あけましてございます。今日は2023年の1月1日。米子市は雲に覆われた空模様です。鳥取県と云えば、日本海側。日本海側気候は雪が多く、特に12月末からはドカ雪になるシーズン。そんな鳥取県は今日は曇り。私が滞在している間、雪が降る事はありませんでした。

駅前に設置されている「米ッ子合掌像」。夜にはライトアップ。

米子駅周辺にはビジネスホテルが密集し、改札隣のコンビニエンスストアーには土産屋も併設。セブン&アイ・ホールディングスグループのお店です。都会ではお馴染みですね。

また、山陰鉄道発祥の地として、駅前広場のだんだん広場には鉄道に関するモニュメントが設置されております。この銀河鉄道の様なモニュメントもその一つです。

だんだん広場の時計台。夜にはライトアップ。

さて、例によって本日は復路。東京へ戻る訳なのですが、まだ時間も早いので駅前通を散歩。“何か食事処でも”と軽く探しましたが、チェーン店が営業している程度で朝は賑わい薄い感がありました。昨夜の駅前通は忘年会(やや遅いか?)や飲み会などで賑わっていたため、飲み屋街という趣を感じました。時刻は9:00。定刻通りでは面白い列車が来ると踏んで、駅へと向かいました。

下り寝台特急サンライズ出雲

2022年からやってきた寝台特急サンライズ出雲(以下、出雲)です。東京を2022年12月31日21:50に発った列車。年を跨いた列車です。高輪ゲートウェイ駅から回送幕で留置されている姿を普段は見ますが、この山陰の地でも見られるとはと少し感動。乗客も、出雲大社に初詣に参る者が多いのでしょう、満席でした。高輪ゲートウェイという名前が割と好きではないという話はまたの機会にし、出雲を見送った後はお隣0番のりばへ。

ゲゲゲ鬼太郎』作者、水木しげる監修の日本の妖怪一覧

境線全線の愛称一覧。終点の境港を鬼太郎駅とし、鬼太郎ファミリーの名前が愛称として付与されている。

頭上には日本の妖怪一覧が。これは『ゲゲゲ鬼太郎』『悪魔くん』などの作者・水木しげる氏の育った境港市への観光客誘致のために行われている取り組みです。

境港市は『ゲゲゲの鬼太郎』を特にピックアップしており、その中でも有名な観光地は水木しげるロード。鬼太郎を始めとする鬼太郎ファミリーや悪魔くんの銅像、水木しげる記念館や妖怪神社などがあります。今回は列車の時間の都合で行けませんでしたが、是非とも行ってみたいですね。

境線のキハ40系。境港市は水木しげるの故郷。

後ろはねずみ男列車仕様。因みに米子もねずみ男駅の愛称がある。

因みに米子駅の柱には双頭式レールが使用されております。これは、英国の「ダーリントンアイアンカンパニー」から輸入した物。輸入されたのは鉄道が創設された時、つまりは明治時代からの物です。


明治35年11月1日に建築材料として使用され、現在では12本が現存する。下部に製作銘が打ってある。

双頭式レールとは、上下が同形状で、上部が摩耗すればびっくり返して使用できる代物ですが、その仕様上、安定感が悪く、間も無く使用されなくなりました。 



山陰路の最新鋭ハ121。電車と同等の加速力を誇る。

境港には行けませんでしたが、割と時間が余っていたので山陰本線で一駅だけ上り、お隣の「東山公園」で下車。市街地の中心からやや離れた場所にはどんな発見があるのかを探しに行きました。

東山公園駅。伯耆大山より伯備線からの特急(やくも・出雲)が通過する関係で、電化されている。

東山公園。東京で云うと駒沢オリンピック公園の様な所。イベントか何かがあった様で、駅前駐車場には県内ナンバーの車が沢山駐車してありました。

向こうに見えるのは、鳥取県の名峰大山。曇りであったが為に雲が被ってしまっておりますが、その立派な威厳はなお顕在。長閑な片田舎という感じでした。また、こんな蛇口も発見。【よなごの水道「井戸端会議in東山」】と銘打ってあります。

井戸の地下水を直接汲み上げ水道水としている。飲んでごしなされ。とのこと。冷たかった。

ぶらりと町歩きをしていると、あっという間に次の列車の時間に。幾ら1.8kmの距離とは言えども、土地勘が無ければ道に迷い、特急に乗れなくなる可能性もあります。旅行鞄片手に急いで乗車。なんとか米子に戻りました。アブナイアブナイ(;´д`)

米子(よにゃ〜ご)のベンチ。何故猫?

