中学生の頃遠くに見えるその街の象徴ともいえる山を自転車で超えた
友達と馬鹿話をしながら何を思ったのか超えたかった
あの超えた時の達成感
あの景色
忘れられない
今でも絵にかけるくらいはっきり覚えてる
帰りにはもう太陽は沈んで真っ暗
まだ中学一年の夏休み初日うきうきしていた
帰り道もわからない
体力も正直限界
でも帰るしかない
今じぶんがどこにいるのかさえわからなかったから迎えも呼べない
だいたいあっちの空が明るいからあっちに進もうと国道のわずかな道をひたすら走った
すぐ隣にはトラックが猛スピードで走っている
タイミング悪くふらつけば死んでいただろう
何時間もかけて帰ってやっと見慣れた町外れにたどりついた時俺達はみんなで叫んだ
よっしゃー‼やったー!
子供らしい素直な表現で
それととてつもない安心感に包まれた
ここからは帰り道もわかる
俺達は帰ってこれたんだと
それぞれが思い思いの言葉を夜中に叫びながら帰路についた
今は声を大にして叫ぶ事もない
そんな心が踊る事もない
あの頃のように見るもの全てが新しくて感動して絶望する事がなくなったのだろう
それが大人になるって事なのかな
大概の事は経験した
だから新しい感情に出逢わないからわくわくしないんだろう
冷静でいれるのだろう
坂道をブレーキかけずに叫びながら下る
それが青春なのかもしれない
今友達達ときゃっきゃ言いながら自転車に乗る子供達を見て
それが青春なんだと教えてあげたいけどきっとわからないだろう
青春の最中にいる時なぜか青春は目を瞑る
客観的な距離感にたどりついた時あぁあれが青春だったわ、わだと気づく