皆様、あけましておめでとうございます。

前回の更新が1年前。誤字訂正等の追記はありましたが、それでもかなりの日数が空いてしまいました。理由としては単純に旅行に費やす時間を作れなかった為です。更に言うとこれが実に1年振りの旅行です。色々ありましたのでネ…

さて、今日は2022年の12月31日。昨年も同じ日に出雲市へ行きましたが、今年も行きます。出雲の神様が呼んでいる様な気がするので…と書くと抒情的ですが、実際のところは昨年観光出来なかったためによるものです。

東京駅は18番のりば。7:30発のぞみ11号で、昨年と同じく岡山まで向かいます。

帰省や家族旅行の利用客が多く、連休の様相を呈しております。それ故に指定席は満席。自由席も大変に混み合っているとの事でした。いやはや、取るべきものは指定席ですョ(^-^;ナンテネ…

手前のN700A系に乗車。隣はN700a系、奥にはN700S系が。

私とした事が、熱海ー新富士で寝てしまった様で、富士山を見逃してしまいました。とはいえ富士山を見逃した事は全く気にせず、ただひたすらに車窓を眺めておりました。車内は京都までは静かでしたが、新大阪からは一変。どうやらY旅行社の団体ツアーが乗車した様で、ツアーコンダクターが顎に一枚、鼻元まで覆って一枚とマスク二枚体制で臨んでおりました。しかしそれではあまり意味がない様な…

これ以外には大きな事象は無く、列車は時刻通り岡山に到着しました。

また来てしまった、山陽の一大拠点。再び出雲国を目指す。

という訳で再び岡山で降車、伯備線が発着する2番のりばに参りました。このレトロチックなプラットホームはいつ来ても心が踊りますね。

ホーム大阪方を見ると、案の定と云うべきか、やはり留置線に留置されていました。本日乗車する列車「やくも9号」に充当される、国鉄特急色の381系電車です。

3月19日より1日2往復限定で国鉄特急色が復刻。これは特急やくも運転開始50周年を記念したもの。

岡山方先頭は貫通扉が装備されている。使用されることは無いが、一応増結も可能な様だ。

乗ってびっくりなのは、鉄道唱歌チャイムが流れる事。外面だけのリバイバルではなく、放送まで拘る所に本気を感じます。尚、指定席はこれまた満席。新大阪からの団体ツアーもご一緒だった様です。

日野川に沿った曲線を振り子機構を生かして軽快に走行。雪景色に国鉄特急色が映える。

特急やくも号については前回のブログに概要を掲載しておりますのでそちらをご覧下さい。

出雲市到着後、回送列車に。

出雲市駅から一畑電鉄北松江線に乗り換えですが、少々時間がありましたので、いわゆる駅ナカを散策。面白いと思ったのは、ターミナル駅に卓球ショップが置いてある点です。私は卓球も趣味なので、真っ先に行きましたが、卓球に限らずスポーツショップが駅ナカで営業しているのはかなり珍しいと思いますよ。少なくとも、私は駅に隣接する卓球ショップは見た事がありませんでした。

駅ナカの大体の店はあまり大きく面積を取れない印象だが、ここは台が3台置いてあり、靴とラケット・ラバーとで区分けされていた。

商業施設をひと通り回った後は、一畑電鉄へ。直ぐにはホームに上がれず、改札が開始されるまで待ち時間があります。待合室で改札を待つ…都会では経験出来ない貴重な体験でした。

待合室のストーブは、見る者に様々な思いを抱かせる。

新型車の7000系。

改札が開始され、一畑電鉄北松江線に乗車。これより出雲大社に向かいます。乗車する列車は特急出雲大社前行き。旧国鉄大社線をなぞる路線、一畑電鉄大社線直通の列車です。窓の右には2100系が特急の発車待ちをしておりました。

普通川跡(かわと)行き。京王帝都5000系を改造し2100系と改番。7000系に置き換えられる予定。

揺れる車内からは、曇り空の隙間から陽が差し込み、神様のいる国を思わせる様な神々しい雰囲気を醸し出しておりました。

川跡駅でスイッチバックを行い、大社線に分岐。

途中、高浜・遙堪・浜山公園北口を通過し、出雲大社前に到着。社の最寄駅特有の雰囲気に包まれた、威厳を感じる駅でした。

7000系は折り返し北松江線直通の特急電鉄出雲市行きに。

向こうに停まる橙色の車輌については後述

駅舎自体はローカル線そのものの雰囲気。自動ではない扉がポイント。

駅舎から出ると如何にも名物寺院がありそうな参道に出ます。

左手には大鳥居、右手奥にも大鳥居があります。

参道らしい通りです。

駅を出て右に約0.9km歩くと、学問の神様や縁結びでお馴染みの出雲大社に着きました。

ここが出雲国最大の、菅原道真公が祀られる大社である出雲大社

鳥居をくぐり、参拝に神域へ。街の通りとは打って変わり、カメラを向ける事すら躊躇う程の厳かな空気が流れます。

ムスビの御神像。奥にある施設は会所。

銅鳥居を潜れば、お馴染みの大注連縄拝殿が。旅の格好が不躾と思える程の神秘を感じました。写真と言葉だけでは表せないこの雰囲気、是非とも現地へ赴いて感じて欲しく思います。

