いよいよ進路の最終決定をしなければならない時期です。
行きたい学校はもう決まっている。近所の、美術系の大学。
ずっと前から行きたくてたまらなかったところで、ここ以外に進む気はない。
問題は、 どちらのコースを受験するか ということ。
その学校には二種類のコースがあって、それぞれやることはだいぶ違うのだけれど、
ぼくはまだ、それを選べないでいる。
それぞれのコースについてたくさんたくさん調べたし、いろんな方向から話を聞いたりもして、
情報は十分に集まっている。
しかし、情報を得れば得るほど、どっちを選んでいいのかわからなくなるのだ。
全部やりたい。
ぼくの悪い癖である。
こうしてずっとずっと前から悩んで悩んで悩んできたのだ。
そのうち自然に答えは出てくると思っていたのが、この有様である。
推薦入試の願書の提出が約一ヵ月後に迫り、いよいよ決めねばならなくなってきた。
願書のため、そして面接の対策を始めるために、早く決めてしまいたい。
が、決まらない。
自分がここまで優柔不断だとは思わなかった。
確かに、それだけ大事な決断であり、急いでいいものではない。
それに、ぼくなら、どっちを選んだとしても、後悔なんてしない。
後悔できない。だから、後悔しない。
それは恐れなくていい。
どっちを選んだとしても、ぼくは楽しく、それはもう楽しく学んでいくだろう。
いろんなものを習得していくだろう。
不安の要素となっているのは、その学校に進学してからその先の進路だ。
ぼくの学びたいことは、決して将来のためではない。
はっきりと夢があるわけではなく、
フリーターでもなんでも、生きていければいいと思っている。
その学校で学んだことを生かして食べていこうなんて、これっぽっちも考えていない。
むしろその逆。
それで食べていきたくはない。それを、食べる手段にしたくない。
一生の趣味であってほしいんだ。
ぼくは一生それと付き合っていく覚悟で、だから、学びたいんだ。
趣味と仕事ははっきりと分けていたい。
ああ、だめだ。
どれもこれもやってみたい。
捨てられない。
どこへいけばいいんだろう。
わからない。わからない。わからない。
いつもいつも、ぼくは答えを出すのが下手くそだ。
はーあ。
決めちゃおうかな。
考えるのやめて、鉛筆でも転がして。
納得いくまで転がしそうだけど。
決めちゃおうかな、無理にでも。