【NHK Eテレ】SWITCHインタビュー達人達「小山薫堂×佐藤可士和」 | 。○ 今を楽しもう ○。

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*趣味日記*
~since Oct.9.2005~

以前から小山薫堂さんと佐藤可士和さんに興味を抱いていて、


まさかのコラボレーション番組を企画してくれたのがNHKのEテレ。


【NHK Eテレ】SWITCHインタビュー達人達「小山薫堂×佐藤可士和」


。○ 今を楽しもう ○。-20130507194550.jpg


小山薫堂・・・もったいない男

(構成作家・脚本家)


佐藤可士和・・・整理する男

(アートディレクター)


相対するこの二人はともに48歳。


お互いの仕事場を訪ね合い『成功する企画の極意』探り合う。


【小山薫堂さんの内容】


小山さんのオフィスはとても変わっていて、

受付がカフェになっている。

凄いアイディア!

社員のいる部屋の入口扉の上に

動物の顔がいくつも飾られたオブジェがあり、

1000人目に人が通ると仕掛けがあるらしい。

記念の写真を撮るという。

仕事が煮詰まった時に遊ぶスペースも設けられている。

ある意味無駄なものが多いオフィスだ。


「無駄が発想の刺激になる」

熊本観光キャンペーンの仕掛け人。

おまけでくまモンが生まれた。

きっかけやチャンスを作って、道筋を創る

自分たちの力で作り上げる。

その気にさせるには?

流れるくらいを導くには、

一人一人のささやかな功績を見つけてほめてあげる。

一人でも多くの共感者が出た時が成功する。

参加したいと思わせる。

体質が変わる。洗脳されるに近い。

プレゼンにはバランスがある。

強引にねじ込もうとするぷれぜんと、

相手が身を乗り出して聴きたくなるものとは違う。

ある時は引きの姿勢。

佐藤さん「スタイルは違うかもしれないけれど、

強引に説得しないところはすごい似てる

「北風と太陽」結局それだと思う」


熊本県のキャンーペーンの「ブランディング」の仕事は

もともとのドメインとして違いはあるのか?

自分が手掛けたことにより良くなって、

相手が喜ぶという点では、

喜ばせ方の違いがやっていることの違いだということでしょうね。。。


企画の原点は誕生日会。
同じ誕生日の男の子がクラスメイトにいた。

母親も美容師同士。

友達はどっちかに行かないといけないから

彼よりも沢山友達を集めたいし、

よりいい誕生日プレゼントをもらいたい、

どうやって皆を気持ちよくすればこっちに来てもらえるか考えて、

企画したのが自分の誕生日会。


佐藤さん「そもそもなんでそんなにサービスが好きなの?」

根底にあるのは「慮る(おもんぱかる)、思い量る」

自分ではない、人の事を思い量るということが

すべての原点だと思っていて、

「企画とはサービスである、サービスとは思いやりである」

そういう風にいつも言っている。


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超貧乏性。

「この世にあるものには何らかの使命がある」

「何か有効活用できないかな、もっと良くならないかな」

という風に考える。

モノも全然捨てられない。

佐藤さん「真逆ですね。あはは。

モノに未練はないですね。考えて捨てるから」

モノに感情引入する。

どうやったらもったいなくなくなるか。

思い付かなかったら、

自分じゃない人がこれを見たらどうなるか?

どう思うんだろう、何に使うんだろう?と考える。

発見・改善をする。

それを現在具体的に実行しているのが

代表を務める京都の料亭【下鴨茶寮】 である。

新たな企画の提案として『和』を考えた。

『和』『日本』ってなんだろう?

