こんにちは。セイシュウです。


デール・カーネギーの自己啓発の名著『人を動かす』を1原則ずつまとめるということで書いております。

 

 



前回から「幸福な家庭をつくる原則」から1原則ずつまとめていっております。

今日は幸福な家庭を作るための方法の中から「長所を認める」ことを解説していきます。

家族の長所をあなたはしっかりと認識していますか?

その長所を認めることをしなければ、家族の才能も埋もれてしまいますし、信頼感も失われることになりかねません。

長所を認め合うことのメリット。
そして、長所を認め合ったからこそ幸福な家庭を築いたエピソードを紹介しながらそれをみていきましょう。



 

 

 

長所を認めることのメリット

著者のカーネギーは「重要感を持たせる原則」において、このようなことを書いています。

 

 

 

自分の長所、欲求を忘れて他人の長所を考えようではないか。
 

そうすればお世辞などは全く無用になる。
 

嘘でない心からの賞賛を与えよう。
 

相手はそれを心の奥深くしまいこんで、終生忘れないだろう。
 

与えた本人が忘れても受けた相手はいつまでも忘れないで慈しむだろう。

 

 

 

良くも悪くも人間は「人より優れていたい」という欲を持っています。
人は、その欲に邪魔されて、他者の長所を認めることができないことがあります。

ちゃんと、相手のいいところを見付けて心から賞賛を与えれる人は成功すること。
 

また、人から好感を得られることが、この「重要感を持たせる原則」に紹介されています。


これは当然、家庭においても同様です。

家族より優れていたいという気持ちがあったり、近くなりすぎて家族の長所を見逃すようになってしまったり…
また、短所ばかりに目を向けるようになり、注意ばかりになってしまったり…

これでは、幸せな家庭になっていきません。

例えば、料理好きで、美味しい料理を食べさせてくれる奥さん。
 

これも十分な長所です。
このことに賞賛を怠ってはいませんか?

また例えば、兄弟でも性格や長所は違うことはよくあります。
 

外で遊ぶのが好きな子供と家で本を読んだりしているのが好きな子。

同様に扱ってはいませんか?

一例ですが、このような状態はよくあるのではないでしょうか。

長所を見つけてあげて、そのことに賞賛を送れば親密になりますし、褒めた相手はその長所を伸ばしてくれます。

同じく「重要感を持たせる原則」にはこのように書かれています。


 

他人の長所を伸ばすには、ほめることと、励ますことが何よりの方法だ。
 

 

 

さて、ここまでをまとめると人の長所を認めることのメリットは大きく2つです。

1 長所を認めることがほめることにつながり、家族をより慈しむようになる。

2 長所を認めることによってその長所が伸び、成長できる。



この2つのメリットによって、幸せで豊かな生活をおくれるようになるわけですね。


 

 

 

長所を認め合うことによって幸せな生活を送ったエピソード


ここまでは、長所を認めることによってもたらされるメリットをみてきました。

では次に、具体例としてディズレーリのエピソードを本から引用してみましょう。

ベンジャミン・ディズレーリ(1804年12月21日 - 1881年4月19日)は、イギリスの政治家で、2期にわたって首相を務めた人物です。

 

 

彼は35歳の時、ある未亡人に求婚します。
 

15歳も年上で、メアリーといいました。
彼女はディズレーリが金目当てで結婚を申し込んでいることを知っていたので、1年間お付き合いをしたいと申し出ました。

1年後、彼の性格をしったメアリーは結婚を承諾します。

カーネギーはメアリーをこう評します。


 

若くもなければ美人でもなく、また、頭がいいわけでもなかった。
 

文学や歴史の知識もなく、吹き出したくなるような間違いを平気で口にした。
 

例えばギリシャ時代とローマ時代とはどちらが先だかわからない。
服装や家具調度の好みにもまるでセンスがない。

 

 

 

結構な言われようですね笑
これだけをみれば、ディズレーリがお金以外に彼女を愛せる部分がないようにも思えます(ひどい笑)

あれですね。
逆『やまとなでしこ』みたいな感じ?笑

しかし、彼女にはこれらのマイナスポイントを差し引いてもお釣りが来るほどの魅力を備えていました。

カーネギーはこう書きます。


 

 

結婚生活における最も重要なものを持っていた。
 

すなわち男性操縦の術を心得ていたのだ。

 

 

例えば、メアリーには、夫の仕事に対して絶対の信頼を寄せており、ディズレーリの知能に対抗することがありませんでした。

また、死が二人が分かつまで30年、飽きないのかというぐらいメアリーは夫の話ばかりを語り、夫の長所や夫のやさしさを褒め称え続けました。

そんな妻はディズレーリにとって、メアリーは良き協力者であり、友であり、また助言者であり、何にも変えがたい心の休息所でした。

 

その日の出来事を話たいがために、彼は仕事がおわるとすぐさま家に飛んで変えるほどです。

 

誰かから妻をからかわれたりしようものなら、むきになって彼女をかばいます。
 

また、人前ではっきりと妻は自分の命よりも大切だと語るまでになります。

メアリー自身もそんなディズレーリからの愛を受けて、いつも友達にこのように語ったそうです。

 

「夫がやさしくしてくれるので、私の一生は幸せの連続です」。

こんな幸せな生活があるのかというエピソードですね。

ディズレーリはメアリーの優しい部分や包容力、純朴さの長所を認め、その長所を愛しました。
逆に、若さや美人でないことなどの短所は気にすることがありません。

メアリーは、知的で自分を責めたりしないやさしさをもつディズレーリの長所を愛しました。

人前で堂々と「命よりも大切」「幸せ」などの言葉がいえるのも、彼ら同士がお互いの長所を認めあったからこそですね。


 

 

確かに2人の仲人はお金であったかもしれません。

しかし、心暖まるこんな夫婦のエピソードがあります。

「私がお前と一緒になったのは、結局、財産が目当てだったんだ」。

ディズレーリは冗談めかして、よく妻にこう言いました。

すると、メアリーはディズレーリにこう返したそうな。

「そう。でも、もう一度結婚をやり直すとしたら、今度は愛を目当てに、やはり私と結婚なさるでしょう」

ディズレーリは笑顔でそれに応えるのでした。




まとめ
 

今日は幸福な家庭を作るための方法の中から「長所を認める」ことを解説してきました。

そのメリットは2つでしたね。

1 長所を認めることがほめることにつながり、家族をより慈しむようになる。

2 長所を認めることによってその長所が伸び,成長できる。


その効果はディズレーリ夫妻のエピソードからわかるようにてきめんです!
 

お金から繋がったふたりが真実の愛に気付く…
『やまとなでしこ』やん…

ですから、相手の短所ではなく、お互いの長所を確認しあうようにしましょうね!

ではまた。