先回アップしたヴァレリー・カーターに続き、
同時期にデビューした、
カーラ・ボノフを聴いてました。
彼女のデビューのきっかけは、
リンダ・ロンシュタットの
1976年の『風にさらわれた恋』
このアルバムでリンダに、
カーラの楽曲が3曲も取り上げられたことで、
ソングライターとして注目されるようになり、
それらの楽曲を収録した、
デビュー・アルバムを翌1977年発表。
リンダと歌声はよく似ていますが、
みずみずしさと透明感のある彼女の歌声は、
やや硬質で清楚な響きを聴かせてくれます。
リズム感ある明るい雰囲気の楽曲から、
アコースティックな響きを活かした、
切ないバラードまで、
いずれの楽曲も、甘すぎることのない、
りりしさのようなものを感じます。
☆Karla Bonoff 1977年

シンプルなバックの演奏で、
彼女のみずみずしい歌声が
十分に活かされた作品。
私のお気に入りの楽曲は、
リンダにも取り上げられた楽曲。
『Lose Again』
静寂な雰囲気の中、
彼女の奏でるピアノと歌声が
響きわたる、なんとも切ない楽曲。
そして印象的なフレーズのピアノ
が耳に残るオープニングの
『Someone To Lay Down Beside Me』
バックには、
アンドリュー・ゴールド、ウェンディ・ウォルドマン、
ケニー・エドワーズ、
の元ブリンドルの面々(のちに再結成)。
ラス・カンケル、リーランド・スクラーなどが参加。
グレン・フライ、リンダ・ロンシュタットの
クレジットも見られます。
プロデュースは、ケニー・エドワーズ。
☆Restless Nights 1979年
邦題:ささやく夜

ややロックっぽいギターとリズムの
明るめのナンバーで幕を開けるセカンド。
~お気に入りの曲~
『The Water Is Wide』
彼女の作品ではなく、トラディショナルな曲ですが、
彼女の透き通った歌声が、なんとも切なく美しい。
彼女とジェームス・テイラーの奏でる
アコースティックギターは深みのある響きを聴かせ、
ガース・ハドソンのアコーディオンが哀愁を誘う。
さらにジェームスのバック・ヴォーカルが、
ふわりと包み込むような温もりを感じさせてくれる、
素晴らしい1曲だと思います。
プロデュースやバックの面々など
は前作とほぼ同じ。
☆Wild Heart Of The Young 1982年
邦題:麗しの女~香りはバイオレット~

やわらかな雰囲気が漂う
ポップなサウンドで幕を開けます。
R&BやAORのような味わいの
ゆったりとリラックスしたサウンド
を聴かせてくれます。
~お気に入りの曲~
『Wild Heart Of The Young』
彼女の奏でるピアノとしっとり伸びやかな歌声が
心地好いアルバムタイトル曲。
『Dream』
シンプルでゆったりとした演奏と共に、
彼女の歌声が、どこまでも伸びやかな響きを
聴かせてくれるエンディングナンバー。
バックの演奏には、
アンドリュー・ゴールド、ウェンディ・ウォルドマン、
ケニー・エドワーズ、ラスカンケル、ダニー・コーチマー
クレジットではプロデュースは、
ケニー・エドワーズとなっていますが、
ライナーノーツを読むと、
前半は、イーグルスのグレン・フライが
プロデュースをしているとのような文章が
ありますが、詳細は私にはわかりません(;^_^A
オープニングの1曲を除き、彼女のオリジナル。
☆New World 1988年

プロデュースは、マーク・ゴールデンバーグ。
彼の音づくりが影響しているのでしょうか。
現代的で、やや綺麗すぎる感じの音づくりながら、
いずれの楽曲も高い透明感のあるサウンドを
聴かせてくれます。
前作から約6年ぶりながら、素晴らしい歌声。
みずみずしさと透明感はそのままに、
深みが加わっているように思います。
私的には、バックの演奏は、
もう少しシンプルな方が、
彼女らしさが引き立つように思います。
~お気に入りの曲~
『All My Life』
サウンドは、あまり好みではありませんが、
美しいメロディのラブ・バラード。
『All Walk Alone』
マイケル・ラフとの共作。
美しいピアノの響きと伸びやかな歌声が
心地好いバラード。
バックの演奏には、前作品まで、
お馴染みだった面々のクレジットは見られない。
ピーター・フランプトンなどが参加。
以上は、カーラ・ボノフでした。
カーラ・ボノフを聴いたので、
ブリンドルも聴きました。
☆Bryndle 1995年

カーラボノフ、アンドリューゴールド、
ケニーエドワーズ、ウェンディ・ウォルドマンの
4人によって71年に結成され、
シングルを1枚発表、
同時期にアルバムをレコーディングしながらも
発表には至らず解散。
解散後は、それぞれ活動しながらも、
お互いの作品に参加するなど、
交流を深めながら、
長い月日を経て再結成され、
初めて発表されたアルバム。
4人によって奏でられるメロディは、
派手さはありませんが、
実にナチュラルで、気負いのない、
リラックスしたサウンドを聴かせてくれます。
初のアルバムとはいえ、長きにわたり、
お互いのアルバムで参加しあいながら
音楽活動を共にしてきたからこそできる、
個々の持ち味が活かされたサウンドかと思います。
ピアノやギターなど、
生の音を活かした演奏に重きをおいた音づくりも私好み。