売れない芸人の彼女です
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合コン乱入

ある日の夜、相変わらずRちゃんと、新宿にある私の行きつけの静かめなバーで飲んでいると彼女の電話がなった。

ちょっと失礼って仕草をして表に出て会話をしていた。


電話を切り上げ戻ってきたRちゃんは



「今D君からの電話でさあ」


と話はじめた。


D君は例のコミックパブの男の子の一人だ。
Rちゃんは話を続ける。


「どうやら例のコミックパブの奴等も3対3で新宿で合コンしてるらしいんだけど、どうも合コン相手のOLちゃん達とノリが合わなくてつまらないんだって。」


私「ふーん。まあ、そんな合コンもあるよね。」

と、てきとーに答えた。

Rちゃん「だからD君がもう合コンってノリじゃないから新宿で飲んでるなら合流しないかって言ってんだけど」

はぁ?(・ω・;)(;・ω・)


なんじゃ そりゃ?
合コンに乱入!?

と思いながらも彼女に促されるままバーから程近い、彼らが居るカラオケボックスに移動する事になった。


私はOLちゃんたちに悪いなあと思いつつ ちょっぴり楽しみでもあった。


いつも件のコミックパブでしか会った事のない彼らのプライベートな笑いに触れられる!

変な罪悪感とワクワク感の中で合コン中の彼らがいるカラオケボックスの扉を開けた。

ショータイム

暗転から一転して私達の中央にあるステージにスポットが当たった。

ステージにいるのはさっきまで接客をしていた男の子たちだ。


漫才。コント。物まね。マジックとつぎつぎに繰り出されるエンターテイメントに
最初はぽかーんとしていた私も最後には大笑いしていた。



ショータイムが終わりRちゃんにあらためて

「この店はなんなんだ」
と聞いた。


Rちゃんは
「コミックパブっていってブレイク前の役者や芸人が働きながらスキルを磨いて、ショータイム以外の時間はこうやって接客してんの。
場所柄、テレビ関係のお客さんも多いから自分たちのショーを見て貰える上、接客の際に自ら営業できるでしょ。
あたしも最初は某局のプロデューサーに連れて来て貰ったんたけど、飲み代もリーズナブルだし今は純粋に面白いから通ってるんだよ」


との事。


ほーぅ。
こんな飲み屋もあるんだなあと感心した。


その後もRちゃんと度々 その店に足を運び飲む様になると
スタッフの男子ではない、所謂 常連のお兄さん、お姉さんたちとも親しくなり、
わたしは一人でもその店に足を運ぶ様になった。


そこに行けば、誰かしら知り合いがいて、あたしの顔を見れば


「おい!むちむち!!今日は一人か!?寂しい女だなあ!」

と嫌味をいいながらも

「この寂しい女にこの店のピンドン全部!(勿論ピンクのドンペリの事ね)」


普通に飲めば4千円~8千円程度のお店だけど、そんな飲み物をそんな頼み方をしていれば恐ろしい額になってしまうと最初はビビっていたが
慣れとは恐ろしいもので、その人も芸能界の方だったのもあり

「見栄を張るのも仕事のうち」


と言う彼らの考えに甘えて、いいように飲ませて貰っていた。

馬鹿みたいに飲んでただ単純にこの人達といると楽しい!と思いその店に行くのが楽しみにになっていました。

あ、言い訳ではありませんが その方とは男女の関係はありませんよ。
その方は私以外にもそうしてましたし、これから登場する彼との関係を人一倍気にしてくれた方でした。

出会い

もう6年まえになるか。
職場の女の子Rちゃんと仕事終わりに飲みに行く事になった。


Rちゃん「面白い店があるから行こう!」

と誘われた。

実は私、Rちゃんに出会うまで お酒と言えば静かにシングルモルトをロックで、大好きなソウルやジャズを聴きながら、をゆったり飲むという
、若いわりに生意気な飲み方を好んでいたので 賑やかなお店というのに抵抗を感じた。



店に到着しドアを開けた途端、店内は見るまでもなく大盛り上がりしているのが音だけで充分わかる。


それだけで場違いな場所に来てしまったなあと動揺している私をよそに、
Rちゃんはそこの店の相当な常連らしく、オーナーや店員の男の子達と親しげに挨拶をしている。

店内を見回すと とても居酒屋と言った雰囲気ではない。


中央には小さなステージがありカラオケを歌っているお客さんもいる。
壁に沿うように赤いソファが置かれ私たちはその一画に通された。


恐る恐るRちゃんに

「ここはどんな店なの?カラオケパブみたいなもん?」

と尋ねる。


すると彼女は
「基本はそんな感じ。でもちょっと違うかなあ」
と曖昧に答えた。


程無くして店員の男の子が彼女のボトルを持って目の前に座った。

『え!?ホストとかサパーじゃないだろうな』
と若干不安にもなるが、彼らの外見からして そういった類いでないのは分かる(失礼!)

Rちゃんは
「あたしのボトル飲みなよ」
と言い目の前の男子が水割りを作る。

更にその男子にも「飲め!飲め~!」
とお酒を勧めた。


彼は自分の水割りも手早く作り


「はじめまして。Yです!宜しくお願いします!」

と高いテンションで私に乾杯を求めてきた。

わたしは仕事の癖が抜けない場合が多々あるので

「はじめまして。わたくし○○(←名字で)と申します」

と とても飲みやらしからぬ挨拶をしてRちゃんに笑われた。


RちゃんとYは馬鹿話で盛り上がっているが、元来 仕事以外では人見知りな上、慣れない場所でぽかーんとしていた私。


Yは
「ちょっと失礼しまーす」
て言って席を立った。


Rちゃんはニヤニヤして
「これから下らなくも面白いものが見られるよ」
と言った。


気付くと店内の照明がおちた。