眠気で困る人がいます。逆に夜に眠れなくて困る人もいます。病院にくる人は圧倒的に眠れない(不眠症)の人が多い。しかし時々、しっかり寝ているし、夜更かしをしてるのではないのに、眠くて困るという患者さんがみえます。

 

写真はこちらのサイトから引用。

 

眠気の原因で一番多いのは睡眠時無呼吸症候群。昼間の居眠りで事故をおこすこともあります。夜間のいびき呼吸停止(自分ではわからないことが多い)をもつことが多いです。肥満者や顎が小さい人にも起こりやすい。高血圧などを合併することもあります。治療法がありますから、医療機関を受診しましょう。

 

やや特殊な病気にナルコレプシーという病気があります。ちゃんと寝ているのに、昼間など寝るべき状態でない時に耐えられない眠気で寝てしまう病気です。大笑いした後の脱力発作、しばしば金縛りにあう、といった特徴的症状を伴うことが多いです。人口1000人に1人くらいいます。内服薬で改善する場合があります。

 

写真はこちらのサイトから引用。

 

特発性過眠症というまれな病気もあります。起こそうとしても起きない頑固な居眠りをする病気です。起きてもすっきりしないのが特徴です。

 

また、むずむず足症候群(レストレスフット症候群)は夜間に足がむずむずして眠れず、結果として昼に眠くなる病気です。一部の人は内服治療が有効です。

 

うつ病でも過眠になることがあります(多くの場合は不眠ですが)。

 

高校生くらいの患者さんでは睡眠相後退症候群という病気が起こることがあります。眠りの質はいいものの、眠る時間帯がずれる病気です。朝の光にあたるようにするといった工夫が必要になります。

 

なおアフリカなどでハエによって媒介される眠り病がありますが、これはトリパノゾーマという寄生虫によっておき、過眠だけでなく錯乱症状をきたします。中国にはありません。

 

寝ているフェレット。写真はこちらのサイトから引用。

 

睡眠の問題は内科だけでなく、精神科の先生のお世話になる必要があることもあります。しかし睡眠時無呼吸症候群のように内科での治療法が可能な病気もありますので、眠りすぎで困っている人は医療機関(ある程度経験があり、よく話を聞いてくれるところ!)を受診することをお勧めします。

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