見物を終え、出雲市から来た特急列車、やくも12号に乗車。これから岡山に向かいます。米子駅で駅弁を購入しまして、これを昼食とします。新年最初のごはんは米子駅弁・「米吾」の『かに寿司』です。

鳥取県は日本におけるズワイガニ漁獲量2位を誇ります(1位は兵庫県)。主な漁港は境港など。意外かもしれませんが、松葉ガニと聞けばピンと来るでしょう。山陰の味覚です。

錦玉子の上に、ほぐされた蟹の身。口直し用の塩昆布と奈良漬

「かに寿司」は、いつの頃からともなく「かにチラシ」と呼ばれ、山陰地方では古くから、特に女性の集まりにおけるごちそうでした。

夏は弓ヶ浜半島で水揚げされるワタリガニ、冬は日本海の味覚ズワイガニを薄い塩湯で茹で、身を抜いて寿し御飯にのせ、夏は木の芽、秋冬は菊の花、しいたけ等、旬の香りを添えて祭や催し事等女性の楽しい団欒(だんらん)に供したものです。(箱裏より抜粋・一部改変)

鳥取・日野町の雪景色と共に。これこそ正に特急列車。

元日に紅白の電車紅白の蟹を食べる、とても縁起の良い時間だった。蟹はしっかり味が染み込み、食べ切るのが勿体ない程だった。

お弁当を食べ終わる頃、列車は谷田トンネルを抜け、岡山県に入っておりました。進行方向右手側には高梁川が流れ、実に雄大な景色が広がっております。宍道湖に大山に石灰工場に高梁川…伯備線は、何と見所の多い路線か。俯いて携帯電話を弄る事が非常に勿体ない程の風景ですよ。


高梁川は太平洋側に流れる一級河川。数ある伯備線の見所の一つ。

という訳で岡山に到着。あっという間の2日間でした。素晴しい旅でした。

現状、最後の100%国鉄型特急列車。今春にも新車が準備される。

前照灯をよく見ると、復刻される予定のスーパーやくもの色が…

岡山に着いたはいいものの、割と時間に余裕がありましたので、取り敢えず発着する列車を見てみました。何も帰路に急ぐ事はありませんからね。

吉備線の臨時列車「最上稲荷初詣号」。日本三大稲荷のひとつである最上稲荷参拝の為の臨時列車。使用車輌はキハ47形

LED幕が切れてしまったが、茶屋町行き快速列車と岡山折り返し松山行きのしおかぜ13号。

鹿児島中央(西鹿児島)からやってきた、さくら550号。

九州新幹線用のN700系。車内が豪華なのが特徴。

回送の500系新幹線。鋭角的な車体はのぞみの新時代を感じさせた。

その後は臨時便ののぞみ152号で新大阪まで。東京行きなのですが、乗った号車に7人程咳き込んでいる方(マスク無しに咳き込んでいる方も)が居られたために、新大阪で当駅発ののぞみ388号に乗り換えました。大袈裟かと思えますが、一度感染した身とは言え、どうも神経質になっているので…

のぞみ152号・388号は共にN700S系。JR東海の最高傑作である。

N700S系に乗車したのは初めてでしたが、A/aと比べると座席が柔らかく、何より倒れ過ぎなまでリクライニングが倒れる機能になっている事に驚きました。斜め後ろに着席している方の机が見える位…と書けば、どれほどのものか想像がつくでしょう。

その他、次駅への表示が為されたり…


停車駅直前になると、忘れもの防止のために荷物棚が照らされます。配慮に配慮を重ねた車輌。いかに顧客に寄り添っているかがよく分かります。列車は新大阪駅に到着。上述したようにここで新大阪発ののぞみ388号に乗り換えです。

上りはしっかり富士山を確認。これを見ずに日本は語れない。

新富士まではあっという間。夕焼けに輝く富士山は、初日の出のそれとは違う顔を見せておりました。東海道線といえば、上り列車から富士山を確認し、遂に帰京したものだと物思いに耽ったものです。

N700S系。豊田自動車の高級車を連想させる前面形状。

これにて全行程が終了。昨年に引き続き、良い年を始められそうです。

今年が始まり、早1月が経過(ブログ投稿時点)。今年はG7広島サミットが5月19〜21日に、同月には3年続いたCOVID-19の5類引き下げなど、早速世の中が動き始めております。今年がどんな年になるかは分かりませんが、何事も無く無事に1年を過ごし、来年の元日を迎えられたら良いですね。今年が我々にとって良い1年になります様に、無理をせずに毎日頑張っていきましょう!