仕事中に信号待ちをしていると、交差点に杖をついた

おばあちゃんがたっていました。

青に変わり、横断歩道の人を優先的に行かせるために

一時停止。

すると、高校生くらいの女の子が

おばあちゃんに声かけながら方に手を添えて

同じスピードで歩き、こちらを向いて頭下げてきました。

 

その自然な行為に、見ていて心がほっこりした。

腐ってる俺の体の中を浄化してくれたような感じ。

 

他人に自然と出来る行為は、格好良く素晴らしい!

 

イイのも見れた。

 

あんな人間になりたいですね。

 

 

この話は実話です。

自分が人助けしたつもりが殺人未遂で逮捕され、その時の思いや

葛藤や心境や信念など赤裸々に語ってます。

 

良かったら一度読んでみてください。

続きの話になってますので、初めから時間ある方見てください。

 

 

*前回までのストーリー

女を助けて殺人未遂で起訴された。助けた女にも『関わりたくない』等言われて

葛藤の中生活。

初公判の日に、共犯の相棒と再会。

『生きた会話』が出来たことにモヤモヤした部分が晴れた。。。

 

●警察署に戻り自分の部屋(房)に帰る。

帰ると同居人が『お疲れ様でした!!』と元気よく迎えてくれる。

 

ただ単に、ここで偶然に房に入ってきた奴。

でも24時間狭い房で過ごさないといけないし

当然、相手の事も気にかけて、気を使わないとやっていけない。

 

ここでの変化のない日常を過ごしていると、

拘置所への移管の日を伝えられた。

言われてから

数日過ごし、領置調べして

拘置所に持っていくもの、廃棄するもの、

宅下げするものの

分別をしていた。

 

ここに来てから、だいぶ月日が経って

留置の人間の顔ぶれも

変わってきた。実際にここにいる人間とは

仲良くする必要もないので、

部屋の人間だけは、表面上はうまく付き合っていた。

 

調和を乱せば、修羅場になるから、

皆その辺は理解して

行動していたっぽい。

 

でも、2名ほどは、部屋の人間をコキ使い

偉そうにモノを言ってる声が聞こえたり、

布団を敷かせたり、マッサージをさせたりしてたみたい。

 

外で、どんなに偉かったのか知らんけど、

ここでは、会社の社長も、学校の先生も、

無職の人間も、

ヤクザも同じやからな。

 

それを、何のものさしで測ってるのか知らんが、

偉そうに同房の人間に対して、

色々する行為が気にいらん。

 

同房の人間に対しては逆に、優しくしないと。。。。

 

こんな中で、自分より弱い奴にイキってる奴を

俺は拘置所に行く前に、泣かしたい。。。

こんな気持ちにすぐなる。

カウンセリング受けた方がええんかな?

 

何か犯罪者として、

男としてではなく、非常にムカつく!!

 

でも、一個一個関わってる場合ではない。

 

同房の人間が、それで平穏無事に過ごせてるのなら

それはそれでいい。

 

俺には関係ない事やから・・・・

 

『お~い!ちょっとええか!!調べ行こか?』

とオヤジに言われた。

 

取調室に行くと、

ハンバーガーの刑事が来た。

『明日やな。荷物まとめたんか?』

とか聞かれた。

 

呼んだ理由も特にないらしいが、行く前に顔見て

話したかったって言ってくれた。

 

この人の言うことは、言葉一つに情が入ってるような感覚が

あって、正面から聞いて会話していた。

 

『求刑がどれくらい打たれるか分からんけど、

長いなあ。』と自分のことのように話してくる。

 

『わしも、あと二年で定年や!!出てくるときには

隠居生活満喫しとるやろな。。。。。

のんびり生活できることは、ええことやぞ』など話してた。

 出所して刑事に会いに来る人も

いるみたい

 

会うつもりもなかったが、

出所後にはここには居ない?って

思うと急に寂しくん感じた。

 

思わず『手紙かいてええか?』と言ってしまった。

 

『書いてこいよ』っと、

ニコっとした顔が印象的だった。

遠距離恋愛みたいな感じがした。

 

自宅住所はさすがに無理で、ここの警察の刑事課に送ったらいいらしい。

 

『ちょっとは反省したんか?』聞かれた

 

『全く』と答えると

 

『ガハハハっ』と笑って

『そうか。そうか。』と頷いて、

緩急つけて真顔になり

 

『ええか、腐るなよ!!

何かあったら手紙に書いてこいな。』

 

と脳内にその言葉が響き、そして心に残る温もりをくれた。

 

『腐るやろ!!病んでしまうでホンマ』

と冗談交じりに、温かい気持ちに対しての

俺なりに言い方で締めくくった・・・・

 

『元気で行ってこいな・・・』

 

最後は、犯罪者としてではなく、1人の人間として

扱ってくれた・・・

 

 

 

 

 

~続く