はじめに

年末調整とは、会社が従業員の給与や賞与の所得税や住民税を確定するための手続きです。年末調整で誤りが生じた場合、納めるべき税額が過不足することになり、場合によっては税務調査の対象となるなど、さまざまなリスクを招く可能性があります。

そこで、本記事では、年末調整でやばいことになる具体的な例を挙げ、そのリスクについて解説します。

 

 

  給与所得控除額を間違えた

給与所得控除額とは、給与所得者の所得から一定額を控除する制度です。給与所得控除額を間違えると、納めるべき税額が過不足することになります。

例えば、給与所得控除額を実際よりも多く申告した場合、納めるべき税額が少なくなります。しかし、その分、翌年以降に多額の追徴課税を受けることになります。

一方、給与所得控除額を実際よりも少なく申告した場合、納めるべき税額が多くなります。その分、翌年以降に還付を受けることになりますが、その間、預金や投資などの運用などで得られる利息や配当金が減ることになります。

 

 

  扶養控除や配偶者控除を間違えた

扶養控除や配偶者控除とは、扶養家族や配偶者がいる場合に、一定額を控除する制度です。扶養控除や配偶者控除を間違えると、納めるべき税額が過不足することになります。

例えば、扶養控除や配偶者控除を受けられる家族や配偶者がいないのに、申告した場合、納めるべき税額が少なくなります。しかし、その分、翌年以降に多額の追徴課税を受けることになります。

一方、扶養控除や配偶者控除を受けられる家族や配偶者がいても、申告しなかった場合、納めるべき税額が多くなります。その分、翌年以降に還付を受けることになりますが、その間、預金や投資などの運用などで得られる利息や配当金が減ることになります。

 

 

  医療費控除を忘れた

医療費控除とは、本人や家族の医療費が一定額を超えた場合、一定額を控除する制度です。医療費控除を忘れると、納めるべき税額が多くなります。

例えば、医療費控除を受けられる医療費が発生したのに、申告しなかった場合、納めるべき税額が多くなります。その分、翌年以降に還付を受けることになりますが、その間、預金や投資などの運用などで得られる利息や配当金が減ることになります。

 

 

  寄付金控除を忘れた

寄付金控除とは、特定の団体に寄付した金額が一定額を超えた場合、一定額を控除する制度です。寄付金控除を忘れると、納めるべき税額が多くなります。

例えば、寄付金控除を受けられる寄付金を行ったのに、申告しなかった場合、納めるべき税額が多くなります。その分、翌年以降に還付を受けることになりますが、その間、預金や投資などの運用などで得られる利息や配当金が減ることになります。

 

 

  まとめ

年末調整でやばいことになる具体的な例として、給与所得控除額の間違い、扶養控除や配偶者控除の間違い、医療費控除の忘れ、寄付金控除の忘れの4つを挙げました。

これらの間違いを防ぐためには、年末調整の流れや、控除漏れが多い項目を理解し、控除漏れがないか、自分で確認することが大切です。

また、年末調整の際には、以下の点に注意しましょう。

  • 年末調整の書類は、よく確認してから提出する。
  • 控除を受ける可能性がある事項は、すべて申告する。
  • 控除を受けるためには、必要書類を揃えて提出する。

年末調整は、毎年必ず行われる手続きです。控除漏れに気をつけることで、納めるべき税額を減らし、節税につなげることができます。