米も着物も漢字も大陸から伝わってきたもの。

この国の上手なところって、

『何かを自分流に変える』そこじゃないですか。

『和』という漢字は『和える』と書きますよね。

何かが入ってきてそれを違うものと和えて、

自分流に変えるその『和』をこの料亭の魅力にしたいと思っている。

色んな物のコラボレーションによってその魅力を発信したい。

来た人同士が仲良くなってそこから文化が生まれたりすることもあると思う。

人と人とが出会う場所にしたい。




【佐藤可士和さんの内容】


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「きちんと整理することで、表現すべきかたちが必然的に目てくる」

基本手ぶら。

必要なものだけ持っていく。

小山さん「僕と真逆ですよ!」 クーポンやポイントカードを持ち歩く。
手ぶらになったのは「整理」と「デザイン」が自分で理解できて、

それがすごく特化した結果。

急にはできなかった、怖くて。
メモも取らない。

一番大事なことだけ覚えて帰る。

「手ぶらを味わってください。サイッコーですよ^^」

世界が変わる。

手ぶらで一日過ごすと、すごく自由になって、

何でもできるンじゃないかって気になる。
オフィスにあるものすべて無駄がない。

本当に真逆!

コンセントは机の中。

エアコンは床の下。

天井に何もない。

壁は全部収納。

見せない収納にコンセプトを変えた。

よく使わないものは共用の物にすると物が凄い少なくて済む。

小山さん「こういうのは『企画術』と関係あるんですか?」

関係ありますね!そのまんま「情報の整理」とかに。

社員の方へ質問。

「不便だと思うことはないですか?」 「特にないです」

大丈夫な人だけを雇っているんです。

「入社試験の時に質問はあるんですか?」

はい、あります。「君、几帳面?」あはは。


7&iのロゴの依頼を会長から請けた。
「わが社をもっとよくしてほしい」

オリジナル商品1300アイテムくらいあり、

パッケージやロゴがバラバラだったりしたものを

新たなロゴを作りパッケージを一新した。

スタイリッシュに統一感を持たせた。

丁度発表の時に3.11の震災に遭ってしまった。

ドーンと一変にもの凄い数の物が変わって

セブンイレブンの風景が一発で変わることを考えていたんですけど、

そうならなかったんですよね。

リニューアルした新しいパッケージをぽつぽつと出していくと、

これだけ売り上げがバーンって伸びるんですよ。

150~300%伸びて、半期で過去最高利益を出した。

その後雑貨も手掛けた。

ナショナルブランドだと流通の中の競争で

アピールを過剰にしなきゃいけないし、パッケージが広告化してくる。

だけど家の中に入ったらいらないンじゃないかという発想で、

広告は必要最低限にしている。


小山さん「整理をすることに拘る」
整理が好き。エンターテイメントとして好き。

きっかけがあった。

小学校三年の時、ガキ大将の家に行ったら

子供部屋がバシーっと整理されてて、できなそうなやつが、

普段自分が怒られていることをピシッとやっている。

すごく悔しいの、プラス、結構大人っぽく見えてかっこいいなと思った。

家に帰って、自分の部屋を片付け始めてたら結構面白くて、

そのまんま整理が好きになった。

小山さん「それが今の仕事につながっているわけね」


35歳で独立。

社長室は何にもないすっきりとしたデザイン空間。

お寿司屋さんみたい。

仕事をしたらさっと拭いて元あった状態に戻す。

沢山仕事をしているから、こうしていることでゴチャゴチャにならない。

頭の中もスキっとする状態を保つには

空間的なこともやるほうがそれの刺激を受けていると思う。
小山さん「いや~でもつくづく先うちに来てもらってよかったと思う。

これ見た後にうちにっていうと連れて行きたくなくなりますよ。あはは」

クライアントが来たら仕事をやる前に事務所を一回見てもらって

違うなと思ったら「違います」みたいなことは言いますよね。

そんなことしてなにになるの?

って思う人とは仕事やっても上手くはいかない。

ハッピーじゃない。



【ファーストリテイリング会長・柳井氏】

なかなか自分たちの思いは自分では見えない。

自分たちの思いが自分たちに見えるようにしてくれる。

そういう言う能力を信頼している。

世界に通用する表現方法も含めて提供してもらえる。

彼は、理解力・本質をつかむ力が圧倒的に強い。


本質をどのように見抜いたのか?


ユニクロをどうやって立ち上げたのか?どこに向かっているのか?

