日本黄砂が日曜日に確認されたそうです。

 

九州・山口で10日、今年初の黄砂が観測された。黄砂は、中国大陸の砂漠地帯などで巻き上げられた砂が偏西風などに乗って飛来する現象。福岡管区気象台によると、福岡市と山口県下関市で10日夕、確認した。福岡市では一時、見通しのきく距離が5キロになった。

上記は毎日新聞のニュースサイトから引用。

 

黄砂はただの砂ではなく、表面にいろいろな物質を付着しています。これが体にはよくない

 

かつての名曲、「黄砂に吹かれて」(工藤静香、1989年)。実際は黄砂には吹かれないほうが体にいい。写真はアマゾンから。

 

 

黄砂の表面には細菌、真菌(カビ)、金属成分を含むPM2.5などが付着しています。

 

PM2.5は直径2.5μm以下の粒子のことをいいます。PM2.5は自然発生物(小さい粒の黄砂を含む)と人為的発生物(燃料の煙など)の両方からできています。これが体に悪いことは有名ですね。

 

一方、黄砂は4μm程度の大きさが主体ですが、2μm程度の黄砂もあるので、黄砂の一部の粒子の小さいものはPM2.5でもあります。また、粒子が大きい黄砂表面にはPM2.5が付着しています。ちょっとややこしい。

 

黄砂による健康被害については引用しきれないほどたくさんの研究がなされています。

喘息の悪化[論文1、2]

循環器・呼吸器疾患の増悪[3]

アレルギー性鼻炎結膜炎の悪化[4]

アレルギー性皮膚炎の悪化[5]

 

喘息やアレルギーをもっているひとは、黄砂の多い時や気象予報のあるときには、不要な外出をしない、マスクをするといった自衛が必要ですね。

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論文

[1] Watanabe M, et al. Allergol Int. 2016;65:147. 

[2} Watanabe M, et al. J Med Invest. 2015;62:233.

[3] Chan CC, et al. Environ Res. 2008;106:393.

[4] Miura T, et al. Environ Res. 2014;132:220.

[5] Otani S, et al. Int J Environ Res Public Health. 2012;9:4606.