3ヶ月がたった…相変わらず電話と封書やハガキは数が減る事はありませんでした。

もう、いっそのこと電話の線を抜いてしまおうかと何度思ったかわかりません。

電話が鳴るたびワタシの心臓はドッドッドッドっと大きく音をたてていました。

彼に幾度となく聞いていたワタシ。

しばらくして彼が、ワタシにうちあけてくれたのは…


「仕事で使っていた車をいじったり…そういうのでローン組んでたっていったやん…」


確かに付き合い始めた頃そんな話を聞いた気がします。

そう…同棲を始めてから彼の収入は激減し、月15万という金額に設定していた支払いが

滞っていたのでした…。

いますぐ払って!心の中でつぶやきました。

しかし、彼はまだアルバイトさえ決まっていない…。

月々の生活をなんとかスロットで支えている私達に月15万という金額は厳しい現実でした。

でもいつまでも、支払わずにいたらワタシの携帯の時 と同じになってしまう…

しかも、今回は彼の事情…彼に任せるしかない。

ワタシはなにもできないのだから…。


-そんな告白から数週間後-

ピンポーーン


玄関のチャイムが鳴り「宅急便か郵便かな」っとドアを開けないで応答をすることに。


「はーい。どちら様ですか?」


「あっ、いらっしゃいますね。ちょっとドア開けてもらえますか?」


「どちらさまですか??」


「わたくし、△△の方からきましたAと申しますが○さんの事で」


はっ…借り入れ先の人だっきっと…。

ドア開けなかったら 声おっきくなったらやだなぁ…。


念のためドアチェーンをつけたまま、少しだけドアを開く。

黒めのスーツを着た二人の男性が立っていた。


「○さんいらっしゃいます?」


「いま、でかけていていませんが?」


「いつ帰るか教えてください。会わずに帰るわけにもいかないので。

あっ あなたは一緒に暮らしている えーっと表札の方ですね」


「はぁ…」


-中略-


「っで、いつ帰るんです?」


言葉は優しいけれど 少し強引に話を進めていく人でした。

ながながと彼の事情をワタシに言いながらなにか探ろうとさえしてきていた。


「わかりません。携帯ももっていないので出て行ったら帰ってくるまで連絡もつかないですし。」


「ほんとにわからないの?わかってるんでしょ?

…まぁ うちが裁判起こしたらあなたには証人で来てもらうことになると思いますからね」


そう言い残してその二人は帰っていった…。

どっと疲れが体に溜まった気がしました。

裁判…証人…もう頭が混乱しそう…。

ワタシができること…ワタシになにができるだろう…。

働いて少しのお金をつくってあげることなら、できなくもないけれど。

ワタシがなんとかしたのでは、彼のためにもよくない気がした。


そして数日後 ワタシの姉が泊りがけで遊びに来ました。

心配をかけたくないので黙っていようと思っていたけれど…

電話がなったら 全てわかってしまうので事の事情を話した。

姉は家族にはだまっていてくれるといってくれたのですが…

電話が鳴るたびに挙動不審になるワタシをみて心配だと言った。


ピンポーン

玄関のチャイムが鳴った。

前の招かざる訪問者以降ワタシは玄関のチャイムの音にさえ、ビクっとするようになっていました。

そして、極力前もって連絡があったとき以外はチャイムが鳴っても出ないようになっていました。


ところが姉とでかけるために準備していた時に鳴ったので、姉が玄関にでてしまったのです。

姉はドアを開けてしまった…。(以下会話は覚えている範囲です)


「○さんいらっしゃいます?」


「いませんが?」


「あなたは××さんですよね?」

(××ワタシの名前)


「いえ?違いますけど?」


「おかしいなー大家さんに行ってきたんですよいま。

××さんの特徴も聞いてきたんだけど、あなたとそっくりなんだけどなー。××さんでしょ?」


「ちがいますけど?」

姉とワタシは5才年が離れているし、ワタシは身長が低く姉は身長が高い…。


「認めちゃったほうが楽になるよー?嘘ついちゃだめだよ。こっちはわかってんだから。」


「認めるも本人じゃないので…」


「じゃーさ、本人じゃない証明できるのもってきてよ。名前書いてるのとか」


姉が部屋へ戻ってきて、口に人差し指をあてて黙っているようにうながしてきた。

小さく頷くと 財布から自分の名前の入った会員証を持って玄関へもどっていく。

ワタシの体は、ガクガクと振るえ、表現できないほど不安と恐怖でごちゃごちゃになっていました。


「へー□□さん?ふーん」

そんな声が玄関から聞こえてきました。


「××じゃないですよ。本人留守なんですけど帰ってもらっていいです?私も出かけるところですし。」


「あー。そういえば大家さんから聞いたんだけど、ここの家賃も滞納してたことがあったってしってる?

大家さんから聞いてきたんだよねー。」


「へー、そうなんですか。大変ですねぇ」


「もうさ、本人だっていっちゃえば?楽になるからさ」

そんな、やりとりがこの後も続いたあと帰っていった。

一時間ほどの時間だった。


確かに一時的に職を失った時、滞納してしまったことがあったが…

それは彼と出会うずっと前の事だ…。

しかも、彼ではなくワタシの事であって…ワタシのプライバシーは全くないようでした。

本人ではないっと証明までした人に、そんなことも話してしまうのです。

もしかして、いろいろな人にいろいろな事をいっているのかもしれない…。

そう思うと急に怖くなってきてしまいました。

この後出かける前に、姉が外をみてきて「まだ車がとまっている」といいこの日のお出かけは中止に。


怖い…ものすごい不安…どうしたらいいのか…

電話が鳴る…玄関のチャイムがなる…外では見張られている…

そんな夢さえ見るようになり、落ち着ける場所もなくなってしまいました。

この頃から情緒が不安定になり、ちょっとしたことでパニックになるようになっていました。

ちょっとしたきっかけで、どっと不安が押し寄せてきて涙が止まらなくなったり。

体が震えて止まらなくなったり。

外へ出ることや電話さえも恐怖の対象になってしまっていました。


ワタシは一体どうなってしまったんだろう…それさえも考える余裕さえなくなっていたのでした。






===========================================================

ブログ検索☆BITZ ←読み終わったら『ポチッ』
===========================================================