日韓合同ガールズグループ「IZ*ONE」(アイズワン)が話題だ。宮脇咲良、矢吹奈子、本田仁美らAKB48グループのメンバーも所属するIZ*ONEは、今年6月から韓国のケーブルテレビ局Mnetで放送されたオーディション番組『PRODUCE48』の合格者12人で結成されたアイドルグループ。日韓両国の候補者96人のなかから視聴者投票によって選ばれたメンバーたちはデビュー前から注目を集めており、10月29日に発表されたデビューアルバム『COLOR*IZ』は日本のオリコン週間アルバムランキングで1位を獲得した。
もちろん、韓国でも彼女たちは人気者である。日本と同時に発売されたデビューアルバムは、初週売上が8万822枚を記録し、韓国国内で発売されたK-POPガールズグループのデビューアルバムとしては売上最高記録を更新した。これは歴代のガールズグループのアルバムのなかでも9位に入る記録であり、IZ*ONEよりも上位に入っているのはTWICE、BLACKPINK、少女時代ら3グループだけだというのだから、その人気の高さがうかがえるだろう。
■人気メンバーは“ギャップ萌え”な宮脇咲良
「韓国での注目度はすごいですよ。最近は音楽番組はもちろん、公共放送局KBSの『ギャグコンサート』など有名バラエティ番組にも数多く出演しています。テレビで彼女たちの姿を見ない日はないほどです」
そう話すのは、韓国のスポーツとエンタテインメントニュースサイト『SPORTALKOREA』のキム・ソンジン記者だ。かつては安室奈美恵やSPEEDのCDを買いに日本を訪れたこともあるというほどの日本アイドル好きで、『PRODUCE48』の放送開始当初から彼女たちを追ってきたというキム記者は、日本人メンバーのファンが多いことも韓国におけるIZ*ONE人気の特長の一つだという。
「矢吹奈子は小柄でキュートなルックスが人気で、本田仁美はかわいい丸顔とキレのあるダンスが支持されていますが、3人の中でも宮脇咲良の人気は飛び抜けています。宮脇咲良は一見すると清純でクールな印象ですが、バラエティ番組などでは自身の運動音痴をネタにして笑いも取る。そんなギャップに韓国ファンもメロメロなんです」
宮脇咲良に至っては日韓合同プロジェクトならではの悲劇に見舞われている。俗に言われる“プナダ誤訳事件”がそれだ。
『PRODUCE48』では、歌や踊りなどのパフォーマンスの能力によってA~Fにランク分けしており、当初は多くの日本人候補者が最低のFランクと評価された。宮脇咲良はそのランク分けを受け、「悔しい」とコメントしたのだが、そのコメントが多くの韓国メディアで「プナダ」と訳されて報じられたのだ。
■「プナダ」本来の意味は?
「プナダ」と「悔しい」は、かなりニュアンスが異なる。一般的に「悔しい」が残念な気持ちや自分自身を不甲斐なく感じる気持ちを表すのに対し、「プナダ」は何か被害に遭ったときに特定の相手や状況に対して憤る感情を表す。自分は悪いことをしていないのに、誰かのせいで嫌な目にあったときに使う言葉だが、それを宮脇咲良のコメントに当てはめると、「日本人を負かした韓国人や韓国の番組に腹が立つ」に近いニュアンスとなるわけだ。
彼女たちは韓国ファンから認められオーディションを勝ち抜くことができたのはなぜか。その一因には、彼女たちが『PRODUCE48』にかける本気度を示したことがあると、前出のキム・ソンジン記者が強調する。
「彼女たちの姿からは、韓国活動にかける強い思いが伝わってきました。宮脇咲良などは、このオーディションのために泣きながら徹夜で練習したというエピソードも後に明かしていますが、韓国人候補者たちに実力で後れを取ったなか、一生懸命に努力する姿が感動を呼んだのは間違いないでしょう。日本のアイドルは韓国アイドルよりもレベルが低いといわれてきましたが、日本のアイドルも徹底的にレッスンを受けたことがないだけで“やればできる”ということを見せたんです。合格者3人がIZ*ONEの活動のためにAKB48グループの活動を休止したことからも、彼女たちの本気度が伝わってきて好感を抱いたファンは多い」
日本人メンバーたちの奮闘もあり、いまや絶大な人気を集めているIZ*ONE。それだけに注目したいのは今後のことだが、韓国での活動には障壁も多いようだ。
活動を阻む障壁
たとえば、韓国ではAKB48の一部メンバーが過去に靖国神社を訪れたり、旭日旗を連想させる衣装を身に着けたりしていたことが槍玉に挙げられ、IZ*ONEの日本人メンバーに“右翼”のレッテルが貼られることもある。
