2016年1月5日15時のPM2.5分布予想画面。色が黄色に近いほど濃度が高い。
拡大しないと見づらいかもしれません。画像はこちらのサイトから引用。

きょうはなんか空気がきれいだと思ったら、上の写真のように上海付近(赤丸)はPM2.5がすごく少ない。
PM2.5の晴れまや~!


PM2.5が健康に良くないのはわかります。
では男性と女性ではどっちがPM2.5の影響を受けやすいのでしょうか?


昨年アメリカら発表された論文では、PM2.5によると考えられる呼吸器感染症・心疾患・不整脈の入院リスクは、女性の方が男性よりも高かったそうです。


たとえば1立方メートルあたり10マイクログラムのPM2.5の増加によって、不整脈による入院リスクが女性で1.13%増加するのに対して、男性では0.03%しかなかったとのことです(注)。
これら数字の差はあまり大きくないので、確定的な結果ではありません。またアメリカに住む人の調査ですので、世界中同じ状態ではないかもしれません。

しかし、呼吸器感染症や心疾患においては、女性のほうが影響を受けやすいのかもしれませんね。今後のさらなる研究が進まないとはっきりしません。


毎日の診療の場での印象(わたし個人の感想)ですが、上海に住む日本人は圧倒的に男性が多いものの、大気汚染の影響を受けて受診したと推測される患者さんは、もともとの比率の割には女性が多い気がします(総数でいったら男性が多いが)。あと子供さんの受診も多いです。



PM2.5による影響に、性差が本当に存在かはまだわかりません。
これからも不要な吸入をさけるようにして、できる健康管理対策は続けましょう。

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(注)この増加率の数字の95%信頼区間は、女性で0.63%~1.63%、男性で-0.48%~0.55%でした。したがって女性の入院リスクが実際は高くなっていない可能性も残っているので、単純に解釈しないようにしてください。