悪性リンパ腫は、「リンパのがん」であり、まれな病気ではありません。
いま勤務しているクリニックにも、悪性リンパ腫に限らず、がんの治療をされた後に上海で暮らしている患者さんが何人もおみえです。
会社員のHさん(59歳、男性)もその一人。中国語が堪能で、主に中国人のお客さんに対応する営業の仕事をされています。
元気でお仕事をされていましたが、発熱が続き悪性リンパ腫と診断され、日本で手術と抗がん剤治療を行いました。正確にはB細胞性非ホジキンリンパ腫という病名でした。
悪性リンパ腫では症状がある場合とない場合がありますが、Bさんには原因不明の体重減少と発熱がありました。ちなみに患者さんによっては寝汗がみられることもあり、これら3つを医学的に「B症状」と表現することがあります(Bというのは病気の進行を評価する上で使われる単なる記号です)。
HさんはB細胞性リンパ腫でした。ちなみに悪性リンパ腫はT細胞性、B細胞性、NK細胞性などと分類されることもあります(B症状のBとはまたまた違う)。
Hさんは一時帰国して手術で腫瘍を切り取ったあとに、さらにB細胞性リンパ腫に効果が高いR-CHOP(アールチョップ)といわれる抗がん剤治療を受けました。副作用が比較的強い治療ですが無事に終了し、現在もお元気で上海を基点に仕事をされています。
Hさんいわく、病気の再発の不安はいつも頭にあるそうです。日本で働く方がいいのではないかとお尋ねしましたが、日々できる仕事に集中して、以前からの顧客の喜ぶ顔をみるのが楽しみで中国にいることでした。
大きな病気をされてもなお、充実した生活を送っているのは素晴らしいです。仕事に生きがいを感じていらっしゃるのですね。
さて、このアルバムを作ったマーティン・フライも悪性リンパ腫でした。悪性リンパ腫のなかのホジキンリンパ腫(日本人には少ないタイプ)です。
彼はこのアルバム(The Lexicon of Love、邦題ルック・オブ・ラブ、バンド名はABC)を出したしばらく後に、悪性リンパ腫の診断を受けました。
マーティン・フライはがんをみごとに克服したそうです。いまも元気で活動しています。現在57歳。youtubeでその姿は観ることができます。以前より太ってますが。
Hさんとちがって、マーティン・フライに直接話は聞けませんが、なにが彼の闘病を一番支えたのか、すごく知りたい。「まだまだ生きたい」という気持ちが第一の原動力であったのは当然として、それ以外になにがよりどころになったのでしょうか。音楽を続けて行く希望?子供の成長をみたい?
彼を支えたのは何でしょうか。
ところで、このアルバムでマーティン・フライがとてもカッコいい。声がいい。それと、ブラッド・ラングのベースはいつ聴いてもドキドキします。ブラッドはバンドの正式なメンバーではありませんが。
ドラマ感にとても溢れているこのアルバムですが、たぶん今の若い人に聴かせたら、何この大袈裟な曲の集まり、と言われるだけだろうな…(って、昔はこれがよかったんだよ!)

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*上の文章で、患者さんの個人情報および症状は、実際と変えています。
いま勤務しているクリニックにも、悪性リンパ腫に限らず、がんの治療をされた後に上海で暮らしている患者さんが何人もおみえです。
会社員のHさん(59歳、男性)もその一人。中国語が堪能で、主に中国人のお客さんに対応する営業の仕事をされています。
元気でお仕事をされていましたが、発熱が続き悪性リンパ腫と診断され、日本で手術と抗がん剤治療を行いました。正確にはB細胞性非ホジキンリンパ腫という病名でした。
悪性リンパ腫では症状がある場合とない場合がありますが、Bさんには原因不明の体重減少と発熱がありました。ちなみに患者さんによっては寝汗がみられることもあり、これら3つを医学的に「B症状」と表現することがあります(Bというのは病気の進行を評価する上で使われる単なる記号です)。
HさんはB細胞性リンパ腫でした。ちなみに悪性リンパ腫はT細胞性、B細胞性、NK細胞性などと分類されることもあります(B症状のBとはまたまた違う)。
Hさんは一時帰国して手術で腫瘍を切り取ったあとに、さらにB細胞性リンパ腫に効果が高いR-CHOP(アールチョップ)といわれる抗がん剤治療を受けました。副作用が比較的強い治療ですが無事に終了し、現在もお元気で上海を基点に仕事をされています。
Hさんいわく、病気の再発の不安はいつも頭にあるそうです。日本で働く方がいいのではないかとお尋ねしましたが、日々できる仕事に集中して、以前からの顧客の喜ぶ顔をみるのが楽しみで中国にいることでした。
大きな病気をされてもなお、充実した生活を送っているのは素晴らしいです。仕事に生きがいを感じていらっしゃるのですね。
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さて、このアルバムを作ったマーティン・フライも悪性リンパ腫でした。悪性リンパ腫のなかのホジキンリンパ腫(日本人には少ないタイプ)です。
彼はこのアルバム(The Lexicon of Love、邦題ルック・オブ・ラブ、バンド名はABC)を出したしばらく後に、悪性リンパ腫の診断を受けました。

マーティン・フライはがんをみごとに克服したそうです。いまも元気で活動しています。現在57歳。youtubeでその姿は観ることができます。以前より太ってますが。
Hさんとちがって、マーティン・フライに直接話は聞けませんが、なにが彼の闘病を一番支えたのか、すごく知りたい。「まだまだ生きたい」という気持ちが第一の原動力であったのは当然として、それ以外になにがよりどころになったのでしょうか。音楽を続けて行く希望?子供の成長をみたい?
彼を支えたのは何でしょうか。
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ところで、このアルバムでマーティン・フライがとてもカッコいい。声がいい。それと、ブラッド・ラングのベースはいつ聴いてもドキドキします。ブラッドはバンドの正式なメンバーではありませんが。
ドラマ感にとても溢れているこのアルバムですが、たぶん今の若い人に聴かせたら、何この大袈裟な曲の集まり、と言われるだけだろうな…(って、昔はこれがよかったんだよ!)
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大きな病気、悪い病気でも乗り越えられることがよくありますが、闘病中でも、そのあとでも、生活の中に心のよりどころがあるのは大事なことですね。

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*上の文章で、患者さんの個人情報および症状は、実際と変えています。