鼻水には欠かせないのはティッシュペーパーです。日本のネピアは中国でも売っていますね。妮飘(nipiao ニーピァオ)と呼ぶようです。



上海も空気が悪い日が目立つようになりましたね。
先日もどんよりした大気で遠くのビルがかすんでいました。

PM2.5をはじめとした、汚染された空気で体調を崩す人も増えています。
大気汚染によってどんな症状が出るか気になるかたも多いでしょうから1例をご紹介します。



最近受診された患者さんの例です。個人情報は変更してあります。

<Aさん、会社員45歳男性>


  ◆以前から花粉症がある。

  ◆上海には2年前から滞在している。杉などが生えていないので花粉症は良くなった。普段はマスクを使っていない。

  ◆今年の12月になり、鼻水と鼻つまりが悪化。熱やせきはなく、のどの痛みもない。鼻の症状で集中力が落ち、夜もよく眠れなくなった。頭痛も出てきたためクリニックを受診。

  ◆問診では空気の質が悪いときに外出をすると症状が悪化すると判明。胸部の聴診で異状なし。検査では明らかなアレルゲンは見つからず。最終診断は大気汚染による鼻炎。大気汚染が鼻炎の直接原因か、症状を後押しする悪化要因かははっきりしない。

  ◆空気の悪い時は外出を避け、やむを得ず外出するときはマスクを使うこととし、鼻炎の薬を処方。これにより症状は軽快するも完全にはなくならない。



これは短期的な影響を受けた鼻炎患者さんの例です。花粉がないのに花粉症のような症状が出ています。「かぜ」と診断してもうまく治療できませんし、抗生物質も効果ありません。またこういったかたでは、大気汚染を避けるだけでなく、自宅で発生するハウスダストや、エアコンフィルターの汚れも改善できるかも考えてもらう必要があるでしょう。



(続く)



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