中国浙江省温州市で家屋が倒壊する事故があり、生き埋めになった住民の方が出ています。温州は上海にわりと近く、ここから当クリニックに受診にみえる患者さんもおります。
以下朝日新聞から引用。
> 中国浙江省温州市で10日午前4時半(日本時間午前5時半)ごろ、民家4軒が突然崩れ、住人20人以上が生き埋めになった。新華社通信などによると、午後1時現在8人の死亡が確認された。地元消防などが700人態勢で捜索している。
> 原因は調査中だが、現場は老朽化した民家が集まる地域で、住民が増築を繰り返し、古い家が積み上がるように建っていたという。近くに住む住人は、地元メディアの取材に「部屋全体が揺れて、大きな音がした。外を見たら、建物がぺしゃんこになっていた」と語った。(上海=冨名腰隆)
崩れた建物はどんな建築だったのでしょうか。かなり古いのか、わりと新築なのか(もし新しいなら手抜き工事ですね)。
また何人住んでいたのでしょうか。報道では被害にあった人の数がこの手の事故にしては少ないですね(むろん被害に遭う人は少ない方がいいには決まっています。当局発表による被災者数が少なめなのは中国あるあるです…)。
実際のところどうなっているのか、いろいろ気になったので百度のストリートビューをみてみました。
下記は倒壊現場のニュース映像。画面左に大きな緑の看板がありますのでこれを目印にしましょう。。
こちらはストリートビュー↓。上に見える緑の看板のある店の前にいます。店の軒下右には、上と同じく白い自動販売機があります。このストリートビューは周囲のマンションの建設具合からみて、結構以前の写真のようです。
次にこのストリートビューで後ろを向いて(緑の看板の向かい側を見る)、今回崩れた建物をみるとこんな感じ。かなり古い。崩れても仕方ないのかしら。1階はお店のようですが、上の階に人はあまり住んでいなそうな雰囲気です。
さらにストリートビューを少し右に振ると、窓のふちどりが赤い、白いタイルの別のビルが見えます。これを2つ目の目印にします。
これはニュースサイトでみる事故現場。崩れた建物の奥に、上のストリートビューに見える赤いふちどりの窓のビルが見えます。
そして下はまたストリートビュー。上の写真を撮影したと思われる位置付近から、崩落した建物を見上げた状態です。古いだけでなく、どうも上層階は建て増ししているようです。この奥に先程の赤い窓枠のビルがあります。
結局、倒壊して不思議がない老朽化し無理に増築したかなり古い建物が崩落したのでしょう。また、大きさの割にはあまり多くの人が住んでないようなビルだったのでしょう(考えようによっては不幸中の幸い)。
古い建物の放置や、危険な建て増しが放置されているのは非常によくないです。このままではおそらくまた同様の事故が各地で起きるでしょう。
亡くなられた方のご冥福をお祈りし、怪我をされた方の快癒を願っております。そして、このような事故が起きないような対策が当局によってとられることを期待しています。