三崎亜記さん
『逆回りのお散歩』
地方都市A市とC町の行政統合を目前に控え、聡美はネット掲示板で、陰謀説まで飛び交う激しい議論が起こっていることを知る。
「統合反対派」による市役所への抗議電話や無許可のデモ行進。
平穏に過ぎる日常の裏で、無関心に見えた人々が静かに動き出し、反対運動は他を巻き込み激しさを増していく…。
日本の現在を想起させる表題作ほか、ベストセラー『となり町戦争』のスピンオフ短編も併録。
久しぶりの三崎亜記さん。
三崎さんの文章って冷静な感じがする。
私はそういう文章、好きみたいです(^^)
この作品は、独立していますが、
『となり町戦争』の前の物語といった感じでした。
より楽しみたい方は、
両方とも読んだ方が良いと思います。
三崎ワールド全開でした。
三崎さんの独特の世界観が好きですが、
最近は少し物足りないかな、
と感じていました。
でも、今回はとても面白かったです。
考えさせられる内容でした。
短編より長編が好きだな、
と改めて思いました。
A市とC町の行政統合。
市を乗っ取られる。
非現実的に感じますが、
読んでみると、すごくリアルでした。
説体は非現実的なんですが、
物語の進み方がリアルです。
主人公の聡美が、
色んな情報で混乱しているのも伝わってきました。
これを読んで感じたこと……
「これは今の日本の縮図ではないのか」
解説の卯月鮎さんが書いていましたが、
本当にそうだなと思いました。
ネット、2ch、TVでの報道、デモ 等々
テレビでの報道は偏っているし、
ネットはデマもあって、
情報が溢れていてなにが真実なのか、
分からなくなる。
私的には3.11以降、
特にそういう風に感じています。
最近のニュース番組は、
かなり偏った内容になっているような。
投票前の今、この本を読んだのは、
すごいタイミングだな、と感じました。
偶然ってあるな~なんて(笑)
情報に踊らされることなく、
行動したいけど、
現実にはなかなか難しいですね。
私が三崎さんの作品で一番好きなのは、
『失われた町』で変わらないのですが、
『逆回りのお散歩』もかなり良かったです。
積ん読に『ターミナルタウン』があるので、
また三崎ワールドが楽しめます♪
でも、次は、穏やか物語を読もうかな~(*^^*)

