アッキーはお料理が好き。小学校のクラブは3年間ずっとお料理クラブでした。

お料理といっても、ほぼお菓子なので、それを食べることが目的とも言える。

簡単クレープとか、カップケーキとか作ってたんじゃないかな。

 

中学校になって、そういう時間が減っちゃったので、ぜひぜひ続けてもらいたくて、お菓子教室にも月イチで行ってみました。

 

4人までの少人数で、計量からオーブンに入れる直前まで全部やらせてくれる教室で、ダウン症ですって言ってから通ってたので、当時中学1年生でしたが、小学四年生ぐらいまでの女子たちと楽しく作ってました。

男子もたまにいましたが、ほぼ女子ってのが彼にとっても良かったんでしょう。

何しろ、女子好きなので。

 

あと、親はついてなくてもOK。

二時間後にお迎えに来るだけでいいので、親も楽ちん。

私はアッキーが超シャイなのと、作成中の写真を撮りたくて部屋の隅のテーブルで待ってましたが、先生は、困ると黙ってしまうアッキーから意思を引き出そうとしてくれて、良かったです。

 

当然ながら粉はこぼしまくるし、計量はオーバーしまくってましたが、誰でも失敗するから大丈夫って感じで、先生は一回も注意さえしませんでした。

100グラム測ってね、デジタル計量計の数字のところを見せて、これが100になったら終わりね、と言われてアキラもうなずくんですが、大幅に100超えて200になっても粉を入れ続けちゃう。(たぶんよくわからずやってる)

先生はしばらく見てて、超えるのも見てて、何度目かに「アキラ君、ありがとう。ちょっと多いから減らすねー」って100まで減らして数字を見せてくれる感じ。

それも毎回のように、待つ。

 

家でこれをやろうと思ったんですよ。

なかなか難しい。

「あーほら、100過ぎた。ほらよく見て」ってついつい言っちゃう。

あんなに待てない。
 

私は比較的、待つのは得意な方だと思うんですが、ずっと保つのは難しい。

先生はすごいなぁと思いながら、私も勉強させてもらいました。

 

卵も割るたびに殻が入ってたけど、先生は丁寧に取り除いてくれてた。

割った卵を混ぜるのも、フォークでやると子どもでも上手く混ぜられるみたい。

 

おかげでアキラは、上手に卵を割ることができるようになり、粉をボールに入れるのも前よりずっと上手くなりました。

デジタル秤の数字もよく見るようになった気がする。

 

まだまだ不器用ですが、食べ物作れると、生きるチカラって感じがします。

進学とか就職も気になりますが、生きてくのに使える力も育てていきたいと思います!