北村薫さんの
『ひとがた流し』
を紹介します。








十代の頃から、大切な時間を共有してきた女友達、千波、牧子、美々。人生の苛酷な試練のなかで、千波は思う。
「人が生きていく時、力になるのは自分が生きていることを切実に願う誰かが、いるかどうか」なのだと。
幼い頃、人の形に作った紙に願い事を書いて、母と共に川に流した…流れゆく人生の時間のなかで祈り願う想いが重なりあう―人と人の絆に深く心揺さぶられる長編小説。





とても良かったです(*^^*)

読み進めたら、
最初に想像していた話のイメージと違って、
やられた!って感じでした。



アナウンサーで独身の「トムさん」こと石川千波。
千波の小学校時代からの友人で作家の水沢牧子。
牧子の娘、さき。
高校でトムさんと牧子に知り合った日高美々。
美々の旦那で写真家の類、娘の玲。



「月の砂漠をさばさばと」が大好きなので、
またさきちゃんに会えて嬉しかったです(^^)

鯖の味噌煮の歌も登場しました。

表紙の絵が、
おーなり由子さんなのも嬉しかったです。

真ん中のショートカットの女の子が、
トムさんなのかなぁ。



牧子の前でのトムさんの男っぽい口調が、
なんだか自分に似ていて、
思わず笑ってしまいました。



玲ちゃんと類さんの写真の話が
印象に残ってます。

その話で、こんな言葉がありました。


「向く、向かない、で生きてくことは出来ないよ。大体の人間がね、生きていくには向かないもんだよ。傷ついたり、苦しんだりした時には、自分が殻をはずして歩いてる海老みたいに思えるものさ。でも、何とかやっていくんだ。そうしながら、色々な経験を積んでいく。そうして、少しずつ何かが見え始めるんだ」


良い言葉です♪

特に、
自分が殻をはずして歩いてる海老みたい、
すごく上手に表現されてるなと。

本当にそんな風に思えます。
なんて無防備なんだろうって。



あらすじにも「人が生きていく時~」という言葉がありますが、
他にも、素敵な言葉がたくさんありました。

それだけでも、読んだかいがありました(*^.^*)



最後の方はジーンときて、
泣きそうになりました。

北村さんは、
本当にきれいな文章を書きますね。

薫って名前のせいもありますが、
女性に間違えられるのも納得です(笑)



あまりネタバレしたくないので、
うまく書けなかったのですが、
読んで本当によかったです(^-^)