2018.12.17 マチネ
『鮭スペアレ版 まくべす』
原作: W・シェイクスピア
    譯: 坪内逍遥
構成・演出: 中込遊里
音樂: 五十部裕明
by 鮭スペアレ



「淸美は醜穢、醜穢は淸美。」



どーも、テムです٩( ᐛ )و


さぁ、その2いってみよー。

いよいよダンカン王を殺っちまいますぜ(゚∀゚)



眠れない、いや敢えて寝ないバンクヲー登場。
(魔女の言葉に自身の野心の衝動を感じていて、悪夢を見ないように寝ない、という解釈だそうな。マクベス夫妻ほどではなさそうだが心は乱されているのか?)


そしてバンクヲーの息子フリーアンスがまさかの赤ん坊だった(笑)


バンクヲー退場後、一人になったマクベスは幻覚を見る。
「や、ありゃ短剣か、あそこに見えるのは、柄がこっちへ向いて?・・・・・・さぁ掴んでくれよう。・・・・・・掴まれん、が、見えちゃいる。ああ忌まわしい幻影、目には見えても、手には取られんのか?」


ありゃー。たいぶおかしくなってきた(( ;゚Д゚))


そしてついに!


「やっちまった。やっちまったよ」
血みどろの短剣を両手に持ってマクベス登場。
ダンカン王を暗殺してしまう。
このときのマクベスも最高。
うまく表現できないけど変なとこに力が入ってて変なとこの力が抜けてる感じ。
単純に「心ここに在らず」でもないし。
観ないとわかんないよなー。




そのあとの有名なセリフはウタイの方々が。
「もう安眠はできんぞー。マクベスが安眠を殺しッちまったー」



このウタイもかなり効果的。どことなく和風でズシッとくる。鮭スペアレっぽい。好きな演出。



翌朝、貴族のマクダッフがラッパをピープー鳴らしても王が起きてこない。
部屋に入ってみると・・・・・・。
「ああ、恐ろしや恐ろしや!恐ろしや恐ろしや〜〜!」

マクダッフ、ダンカン王の亡骸を発見。
「陛下は弑せられておしまひなすった!」 

マクベス夫人、白々しく取り乱す。
「まァ!どうしたらよからう!この邸内で?」

マクベス、証拠隠滅のために王のお側仕えに止めを刺す。(まだ死んでいなかったのか?)
「御変死を悲しむ義憤の念が、思慮分別を踊り越えてしまったのです・・・・・・。」

「何か凶変が起こったのですか?」
おお!ダンカンが蘇った!いや、違う。
ダンカンに瓜ふたつのご子息のマルコム登場。

身の危険を感じたマルコムはこのあとイギリスに逃げることに。

この場面、バイオリンがとても効果的だった気がする。バイオリニストの方の動きも機敏でカッコよい。ここではないけどこの方は小さめの和太鼓も叩いておりました。才能あるとなんでもできるのね٩(ˊᗜˋ*)و




そして戯曲でいうところの第三幕。

バンクヲー独白。
「お前は予言の通りになった・・・・・・。王にも、コーダーにも、グラーミスにもなった、あの怪しい女どもの約束した通りに・・・・・・。」

ワイワイガヤガヤ・・・・・・。
「どうかなー?似合うかなー?あははは〜」

王冠をいただき、ご満悦のマクベス夫妻登場。わが世の春といったところ。バンクヲーを見つけ、
「今夜わたしどもは、一大祝宴を開く積もりですからあんたにもどうかご臨席なすってください」
そして、
「この午後にはお出かけかな?」
「・・・フリーアンスも御一しょかな?」
ああ、マクベス。
企みが言葉と表情から漏れちゃってます(-_-;)



バンクヲーの暗殺のためキャッツアイのようないでたちの3人が登場。
来生三姉妹再来。←なんか中国語ぽい(笑)
っつーかこれを読んでくれてる人は来生三姉妹を知っているのか?


サクッとバンクヲー暗殺成功。
でもツツーっとフリーアンスを乗せた乳母車は逃走(-д-;)ア-
「御前様、フリーアンスは逃げッちまひました」



とりあえずバンクヲーの暗殺成功に胸を撫で下ろすマクベス。
「これで、あのバンクヲー君さへ来てくれられれば、国中の名族は、ことごとく一室に集まられた訳なのだが・・・・・・ウフ♪」
などとご機嫌な様子。


そこへ出た!
バンクヲー君の幽霊(( ;゚Д゚))。
亡霊ではなく幽霊。
たぶん。
だって三角のヤツしてたもの。
うらめしやーって言ってたもの。


じつはこの幽霊、マクベスにしか見えません。
マクベス、エキセントリックモードへ!

「(幽霊に、すなわち虚空に)よもや俺がせいだとは言へまい!そんなに血みどろの頭髪を振り立てるな!」

「(幽霊に)退がれ!目通りを避けろ!地の中へ入ッちまへ!退がれ!恐ろしい影め!空な擬物め!退がれ!」



祝宴に参加してた貴族がドン引きする中、病気だ、発作だとなんとかごまかすマクベス夫妻。


フリーアンスは取り逃がすし、バンクヲーの幽霊は出るし、祝宴に来いといったはずのマクダッフは来ないし、マルコムも行方知れずだし。っていうんで不安で不安でたまらないマクベス。

「俺は、明日早朝に例の魔女の所へ行って、もっと詳しく将来を言はせることにしよう、こうなったら以上、どんなに悪い手段を行ってでも、どんな悪いことまで知りたいと思ふから・・・。」



さあマクベス、追い詰められてきましたよー。
このあと、どうなってしまうんでしょうか⁉︎

と、いったあたりでその2は終了。
読んでくださってありがとうです٩( ᐛ )و

─ 続く─


↓これはヨハン・ゾファニーの描いた、マクベスがダンカン王を刺した短剣を夫人に渡した場面。なんかマクベスが弱そうに見えます。
なんでカメラ目線なのよ(笑)