こんにちは。
ここしばらく暇なときに読んでいた、村上春樹『ノルウェイの森』を昨日読み終えました。
そこで読書も趣味の内に含んでいいかなと思い、感想などを書いてみることにしました。
まずこの本を読んだのはこれが初めてではありません。たぶん2回目か3回目のはず。
確か初めて読んだときは約10年前、いろんなことが上手くいっていないときで、この本の雰囲気に”浸っていた”と記憶しています。
※以下ネタバレあり
この本は1969年頃の大学生ワタナベが主人公です。学生運動が盛んだった頃ですね。
高校時代から付き合いのある直子、同じ大学の小林緑などが登場し、主に主人公と女性たちの関係を中心とした物語です。
なんて書くとありきたりなラブロマンスを想像するかもしれませんが、青年期の懊悩がストーリーのそこかしこに現れます。
(懊悩なんて言葉を初めて使った気がします)
私はこのワタナベが悩み苦しみ、しかしそれでいてストイックに過ぎることなく常人のようにダラッとした日々を送る、その少し薄暗い雰囲気がとても好きなのです。
だから何度も繰り返し読んでいるのでしょう。
以前読んだときの記憶はあるのですが、細切れで各シーンそれぞれのことしか覚えていなかったので、今回は”全体を通した物語”として初めて読めた気がします。
登場人物はみんな一癖あって魅力的ですが、中でも私はレイコさんが好きです。
実は学生時代からライトなハルキストで村上春樹作品はいくつか読んだり持ったりしているのですが、その中でも初めて触れたのがこの『ノルウェイの森』なので、割りと思い入れがあります。