みなさん、こんにちは!

 

今回は、『学問のすゝめ』の6回目の紹介ということで、情報をお伝えしていきます。

 

福沢は、「演説」「演説会」「スピイチ」(=スピーチ)を大切に考えていました。

 

彼はこう考えたようです。

 

①演説や演説会というのは、他者が複数存在している場面でおこなわれる。すなわち、演説は、自分が学んだり考えたりしたことを広く伝えることができるものであるので、必要なことである。

 

②演説・スピーチは、書物だけでは伝わらない、そこにどんな意味が込められているかというニュアンスも含めた知識を伝えることができるので、必要なことである。

 

③学問を進める上で、最も大切なことは、学んだことを「活用」することである。まさしく演説は、学んだことを活用して、人々に訴え、社会を変えていこうとする営みであるので、必要なことである。

 

①~③のような考えから、福沢は「演説」「演説会」「スピイチ」を大切にし、その必要性を訴えていきました。

 

 

現代でも、演説・講演会などは非常に有効な取り組みです。

 

ある分野の専門家が話す場合は、どうやって自分の専門分野を2時間におさめて話すかを工夫するでしょうし、聴く側からすれば、その専門家が人生をかけて学んできたり経験したりしてきたことを、たった2時間で知ることができるわけなので、やはり有益です。

 

福沢が生きた時代、西洋では、演説会で正々堂々と激論を交わすのが当たり前だったようです。比べて日本では・・・という問題意識がきっとあったのでしょう。福沢が『学問のすゝめ』を著したすぐ後ぐらいから(1870年代~)、日本でも自由民権運動が広がり、演説をすることが広がります。そうしたことにもきっと影響も与えたでしょうし、この『学問のすゝめ』という書物を通して、現代に生きる私たちにも学び、活用し、人に伝える大切さを示してくれている気がします。

 

以上、『学問のすゝめ』の紹介、6回目でした。

 

読んでいただき、ありがとうございました!!