#ジャニーズ事務所 #アイドル も経営陣も世代交代の大転換期だが | 鳥海山(出羽富士)の写真

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ジャニー喜多川社長(87)と姉のメリー喜多川副社長(92)でつくり上げたアイドル帝国・ジャニーズ事務所。男性アイドルに特化したことから、「学校」ともいわれる。歌手でも俳優でもない。アイドルはジャニーズが生んだ新ジャンルだが、俳優と違い原則、永遠にアイドルを続けられない。いずれは卒業して芸能界の別なジャンルに進む。
 AKB48らの女性グループは「卒業」という言葉を使い、いずれ芸能界に羽ばたいていくシステムを取っている。ジャニーズも実質、卒業していくことが運命づけられているが、次なる進路先が簡単そうで難しい。
 過去、ジャニーズ出身者が芸能界の壁に当たるケースを何度となく見てきた。ジャニーズは近年のイケメンブームのはしりとしてさまざまなタイプを輩出してきたが原則、卒業後のアフターケアはない。女性問題で引退した歌謡グループ「純烈」の元メンバーの友井雄亮は昔、関西ジャニーズに在籍していた。一時、舞台に立つまでになったが、「今の成功は事務所の力じゃないか」と葛藤。退所につながったという。嵐の大野智に相通じるものもあるが、アイドル人気は事務所の力によるところは大きい。大事なのはアイドル卒業後の進路先と最終的な人生の選択。すべては自身の選択にかかる。元アイドルが話す。
「特に個人で芸能活動をしていたわけではないので、事務所を退所してから新たに芸能界で生きていくのは難しかった。芝居も歌も経験を積んでいないので自信はないし、おしゃべりだって芸人のように気の利いたことは言えない。最終的に芸能界を辞めるしかなくなった」
今はグループ活動と個人活動を並行して続け、将来の進路先の指針になるように事務所の方針は変わってきているが、「アイドル」の肩書は別。人気が続けば脱アイドルができないまま年を重ねていく。嵐の大野もすでに38歳。活動休止の再来年には不惑の40歳を迎える。脱アイドルに向けた将来を決める時期と重なることも活動休止と無関係ではない。
■事務所創立から丸56年
 ともあれ、現役トップアイドルの決断を最終的に「休止」という形で認めたジャニーズ事務所。その背景には高齢化のジャニー社長とメリー副社長から後継者へとバトンタッチする事務所の政権交代も透けて見える。すでにメリー氏の娘・藤島ジュリー景子(52)が実質、ジャニーズ事務所グループ全体の総指揮官として権限を持ち、昨年で現役タレントを引退した嵐らと同年代の滝沢秀明(36)が今年から関連会社の社長に就任。ジャニー氏のノウハウを引き継ぎ、300人を超えるというジュニアたちの育成とプロデュースに動き出し、すでに次々と新たなグループを舞台出演までさせている。
「トップに立つ経営者が代わり、タレントも入れ替わっていく時期に来ていて、ジャニー氏らの意思をくみながらも改革すべきところはする。そんなふうに見えますが、男性アイドルに特化した事務所だけに、どうなっていくかは予測不能」と業界内も興味深く見守るだけという。事務所創立から丸56年。経営者からタレントまで生まれ変わろうとしているジャニーズは今年、大きな転換期を迎えている。 (二田一比古/ジャーナリスト)(日刊ゲンダイDIGITAL(Rakuten Infoseek News)より)