いま気になってること

みなさん、こんにちは!

 

今回紹介するのは・・・

 

国木田独歩『武蔵野』の魅力です!

 

国木田独歩(1871~1908)は、明治時代に生きた文筆家・詩人・小説家で、「自然主義」の立場に分類される作品を多数発表した人です。

 

彼の代表的作品が、『武蔵野』となります。武蔵野(現在の埼玉県~東京都の一部地域、山林原野)の魅力を素朴な言葉で表現した作品です。

 

彼の言葉で、『武蔵野』をたどってみましょう!

 

「大空と野との景色が間断なく変化して日の光は夏らしく雲の色風の音は秋らしく極めて趣味深く自分は感じた。」

 

「昨夜の風雨は今朝なごりなく晴れ、日うららかに昇りぬ。屋後の丘に立て望めば富士山真白ろに連山の上に聳(そび)ゆ。風清く気澄めり。」

 

「広い、広い、野末から野末へと林を越え、杜(もり)を越え、田を横ぎり、又た林を越えて、しのびやかに通り過(ゆ)く時雨の音の如何にも幽(しず)かで、又た鷹揚な趣きがあって、優しく懐(ゆか)しいのは、実に武蔵野の時雨の特色であろう。」

 

「武蔵野に散歩する人は、道に迷うことを苦にしてはならない。どの路でも足の向く方へゆけば必ず其処に見るべく、聞くべく、感ずべき獲物がある。武蔵野の美はただその縦横に通ずる数千条の路を当もなく歩くことに由て始めて獲られる。」

 

 

独歩は、武蔵野の自然や人々の生活の様子を、文章によって素朴に表し、その魅力を伝えています。

 

おそらく、明治時代の真っただ中を生きた独歩にとって、「変わりゆく都会」と「変わらない自然と人々の生活が息づく武蔵野」は、対照的に感じられたのではないでしょうか。

 

自然の魅力を、巧みかつ素朴な文章によって表現する、明治「自然主義」の先駆けともなった国木田独歩。

 

『武蔵野』で表現された自然を見る目は、現代を生きる私たちにとっても、身近な自然への関わりを考える上で、大切なものを教えてくれている気がします。

 

以上、国木田独歩『武蔵野』の紹介でした!

 

お読みいただき、ありがとうございました!!

 

 

 

 

 

 

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