このブログを始める前の10月半ば・・・・・
私はサークルのメンバと共に、とあるロボットコンテストの大会に出場していました。
先月末に私の大学で取材があり、今日初めてその内容が載った新聞記事を入手しました。

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残念ながら、諸事情により新聞記事はお見せできないのですが、満面の笑顔をしたチームメンバ全員の写真がそこにありました^^


私の大学のチームが優勝を果たしたのです。


一見すると輝かしい成果。
しかし、それとは裏腹に事を成し遂げられなかった悔しい思いもありました。


そのロボコン自体、地方で行われている小さな大会なのですが、私の大学からは毎年必ず優勝チームが出るという実績を持っていました。

今年の活動目標は、新しく入ってきた部員たち自らが創意工夫を凝らしてマシンを作り上げ、後輩たちの力で優勝することでした。
私の世代のメンバは、サークル活動から完全に引退しなければならない時期に来ていたこともあり、代替わりして新しい組織を構成することを目指して動きました。
今年の5月ころから私たちの世代メンバが貯蓄してきたノウハウを後輩たちに伝授する作業をし、その結果、後輩たち自らが、教えられた技術やノウハウを生かして独自のマシンを作れるようになるまでに至りました。


しかし、ここでひとつ、大きな落とし穴があったのです・・・・・



それは、メンバ間のコミュニケーション不足



ひとつのマシンを自ら設計して作り上げるのは、一筋縄には行かないものです。
大抵の場合、設計段階でミスがあったり、予想外のエラーが発生したりして、途中で行き詰ってしまいます。
(もちろん、中にはすんなりと作り上げてしまう人も居ますが・・・・・)

また、時間労働力も大いにかかるものなので、チーム間でうまく役割を決め、計画を立てて作業を分担しなければなりません。
メンバ間で、これは常識的に理解しているだろうと思われることでも、実際に問い質してみると分からないことが多々あったのです。
それは、主に作業の進捗状況作業計画の内容など、周囲の状況を把握できていないことがほとんどでした。

その結果、スケジュール遅延が度重なり、ロボット自体は完成させられたものの、ロボット制御のためのソフトウェアの調整が中途半端なために、ロボットが安定動作しない状態で大会の日が迫っていました。


「このままでは優勝できない!!」


そんな危機感の中、私を含む先代メンバが急遽、過去に製作したロボットを改造して、安定動作するマシンを用意し、大会に臨みました。

結果、新入部員チームは競技中にマシントラブルが発生してしまい、惨敗・・・・・
私の所属する先代チームが優勝し、首位を死守する形になりました。


それは、当初の目的でもあった、「後輩たちの力で優勝する」という目標を達成することが出来なかった・・・・・



なぜ、このようなことが起こってしまったのか?



一番の大きな原因は、メンバ間の人間関係にあるのではないか思います。


活動当初は親しんで作業をしていた新入部員でしたが、後に他人の愚痴をこぼすようになってしまったのです・・・
それは、大会までにロボットを完成させなければいけないというプレッシャーや、毎晩メンバで集まって作業を行うことに対するストレスの蓄積などの作業環境から来るもの、メンバ間との意見の食い違いといった性格の不一致が主な要因だと考えています。

そして、何よりも、先輩として存在している私が、彼らの心の中の警告音に気づくのが遅すぎた事が、このような惨事を引き起こしてしまったと思います。


「先輩として、後輩にしてやれることが出来なかった・・・・・」


そんな思いが、ずっと私の頭の中をよぎっていました。

でも、今回の失敗によって色々なことが学べた
そう、それは、単なる仕事をこなす技術や学力だけあれば目標を達成できるのではなく、メンバ間のコミュニケーションによって成果に相乗効果が生まれること
そして、他者の気持ちを理解し、そして互いに気遣う気持ちを持つこと

それらがいかに大切なものかを今回の惨敗が教えてくれた・・・・・


「これからはもっと前向きな気持ちで行こう!!」


そんな思いを抱き、部員たちは笑顔で新聞に掲載されたのでありました・・・・・・・・・・