いつもだと発表会後の最初のレッスンは、最初の5分10分くらいで発表会の講評を軽くいただいて、すぐに次の選曲に入ったり、並行して練習してきた曲を診てもらったりしますが、今回は30分くらいかけて、実際の録音を先生と一緒に聴きながら、問題点を洗い出すことから始めました。いや~、私は本番の録音とか録画って滅多に聴かないので新鮮だ(笑)。

 

聴き返してみて、どこでロストしたのか判明したのはもちろんなんだけど、すごく意外だったのは、順調に弾けてる部分でもやたらミスタッチが多いことでした。これ、本番に限ったことでなく、ふだんから隣の鍵盤叩いちゃうことが日常化してるようだ。翌日の自主開催コンサートでは、私以外にバリバリのピアニストが何人も登場して、この日にピアノを弾いた人の中で一番ヘタなのが私だったんだけど(泣)、自分だけが異様にたくさんの音を間違えるという感覚はあったもんな。結局これも、通しメインで、苦手な箇所を潰していく

という練習を避けてることが原因という、非常に単純な結論だ。じゃあ次に向けて、何を改善してゆくかですが、練習のやり方を大幅に変更することにしました。

 

①通し練習を封印

②スピード練習を封印

③暗譜を封印

 

この3つの中で一番大きいのは、やっぱり③だろうか。

覚えちゃうからつい手元を見て弾く 

→ とは言っても両手を同時に見るのは難しい

→ 見ない方の手がミスをする

つまりは、両手とも一切見ないで弾く習慣をつけないと、ミスは減らないということだよな。暗譜が得意っていうと羨ましがられることが多いんですけど、得意な本人から言わせてもらえば、実はそれほどメリットは無いっていうのが正直なところ。せいぜい、譜面を家に忘れて来ても問題なく弾けるってことくらい(笑)。

 

さて、次は6月の発表会の選曲に移ります。いつもだと、何曲か並行して練習して、プログラム原稿の締め切りギリギリに最終チョイスにしてたけど、今回はもう決めました。箱根駅伝で大ブレーキした翌年は、あえて同じ区間にエントリーしたりするじゃないですか。「箱根の借りは箱根で返す」ってやつだ。大ブレーキした一部始終を全国に生放送された選手は、しばらくは走るの嫌だろうな。でもだからこそ、同じ区間でリベンジを狙わせに行くわけだ。

私の場合も、「カプースチンのエチュードが難しすぎた」で片づけるのは簡単だけど、それじゃ何の進歩も無いと思うので、「カプースチンの借りはカプースチンで」になるのだ。

3番トッカティーナを8か月練習してクラッシュだから、リベンジするには更に練習期間を延ばす必要があるように思われるけど、たぶんそれは違います。練習方法を改善するんだから、逆に半分の練習期間で2倍上手く弾けるはずだ。つまり倍返しだ!(笑)。本番まで今から4か月、曲はカプースチンの同じ曲集「8つのコンサートエチュード」より8番フィナーレです。

 

 

まあこれは壮大な実験だ。スポーツでもそうだけど、練習メニューを変更 → 記録が伸びればメニューの正しさが証明されるし、逆ならば他のメニューを試す ←これの繰り返し。

というわけで、4か月後の検証結果をどうぞお楽しみに!

 

余談ですが、ふつう楽器のレッスンといえば、生徒が弾いて先生が意見するという形だけど、今私が受講しているレッスンでは、大学のゼミみたいに協議する時間もすごく勉強になるし、あとは何といっても先生の解説付き模範演奏が絶品です。まあそれもこれも、私が向学心旺盛だからこそなんだがな(笑)(笑)。

ついでに、ピアノレッスンと1日違いでソルフェージュレッスンもあったんですけど、こちらはもはやガッツポーズ連発でした(笑)。やっぱり人間て進歩するもんだな。聴音課題で3回聴く権利があるところ、「もう取れました」とか宣言して最後の1回を放棄して満点3連発とか、ドヤ顔ニヤケ顔を隠すの無理だった(笑)。ピアノの仇を聴音で取った形だが(笑)、ピアノでもドヤ顔できるよう頑張る!