中国と日本の新たなジカ熱患者さん発生のお話。連休をはさんで時間がたってますが、アップします。まず朝日新聞(ヤフーニュース)から。

 

【日本】ジカ熱厚生労働省は10日、中南米地域から帰国した大阪府の30代男性が、ジカウイルス感染症(ジカ熱)と診断されたと発表した。男性は現地で蚊に刺されたかどうかを覚えていないが、発症の時期から現地で感染したとみられるという。中南米で流行が始まった昨年以降、日本で感染者が確認されたのは7人目、西日本では初めて。

写真は青島空港でジカ熱のパンフレットを渡す医療職員。本文とは関係ありません。先日、浦東と虹橋空港に行きましたが、こんなことやってないようでした。実際やってるのでしょうか。(C)新華社。こちらから引用。

【中国】広東省では6月7日に同省13例目のジカ熱患者が確認されました。32歳の女性でベネズエラに住む中国人で5月30日に広東省に到着しました。31日に発熱し、6月3日に発疹と頭痛で医療機関を受診したそうです。

 

上記で中国全土では21例目の患者さんがでたことになります。やはりベネズエラで感染ですね。ベネズエラと中国についてはこちら☆もみてください。


 

ジカウイルスによると思われる小頭症の子供の網膜所見。右の写真でわかりやすいですが、赤い小さなたくさんの斑点が病変です。下記論文から引用。


【ついでに:病気の新しい知見】ブラジルのジカウイルス感染症流行に関連した小頭症児の増加が明らかになっています。2015年にブラジル北部で妊娠初期のジカウイルス感染が疑われた女性から出生した小頭症の男児3例の目を検査したところ、これまで同感染症で見出されていなかった目の所見が明らかになった。

 

3例に見つかった新たな所見とは、出血性網膜症、網膜の血管病変、トルペード黄斑症(torpedo maculopathy)の3つ。このほか、全例に色素性の黄斑障害、4眼に脈絡網膜の委縮を示す所見が認められた(次の論文から。Miranda HA 2nd et al. Expanded Spectrum of Congenital Ocular Findings in Microcephaly with Presumed Zika Infection. Ophthalmology. 2016 May 25. pii: S0161-6420(16)30277-9)

 

 

まだ患者さんは発生しそうですね。ウイルスによる病変の研究もさらに進んでいくものと思います。

 

オリンピックもありますが、ジカ熱の大流行がないことを願いたいです。

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