【8月3日】病名不明
白血病かどうかはまだ分からなかった。
病院からは、ここでは分からないから別の大きな病院へ移るように言われた。
先生からは「染色体の形が変わっている。血液疾患であることは間違いない」と言われた。
せーがる君がすごい汗をかくこと、その他には症状がないこと、
白血球の量が多いこと、染色体異常のこと、、、
その条件に当てはまる病気を、会社の休憩時間にネットで探しまくった。
「慢性骨髄性白血病」が一番近かった。
会社のトイレで泣いたし吐いた。
質問サイトに質問したら、他の病気の可能性を指摘された。
その病名はすべて、助かる病気ではなかった。
余命数ヶ月だった。
「慢性骨髄性白血病」は薬が開発されていて、まだ生きられる可能性があった。
「どうか慢性骨髄性白血病でありますように」と祈った。
彼氏が白血病であることを祈るなんて、こんな恐ろしいことがあるかと思った。
血液疾患であれば、なんにしてもタバコを止めなければとネットに書いてあった。
せーがる君にタバコを止めるように言った。
【8月4日】タバコをやめる
せーがる君に「タバコ吸ってないよな?」と聞いた。
ニヤっと笑って「吸ってないよ」と言った。
「吸ったんだな」と思った。
このとき、せーがる君はまだ、自分が「白血病かも」と思っていなかった。
私も「慢性骨髄性白血病だと思うよ」とは言ってなかった。
せーがる君は「胃炎とか風邪で白血球が多いんじゃろ」と言った。
「絶対違う」と思った。
私は「分からんけど…血液疾患よ?少し覚悟した方がいいんじゃないかな。
とにかくタバコは絶対止めて。命にかかわるよ。
私のために止めて。」
と静かな声で言った。・・・言ってしまった。
せーがる君の前では絶対泣かないようにしようと思っていたのに、
泣いた。
そのせいで、せーがる君は一気に不安になったようだった。
私はなんと愚かで弱い人間だろうと思った。
「この世からタバコが消えてしまえばいのに」と思った。
【8月5日】海へ
プロポーズしてくれた海に行った。
前々から泳ぎに行く約束をしていた。
とても行く気分じゃなかったけど、行って遊んで忘れようと思った。
せーがる君はすごく楽しそうだった。
「やっぱ海たのしいな」と笑っていた。
その笑顔見て、
「この笑顔が二度と見れない日が来るのか」と思った。
「絶対嫌だ。信じたくない。怖い。」と思った。
泣いた。
海に潜って泣いた。
でも、この笑顔が好きだと思った。
この人がおじいちゃんになる姿を見たいと思った。
「せーがる君が一番大事。
せーがる君がどうか幸せになりますように。
せーがる君、一緒に生きよう。」心から思った。
【8月8日】会社
会社を2日間休んでしまった。
せーがる君は会社に行ってるのに、私が精神的にやられるなんて
私はクズ野郎だと思った。
8/8に会社にいった。
不安が襲った。
会社で号泣した。
会社で突然泣くなんて、私なんて死ねばいいと思った。
上司に「何でも聞く」と言われた。全部話してしまった。
「みんな薄情じゃない。協力するから、一人でかかえこまないで」と言われた。
「辛い日は休むように。プライベート最優先にしてな。
わしはピピさんがおらんかったら会社が楽しくなくなるわ」と冗談を言ってくれた。
せーがる君は会社を休んでいた。
せーがる君の不安を考えると、、、言葉では言い表せない気持ちになった。
会社を休む前日に、せーがる君の会社の人が心配して
「お前 大丈夫か?白血病でも心配するな」と言ってくださったらしい。
でもそれが、「やっぱり白血病なのか」とせーがる君は不安になったようだった。
私は「私が元気にならないと。笑ってあげないと。」と思った。