みなさん、こんにちは!

 

今回は、福沢諭吉『学問のすゝめ』の紹介、7回目といきたいと思います。

 

福沢が本の中で主張したいことはいろいろあったと思いますが、次の3つも各所で主張されています。

 

①よく学ぶこと

②よく考えること

③疑いを持って探究すること

 

①は、これはもう本当にその通りです。

 

②は、学んだことをふまえた上で、なお自分で考え、しっかりと行動しなさい、ということです。「本に書いてあったから」「えらい学者さんがそう言っているから」というような段階で止まっていては、自分自身の人生をよりよくすることなんてできません。学ぶことは大切ですが、もっと大切なのはその後。学んだことをどう活用していくか、どう生かそうとしていくか、これが大切です。これがなければ、自立的に行動して、自分なりに人生を切り拓いていくことなんてできないんです。また、難しい局面に出会ったときにこそ「どうしていくべきか、自分としてはこうしていこう」といった毅然とした態度・行動をとるべきなのに、それができなくなってしまいます。学んで、よく考える大切さを、福沢は、各所で主張しています。

 

③は、現代の教育学的用語で言う、「問題発見能力」と「問題解決能力」をもっと伸ばしていきましょうよ、ということです。世の中の仕組み・科学的知識などはすべて、「なぜこうなんだろう」「本当にそうなのかな」「他のパターンもあるんじゃないか」という疑問を持つことからスタートしています。『学問のすゝめ』の中でも、ガリレオ、ワット、ニュートン、ルター、フランス革命を起こした人々などの例が挙げられています。①②とも重なりますが、学んで、よく考え、自分なりの問いを立てて、その解決にむけて奔走していく・・・そんな行動を皆がとれば、それぞれの人の成長もあるし、日本ももっとよくなると福沢は考えたのではないでしょうか。福沢は、本の中で、「西洋」だけが良いとは決して言っていません。西洋と日本を比べたときに、日本の方がよいと思われる事も複数述べています。要は、「西洋が一番進んでいるから、その通りやればいいんだ」というような安直な考えはダメで、「今の状態をよりよくするためにはどうすればいいだろうか」という疑問点からすべてが生まれると福沢は考えたのではないでしょうか。

 

以上、今回も福沢の考えの一部を、自分なりに解釈して紹介しました。

 

読んでいただき、ありがとうございました!