また、韓国の地上波テレビ局ではいまだに日本の大衆文化の流入制限があり、日本語の歌詞を放送することが禁じられている。そのため、IZ*ONEの代表曲としてファンたちの耳に馴染んだ秋元康氏作詞の『好きになっちゃうだろう?』も、歌詞が日本語であることを理由に地上波で放送禁止となった。(慎 武宏)(exciteニュースより)
もちろん、韓国でも彼女たちは人気者である。日本と同時に発売されたデビューアルバムは、初週売上が8万822枚を記録し、韓国国内で発売されたK-POPガールズグループのデビューアルバムとしては売上最高記録を更新した。これは歴代のガールズグループのアルバムのなかでも9位に入る記録であり、IZ*ONEよりも上位に入っているのはTWICE、BLACKPINK、少女時代ら3グループだけだというのだから、その人気の高さがうかがえるだろう。
■人気メンバーは“ギャップ萌え”な宮脇咲良
「韓国での注目度はすごいですよ。最近は音楽番組はもちろん、公共放送局KBSの『ギャグコンサート』など有名バラエティ番組にも数多く出演しています。テレビで彼女たちの姿を見ない日はないほどです」
そう話すのは、韓国のスポーツとエンタテインメントニュースサイト『SPORTALKOREA』のキム・ソンジン記者だ。かつては安室奈美恵やSPEEDのCDを買いに日本を訪れたこともあるというほどの日本アイドル好きで、『PRODUCE48』の放送開始当初から彼女たちを追ってきたというキム記者は、日本人メンバーのファンが多いことも韓国におけるIZ*ONE人気の特長の一つだという。
「矢吹奈子は小柄でキュートなルックスが人気で、本田仁美はかわいい丸顔とキレのあるダンスが支持されていますが、3人の中でも宮脇咲良の人気は飛び抜けています。宮脇咲良は一見すると清純でクールな印象ですが、バラエティ番組などでは自身の運動音痴をネタにして笑いも取る。そんなギャップに韓国ファンもメロメロなんです」
宮脇咲良に至っては日韓合同プロジェクトならではの悲劇に見舞われている。俗に言われる“プナダ誤訳事件”がそれだ。
『PRODUCE48』では、歌や踊りなどのパフォーマンスの能力によってA~Fにランク分けしており、当初は多くの日本人候補者が最低のFランクと評価された。宮脇咲良はそのランク分けを受け、「悔しい」とコメントしたのだが、そのコメントが多くの韓国メディアで「プナダ」と訳されて報じられたのだ。
■「プナダ」本来の意味は?
「プナダ」と「悔しい」は、かなりニュアンスが異なる。一般的に「悔しい」が残念な気持ちや自分自身を不甲斐なく感じる気持ちを表すのに対し、「プナダ」は何か被害に遭ったときに特定の相手や状況に対して憤る感情を表す。自分は悪いことをしていないのに、誰かのせいで嫌な目にあったときに使う言葉だが、それを宮脇咲良のコメントに当てはめると、「日本人を負かした韓国人や韓国の番組に腹が立つ」に近いニュアンスとなるわけだ。
彼女たちは韓国ファンから認められオーディションを勝ち抜くことができたのはなぜか。その一因には、彼女たちが『PRODUCE48』にかける本気度を示したことがあると、前出のキム・ソンジン記者が強調する。
「彼女たちの姿からは、韓国活動にかける強い思いが伝わってきました。宮脇咲良などは、このオーディションのために泣きながら徹夜で練習したというエピソードも後に明かしていますが、韓国人候補者たちに実力で後れを取ったなか、一生懸命に努力する姿が感動を呼んだのは間違いないでしょう。日本のアイドルは韓国アイドルよりもレベルが低いといわれてきましたが、日本のアイドルも徹底的にレッスンを受けたことがないだけで“やればできる”ということを見せたんです。合格者3人がIZ*ONEの活動のためにAKB48グループの活動を休止したことからも、彼女たちの本気度が伝わってきて好感を抱いたファンは多い」
日本人メンバーたちの奮闘もあり、いまや絶大な人気を集めているIZ*ONE。それだけに注目したいのは今後のことだが、韓国での活動には障壁も多いようだ。
活動を阻む障壁
たとえば、韓国ではAKB48の一部メンバーが過去に靖国神社を訪れたり、旭日旗を連想させる衣装を身に着けたりしていたことが槍玉に挙げられ、IZ*ONEの日本人メンバーに“右翼”のレッテルが貼られることもある。
また、韓国の地上波テレビ局ではいまだに日本の大衆文化の流入制限があり、日本語の歌詞を放送することが禁じられている。そのため、IZ*ONEの代表曲としてファンたちの耳に馴染んだ秋元康氏作詞の『好きになっちゃうだろう?』も、歌詞が日本語であることを理由に地上波で放送禁止となった。(慎 武宏)(exciteニュースより)
