クチコミネタ:ミニマムライフ

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橘木 俊詔, 後藤 玲子, 大沢 真理, 岩田 正美, 小川 正浩, 下平 好博, 駒村 康平, 長谷川 真理子
リスク社会を生きる
参考:http://www.j-cast.com/2007/08/23010562.html


最近の20代は車を持たず、お酒も飲まないらしいです。
車の場合は、都会では必要ないなどがあるでしょう。
郊外で車が必要な場合でも、あまり高い車を選ぶことはないようです。

お酒も飲まない、ということですが、これは単純に収入や将来の不安だけではないと思われます。
もちろん、この若者の堅実で地味な生活は、収入の範囲で無理をしない行動でありますし、以前のように将来必ずしも昇進・昇給を保障されるとは限らないという背景があります。
以前の終身雇用、年功賃金は崩れてきていますし。

なぜ、お酒も飲まなくなってしまったのか。
それは、企業の組織改革の影響により、上司と部下の綿密なコミュニケーションがなくなり、気軽に日常的な悩み事を相談する機会がなくなってきていること、そして、同僚、先輩、後輩の関係の上でも、成果主義の導入の影響で、仲間からライバルと相手を見るようになり、自分の業績のみに視点が変化し、先輩が後輩の能力をうまく引き出し、真価を発揮できるような援助がなくなりつつあるということにあると私は考えています。

以前は上司が居酒屋に連れて行って、仕事だけでなく、将来のことについて話す機会がありましたし、先輩が後輩を連れて、世間話を通して仕事のモチベーションを維持、向上させてきました。

ただ、今はその変化により、お酒を飲みに行く機会が消失しつつあると言えるでしょう。

車も同じように、週末に釣りやゴルフなど、上司や先輩に付き合うこともなくなったのです。
場所の都合上、釣りやゴルフに出かけるには車が必要なこともあります。
しかし、そのような場所に出かけることがなければ、車も持とうとは思わないでしょう。

この「ミニマムライフ」という生活に関しては、私は良いとも悪いとも言えません。
別の見方をすれば、この若者が将来結婚をしたら、家庭にとってはありがたいと受け取れるからです。
飲みに出かけず、週末に釣りやゴルフに出かけなければ、平日の夜や週末に、家庭の方に時間を使えるからです。

ただ、雇用制度の変化により、若者の生活にきしみが起き、職場の中でのコミュニケーションが消失すること、収入の不安により結婚もままならない状況があること、これに関しては私もこのままで良いのか気になります。

これから長い人生を歩んでいく若い人にモチベーションを維持させていきたいと私は思っております。