月31日生まれ、 1675年12月15日に死去といわれます。
フェルメールの死後の財産管理を任されたのが、レーウェンフックでした。しかし生前の二人の交流がどのようなものであったかは今となっては不明です。
フェルメールの作品である「天文学者」「地理学者」のモデルがレーウェンフックであると言う説があります。フェルメールの作品とレーウェンフックの肖像を比べると、確かに似ている気もします。彼らは生前にきっと交流があったのでしょうね。
フェルメールの「天文学者」(Jan Vermeer、The Astronomer)。1668年ごろ。Wikipediaから。
フェルメールの「地理学者」。1668年 - 1669年。Wikipediaから。和服のようなガウンは当時の南蛮貿易により入ってきた日本風衣服の影響を受けたものとされている。
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レーウェンフックの顕微鏡は最大に見積もって500倍程度の拡大率だったようです。いまは1000倍の顕微鏡は普通に使用可能です。観察原理は異なりますが、電子顕微鏡を使うと、100万倍の世界も目にすることができます。
私たちの見ることができる世界を、肉眼だけのものからミクロのレベルにまで拡大してくれたレーウェンフックの功績が、現代の科学の進歩に繋がっています。彼の生誕 384 周年に感謝です。
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ところで今日は「文鳥の日」でもありますね!
手乗り文鳥=「て(10)に(2)し(4)あわせ」(手に幸せ)の語呂あわせで10月24日ですって