ずっと話を伺って、けっこうそれがすごい大事なんですよ。


聞いたものの中から上手く組み立てて

クライアントがやりたかったことを実現する。

やっぱりすごい経営者はすごい面白いことを考えている。

それをそのままバーンと純化した状態で見せられると凄い面白い。
だから目の前にあって、相手の中に最初からあるんですよ。

と思っているんです。

「答えは相手の中にある」

そう思っているからアイデアが出ないという不安はない。

小山さん「今の言い方上手いですよね。
成功したとき。経営者に好かれるし、刺さるだろうなと思う」
ある程度時間をかければ必ずつかめるか、
つかめないとしたらよっぽど合わないかとかなんですよ。

柳井会長

「基本的な仕事に対する考え方は似ていると思う。

気が合わないと仕事の依頼はしない」


プロジェクトのジャッジをできる人と仕事をする。

ということを基本にしている。

ジャッジできない人だと

誰のために何の仕事をしているのかわからなくなる。

大人数だと調整などに時間がとられることによりクリエイティブでなくなる。

それは良くないので仕事の取り組み方として大事にしている。


小山さん

「アイディアは化学反応だと思っている。

一つのアイディアの種があるとしたら

そこに違うものを持ってきて摩擦が起きて火花が散って爆発する。

そういうものかといつも思っている。

結局は僕は何もしなくて、やりたいと思う人が

本当にするというのが一番理想で、

その人の体質を改善してあげてその人が何かに気づく。

そのお手伝いが出来たらいいなと思うんですよね」


愛媛県・今治のタオル業界の再生依頼。

最初は無理だと思った。

どっか不具合があって、うまくいかないことがあるから

医者に例えると今治は瀕死の状態だった。

予算もない、縁もゆかりもない、タオルについて考えたこともない。

あまりにもすべてのファクターが遠かった。

タオルを使ってみたら

あまりの良さ(吸水性・クオリティーの高さ)にびっくりした。

経営者を集めてもともとあるものを磨くスタンスであることを話した。

統一のクオリティーを保った基準をクリアしたもののみ

今治ブランドを付けられるようにした。


今治単体の仕事というよりも、

日本を世界にプレゼンテーションする仕事だなと思ってやっている。

ユニクロもそう。

日本人としての喜びですよね。


小山さん

「今やデザイナーの域ではなくなっているじゃないですか?」


対象は変わっていっているけど、

デザインしているという感覚では変わっていない。

対象が、もっともっと大きくなればいいなと思っている。

「日本という国をブランディング」というと大袈裟だけど、

日本の強みというのはデリケートな感性というか、

感性の解像度が高いと思うんですよ。

たとえば味にしても、

これらをまとめてもっとうまく文脈化するといいなと思う。


発想のヒント、成功する極意をぶつけ合った二人。


佐藤さん

「凄い、今日、面白いと思ったのは

話しが結構会うと思うんですよ。だけど全く違う!」

本質のつかみ方はかなり共通しているところもあると思うんですけれど、

オフィスとか、私生活に対することはまるっきり逆ですよね!あははは!

それが面白いと思った」

小山さん

「そうですね。

でも、二人で今まで全く同じプロジェクトをしたことないじゃないですか

一回何かやってみませんか?」

佐藤さん

「いいかもしれませんね。

でも、うまくいくか全然わからない!あははは!途中で崩壊するか」

小山さん

「ものすごい上手くいくか」

二人で

「どっちかですよね」



【感想】

暇人だね、私。あはは。

書き出して覚えておきたかったの。

とても刺激的な内容だった。

クリエイティブな人の考え方や行動力。

相手の役に立つ仕事。

相手の考えをうまく引き出す力。

すごいね。

二人はかなり違うけど、とっても似てる。

面白いね。

良い部分を認め合ってる感じが良かった。

私から見る二人の血液型の例えは、

小山さんはB型

佐藤さんはA型

どちらかというと、

私は佐藤さんのあり方(整理大好き)が理想で、

実際は小山さん(もったいない)に近いかも。

あはは。


SHAMU