この映画はアカデミー賞をあげてもいいと思います(アメリカのね)
非常にうまくできた映画です。
一体何が真実なのか?
弟は実際に現場を見ていないのだろうか?
「ゆれる」気持ちを見事に演出できている。
兄への信頼がゆらぐことで、疑いを持ちましたが、ラスト近くで昔の8mmを見た時にわれに返ってましたね。
弟は多分、犯行現場を見ていないのでしょう。
ただ、昔から知る兄は「そんな人ではない」と再確認して、ラストに繋がるのでしょう。
で、争点は「兄はクロかシロか」ですね。
分かりません。
ラストの笑顔も人によってとらえ方が違うでしょうね。
個人的には「もういいから放っておいて」という感じにとりました。
兄のセリフに「ガソリンスタンドで一生働くのも、この塀の中で暮らすのも大差ない」というのがありました。
序盤から見てとれますが、明らかに精神崩壊が始まっています。
個人的な意見としては、兄は「シロ」です。
事件は偶発的に発生したと思います。
最初はもちろん無実を証明していましたが、周りの視線や、これまでの生活、これからの生活に耐えられなくなったのでしょう。
それがガソスタでの暴挙を引き起こしたのだと思います。
「塀の中で過ごした方が、落ち着ける」
そう判断したのだと思います。
弟の信用を無くすために、わざと怒らす発言をし自分に不利な発言をするように仕向けたのでしょう。
「兄ちゃんは悪くない」
「そんな事は分かってるよ!」
といきなり怒りだすシーンがありました。
あれはつい出た本音でしょうね。
「お前と父親のせいで…」的な
見るたびに違う印象を受ける、素晴らしい映画です。