読んだ。
有名ファンドである元フィデリティの著者が自身の経験則を元に
個人投資家が勝つための最適解として、企業業績等の未来予想をせずに
過去の分析を要視することで十分なリターンが得られることを主張する。
初心者本によくあるPER15倍以下が割安みたいな話ではなく
指標としてはROEで測ること、また株主資本を積み上げていることを重視している。
買うタイミングについてはほとんど述べられていない。
まぁ中身はバフェット投資、福利投資そのものである。
基本コンセプトは、継続的に利益を生み出し続ける優良企業を見つけて長期投資。
福利効果を活かして3年で2倍になるような企業を見つけ、あとは長期で寝かせるだけ。
ROE(%)=当期純利益/自己資本 × 100
なので、高ROEを維持するには
自己資本を下げるための株主還元策(=配当、自社株買い)を行う。或いは
純利益を稼ぐことが必要となってくる。
また財務レバレッジを効かせるとROEが高くなるので、借金ではなく
株主資本を元に稼いでいるかを見ることも大切。
PERばかりを追って割安判定していたが、確かに高ROEを継続しているかを見たほうが
長期投資先としての優良企業を見つけることが出来ると感じた。
↓本はこちら
■銘柄選定基準。
①高ROE
ROEが過去3年平均12%以上。
ビジネスモデルとして、今後も継続出来そうかもチェック。
②当期純損失の決算期がない事
特にリーマンショック時に純利益が赤字になっていない事。
株主資本が毀損する最終赤字はダメ。
また過去5年間純利益が赤字になっていない事。
③株主資本比率50%以上
過去3年間の株主資本比率の平均が50%以上か。
財務健全、過度なレバレッジを掛けていないかのチェックになる。
④営業利益率
セクタによるので競合企業と比較が必要。
10%以上あると投資対象として優れている。
高いとビジネスモデルの強みがある
⑤特殊要因での減益はチャンス
スペシャルシチュエーションという。
上記に該当する優良企業が特殊要因で減益になったときは
バリエーションが安く買えるチャンスでもある。
以上。

