ヴィジョンズ オブ アメリカ
東京都写真美術館の収蔵展です。
W.ユージン・スミス/無題 1969年頃
写真が誕生してから写されてきたアメリカという国を、写真・美術・文学・音楽という多岐に渡るジャンルを横断して3部構成で展示してきた、その第3部。
ジャック・ケルアックが「オン・ザ・ロード」を発表した1957年から、ポップ・アートの巨魁アンディ・ウォーホルが逝った1987年までの30年間。展示は時系列ではなくて、路上・砂漠・戦場・家・メディアという抽象概念としての「場」で区切られている。
セクションの初めと終わりに、それぞれの時代背景の解説と共に、その時歌われた曲の一節が壁に映し出されていた。
The Doors のTHE END、Bob DylanのBlowin’in the wind、Velvet Underground & NicoのAll Tomorrow's Partiesなど。展示で扱ってた30年間ってロックの盛衰とも重なってて、もちろんウッドストックの写真とかもあって、ベトナム戦争もウォーホルもメイプルソープも、チェ・ゲバラやボブ・ディランやオノ・ヨーコのポートレイトもあって、視覚的にそういう曲の歌われた時代を見れたのがすごくよかった。
一度ラベルを貼ってしまうと、君たちは次の段階に進んでしまう。もう、ラベルなしでは見られなくなる。
っていう、アンディー・ウォーホルの言葉があった。
色んな価値観が記号化されてしまっている。いまもそう。
写真(特に報道写真)は消費されていく。けど、中には命を賭して撮られたものもあり、作家が使命感に駆られて撮ったものもある。時代や真実性を切り取った写真は、文化遺産として、刻み付けて次の世代に渡していくべきものだと思う。