この拝殿は1959年(昭和34年)5月に竣工。これは、6年前の1953年5月に不慮の火により焼失してしまった故に再建されたため。この後ろに御本殿がある。

見どころが尽きない出雲大社。境内には因幡の白兎に因み、大黒様と総勢66羽もの兎の石像が設置されております。

併せて知りたいのは来年(2023年)の干支。2023年の干支は。全くの偶然ですが、これも神様のお導きだと考えると非常に面白いものです。

神楽殿周辺の兎の石像。松の葉と松ぼっくりがお供えされている。

因幡の白兎の伝説をご存知無い方はおりませんでしょう。「大きな袋を肩にかけ〜♪」と童謡にもなっており、あまりにも有名な伝説です。

その因幡国は現在の鳥取県鳥取市付近なのですが、大黒様の義父・素戔嗚命(スサノオノミコト…八岐大蛇を討伐した神。天照・月読と共に三貴神と呼ばれる)は出雲国に住んでいたという説があり、島根・鳥取ふたつの県を跨いだ伝説となったとか。

♡を抱えた兎など

駆け出す兎など

兎を見物した後は、境内から出ます。そのまま真っ直ぐ駅へ…と思いましたら、どうも面白い彫刻が。どうやら物語をまとめた作品の様で、以下の様に説明されておりました。

神話の中の動物達を通してはるかな時の流れ、日々の生活の中で少しずつ変化する自然を感じ取る、その様な世界が生まれる柱であり空間をテーマとします。(中略)とくにダイコクさまとゆかり深いウサギ・ヤマタノオロチ・イノシシ・ネズミ達が集い遊ぶ姿を抽象的に大理石に刻みました。(石碑より抜粋)

作品名は神話の柱。神話の動物達をイメージした作品

出雲大社を参拝した後は駅に戻り、保存されている橙色の電車、デハニ50形を見学しました。

日本最古級の電車。客貨同時輸送を目的に製造された車輌。

木目調の内装、規則正しく並ぶ小さな窓、旧型車輌特有のデザインが時代を感じさせる。

デハニ50形は1928年(昭和3年)に現在の北松江線{小境灘(現一畑口)ー北松江(現松江しんじ湖温泉)}が開業した際に種車となる3形電車が製造されました。この2年後の‘30年に大社線が開業するのですが、それに先駆けて3形電車に電装が施された事によって登場しました。

特徴は1輌で客貨同時輸送が可能だった事・(保存車としては)現存する手動扉の電車であるという点でしょう。詳細はWikipediaが詳しいですが、所謂“荷物車”には旅客の乗車は想定されていないだけに、非常に珍しい機能を持つ電車でした。

運転台。デハニ50形を用いた運転体験も実施されている。

そんな風にして時間を過ごしていると、出雲市行きのバスが来ました。米子市のホテルにて宿泊なので、再びやくもに乗車します。


上りは出雲市折り返しのやくも28号で米子まで。

岡山まで乗り通す訳では無いため、自由席を選択。宍道湖を眺め、軽いうたた寝をしたらば、あっという間に米子駅に着いてしまったため、急いで降車。忘れ物があるか少しヒヤヒヤしましたが、特に見当たらず、ホテルの客室で安心しました。

山陰・鳥取の玄関口、米子。当駅から米子空港を経由し境港(さかいこう)がある境港(さかいみなと)まで結ぶ、境線が運行されている。

ホテルチェックイン後、2022年の米子市内を散策。食事処を探しましたが、この時20時を回っていたので(年末年始も相まって)何処もかしこも店仕舞い。仕方がないのでスーパーマーケットで晩御飯のキツネうどんと年越し用の鴨だし蕎麦、関東圏では見掛けない畑田本舗どら一を購入。14時間振りに美味しい思いをしました。

畑田本舗「どら一」10月1日〜5月15日の期間のみ販売される。

クリームに伯方の塩®を使用。餡の控えめな甘みとクリームの仄かな塩味がいいアクセント。

スーパーマーケット前、「Big Ship」。鶴が蒼くライトアップ。

以上で1日目は終了です。

公開されるのが2023年ですから良いお年をの挨拶も出来ませんが、取り敢えず、今年は皆様にとって良い1年となる様に願う事を新年の挨拶とさせて頂きます。

ブログは2日目に続きます。