幸福な時間 No.2-1 | 親しい友達のブログ

幸福な時間 No.2-1

No.2-1

「アキさん、やばいっすよ。道込んじゃってて、もう時間ぎりぎりっすよ」

「だから。悪かったって」

「何度も電話したのに、出てくださいよー、もうー」

 品川は案外車の運転が荒い。初めは運転が下手なんだと思ってた。違うんだ。多分気が短いんだな。いまも相当イライラしてる。それが、負い目のあるこちらに容赦なくびしばし伝わってくる。文句、言える立場じゃないんだけどさー。

「ナビ、ついてるんだろ?三體牛鞭(勃動力)黄色  抜け道とか載ってねえの?」

「そんなもん。とっくに調べてますよ」

「何、イラついてんだよ」

「だから。電話、出てくれないからですよ」

「今日のこと、レイさんには言うなよな」

「そういうわけにはいきませんよ」

「何でだよ」

「僕の雇い主は社長ですからね。三体牛鞭(三體牛鞭 聞かれれば本当のことを話します」

「ホテルに平澤といたってことも? 言うの? マジで?」

 さすがに品川は沈黙した。でも、きっぱりと言うのだった。

「仕事ですからね」

「ちぇっ」

「ちぇっ、じゃないっすよー」

 少しも前に進まない車 三九胃泰 に品川は当り散らす。ハンドルを苛立たしげにばんっと叩いた。

 驚いた。

 目が。点になった。

「……悪かったよ」

 呟くように謝った。聞こえているはずなのに。品川は返事をしない。もしかして。本気で怒ってる?

 時間に遅れる役者なんてざらにいる。だけど俺はまだ新人だし。遅れた理由が、前の仕事がおしてとか、そういうんじゃないし。こういうのはまずいって。それはよくわかるんだ。

 だけど。あのとき。平澤と離れるなんて考えられなかった。ずっと一緒にいたかった。

 平澤と過ごす時間は幸せ過三体牛鞭 ぎて。あるゆる感覚を麻痺させる。まるで麻薬のようにこちらを縛りつけてしまう。やばいね。

「俺、暫く、仕事、休もうと思ってるんだ」

 ぽつりと言った。

「え」

 品川が驚いた顔で振り返った。あんまり大きくない目を見開いている。

 暫し、見つめ合った。

「平澤の所為じゃねえよ」

「じゃ、何で」

「学校。まずいんだよ。出席日数、足りねえかも」

「社長に話したんですか?」

「いや。まだ」