しばらく前から、この週末以降、1週間ほど雨が続くとの予報が出ていましたが、昨日になって天気予報が変わり、今日は晴れ間ののぞく天気となりました。
それで、急遽、大阪府南部の雨山城と土丸城に登城してきました。




比較的近い場所にあるので、今日はちょっとゆっくり、8時ちょっと前の電車で最寄り駅を出て、天王寺発 8:28 の快速に乗りました。



30分程、乗車した熊取で下車し、バスに乗り換えます。



事前に調べたところでは雨山城の麓にある大阪体育大学行きでしたが、その直前に葛城山地を越えた粉河行のバスがあり、目的のバス停にも停まるので、そちらに乗車しました。
ちなみに、乗車したのは他に一人でしたが、二人とも峠を越える手前の大阪体育大学口のバス停で降りてしまい、無人の状態で粉河に向かっていきました。

バスを降りて、登山口を目指して歩くうち、雨山城と土丸城のある山が見えてきました。
二つのピークの左側に雨山城、右のピークに土丸城があります。



雨山城も土丸城も南北朝の時代に、楠木正成の一族の、橋本正高、橋本正督によって築かれたと伝わっています。雨山城と土山城は、国の史跡に指定されており、以前から行きたいと思っていましたが、山城にしては標高が300mを越えて少々高く、登るのに険しいのでは、と身構えていました。
しかし、近くで見る山城は穏やかです。調べてみると、麓の標高も海岸線に近いものの、120mもあり、比高は200m程で、それ程高いわけでもなさそうです。

バス停から10分程歩き、高速道路の高架橋の下の登山口から登ります。



思いがけず深い森があり、次第に勾配も急になりました。



しかし、20分ちょっとで、雨山城の馬場跡に着きました。
ここからは、関空が間近に見る事が出来ます。



更に坂道を上り、雨山城の本丸跡に辿り着きました。
ここには神社が鎮座しています。



本丸から一段下がったところには月見亭という見晴らし台がありました。
ここから土丸城の峰も手が届くように眺められました。



この後、土丸城に向かうのですが、その途中、素晴らしい光景を眺める事が出来ました。



この景色は、なんと重要文化的景観に指定されているそうです。
この山里の景色が大阪府で眺められるとは、正直、思ってもいませんでした。


土丸城から雨山城に戻り、麓に降りました。
この時、12時過ぎで、当初の予定では、南海の泉佐野駅に向かい、和泉にある陣屋を二つほど巡る予定にしていたのですが、ふと以前に、この辺りにいくつか国宝のお寺が、この近くにあった事を思い出しました。

さっそく検索してみると、歩いて30分程の所に2つのお寺がある事がわかり、折角の機会なのでまずはそちらを訪れる事にしました。



この長閑な景色の中、まず向かったのは慈眼院です。
慈眼院を訪れて初めて知ったのですが、この辺りは鎌倉時代以降に九条家の荘園だったようで、その遺構が各地に残っているそうです。
慈眼院もその一つで、鎌倉時代の多宝塔が国宝に指定されています。



すらっとした端正な姿の多宝塔です。
ここは金堂も重要文化財に指定され、境内の苔もとても綺麗なお寺でした。

慈眼院のすぐ隣の日根神社です。



こちらは白鳳時代の創建と伝わるそうです。


日根神社からは、45分程歩き、来迎寺に向かいました。



こちらも橋本正高が建立したそうで、旧本堂が重要文化財に指定されています。


麓に降りてからも歩き詰めで、時刻も既に午後1時半を回っています。

スマホで検索すると、15分歩いた山の手台中というバス停から泉佐野行が
14:00に発車するとあり、そちらに向かいました。



しばらく待って到着した泉佐野行のバスです。
この時、一緒にバスを待っていた方が他に一人いたのですが、バスが定刻から遅れていた事から、話をすることになりました。関西では、ちょっとしたきっかけで、他の人と話が始まるのが、いい点です。

その方に、この近くには役行者が開基した犬鳴山の七宝瀧寺があるという話を聞きました。
今日、眺めた重要文化的景観の先の、和歌山との県境の山にあるお寺です。

30分程バスに乗り、泉佐野を 14:43 の普通電車で吉見ノ里に向かいました。



吉見ノ里駅近くに、吉見陣屋の跡があるのですが、ここは全く遺構が残っておらず、すぐ折り返し、今度は和泉府中の伯太陣屋跡を目指します。

伯太陣屋跡は、阪和線沿線なので、南海電車を岸和田まで乗り、岸和田からバスでJR阪和線の東岸和田に出て、伯太陣屋跡の最寄り駅の信夫山駅に着きました。



こちらは、駅から15分程歩くのですが、こちらも碑が残るのみでした。
陣屋跡に天理教の建物があるようで、その石垣が当時のもののようでした。


今日は、思いがけず盛り沢山の散策となりました。
歩数も2万8000歩を越えていました。


今日の散策の様子は、後日に、本編のホームページで紹介します:
http://shanehsmt.html.xdomain.jp/index.html
 

 

http://shanehsmt.html.xdomain.jp/index.html


"Explore Historical and Exotic Japan"
http://handejapan19.html.xdomain.jp/index.html