>カバーアルバム?企画アルバム??

>タイトル:White Christmas

>アーティスト:ビング・クロスビー

>リリース日:1945年 12月 1日

>記事作成日:2023年 12月 20日






聴きました!


季節ごとの旬の食べ物をいただくように、季節に合った音楽を聴いてみる。

という事で、クリスマスアルバム。なんとなーくサブスクアプリで探していたら、1945年リリースの本作に行き着く。洋楽を普段一切聴かないぼくなので、勿論お名前すら存じ上げず。でも、ちょっと検索してみたら、表題曲は当時もんんんんのすごい大ヒットした曲らしいじゃないですか。でも、総売上数が曖昧(一応数字は出てるけど、「それ以上に売れてるものと思われる」らしい)だったり、そもそも曲に関するエピソードがいちいち伝聞スタイルだったりハッキリしない書き方だったり…凄く古い時代の曲なんだなというのがひしひしと伝わってくる。まぁ、だって、終戦の年ですもんね…。




『きよしこの夜』

なんて良い声なんだ…“渋い”はありきたりだし、“男前”は上っ面だし、“美声”はそのまま過ぎるし…なんて形容したら良いか分かんないけど、とにかく、良い声。モノクロ映画とかから聴こえてくる声って、全部この人の声なんじゃないだろうか(笑)。それくらい、“あの時代の”“アメリカの”声。


『アデステ・フィデレス』

ドラクエの呪文かと思うような曲タイトルだけど(笑)、まさかのこの曲なのか。

フェイクの入れ方が、大御所感(この方が何歳の時の作品なのかは存じ上げませんが)。

オペラ歌手のような張りのある女声のコーラスも素敵ですねぇ。この感じもまた、“あの時代の”“アメリカの”ソレ。


『ホワイト・クリスマス』

ここで、“繋がった”。

これが、当時空前のヒットを記録したという表題曲な訳ですが…「(教会音楽系と童謡唱歌系を除いて)クリスマスといえばこの曲!」っていう、まさにその曲だった。そっかぁ、元を辿るとこの方のものだったんだ! 既に1世紀に届こうというくらい昔の曲なのに、洋楽を一切聴かないぼくですら知っていて、尚且つ定番だという認識すら持つ程ですからね…そりゃあ空前のヒットですわな。


『ゴッド・レスト・イ・メリー・ジェントルメン』

ちょっと男性的というか、ハードボイルド感のある曲。コーラス等を伴わないパートが多く、ビングさんの声がダイレクトに入ってくるからなのかな。

タイトル通り、ジェントルメンな雰囲気の曲。


『Faith of Our Fathers』

これもまた、ダンディな曲。凄くノリノリで歌ってる感じは伝わってくるんですが、同時に凛とした空気感も覚える。

サビ(なのか?)のコーラスが印象的。きっと、1つのマイクを4人くらいの女性シンガーで囲んで歌う、あの時代のあの感じなんだろうなぁって。

ちなみに…先日のカーペンターズの作品でも思ったけど、原題の英語表記のままの曲と、邦題に直す曲と、原題をカタカナ表記する曲の違いは何なんだろう(笑)。


『クリスマスをわが家で』

こっちは、前2曲とまた全然違う、甘い歌声が特徴的。前曲までが野球部的なイケメンだとしたら、この歌声はサッカー部的なイケメン(笑)。垢抜けていて、どこか中性的な。

カーペンターズの作品でもカバーされてましたが、また全っ然雰囲気が異なる。


『ジングル・ベル』

アンドリュース•シスターズなる方々とのデュエット。なんか、良いですねぇ…クラスの“一軍”の男子と女子みたいな雰囲気。

誰もが聴いた事のあるアノ曲ですが…テンションが、めっちゃ素晴らしい匙加減。それこそ、クリスマスという言葉に自動的について回るような陽気で華やかな雰囲気はありつつ、でもただの商機に成り下がっている現代のギラついた(かつ味気ない)クリスマス感はなく、あくまでも“芳醇”。


『サンタが町にやって来る』

こちらもアンドリュース•シスターズとのコラボ。

フェイクに次ぐフェイクって感じのビングさんに対して、オリジナルにキッチリ忠実なアンドリュース•シスターズ。でも、意外と違和感がなく、むしろとてもマッチしている。

ビッグバンド感が全面に出たオケが素敵。これはもう、ぐうの音も出ない程クリスマス(笑)。


『シルヴァー・ベルズ』

今度は、キャロル•リチャーズなる女性と。

ここ何曲かの“家族で楽しむ”的な雰囲気から、もっと艶っぽさを増して“恋人たちの”的なデュエットへ(英語はさっぱりなので、歌詞がどんな事を言ってるのかは知る由もないけど 笑)。

ロマンチックなミドルバラード。


『クリスマスらしくなって来た』

タイトルだけ見ると、ジャンプ漫画の主人公みたい…強敵が現れて、「面白ぇ事になって来た」的な(笑)。

もちろん、ジャンプ漫画的な曲ではない。あったかいミドルチューン。シルキーなんだけどちょっと跳ね感もあるリズムに、心がウキウキする。


『キラニーのクリスマス』

アップテンポというか、テンション高めというか(決して、Adoさん的なハイテンションでもヤバT的なハイテンションでもない事は申し添えておきます 笑)。

ディズニー映画『ピノキオ』の、ゼペットじいさんのおもちゃ屋さんとかでBGMとしてかかってて欲しい感じ(ちなみに…何も考えずに『ピノキオ』を例に挙げましたが、本作は1945年リリースで『ピノキオ』は1940年の作品。時代が一緒だった)。


『メレ・カリキマカ』

ラストは、三度アンドリュース•シスターズとの曲。

これもまた軽快。アンドリュース•シスターズの軽快さは勿論のこと、この曲ではビングさんもゴキゲンな軽快さ。完全な偏見だけどビングさんてのには“二枚目のイケおじ”をイメージしてたんですが、この曲は“中身は三枚目のイケメンにいちゃん”を感じた(笑)。

間違いなくクリスマス感はあるんだけど、スチールギターにちょっぴり南の島が見えたりもする。




そんな、計14曲。


ほんと、我ながら良い例えだと思うんだけど、モノクロ映画の世界に似合いそうな歌声、そして作風。実際には1930年代後半からカラー映画の制作は活発化したようですが、歌声や、アレンジや、音質に、モノクロ映画に似合う雰囲気を感じるのです。


そう、音質!

当然、現代の最新技術でRecされたようなモノとは大違いな訳で。ブラスの音は時折割れてるし、ストリングスにも厚みが感じられないし、そもそも演奏もボーカルも音がクリアじゃない。でも、それで良いというかそれが良いというか。レコードの深みのある音ってデジタル機器では再現出来ないけど、それに似た感覚。クリアな音では全然ないんだけど、ノイズや滲みも含めて音に“雑味”が多い分、オリジナリティもあるし時代感も楽しめるし何よりも気さくな感じがするのが良い。ぼくはレコードを扱った事のない世代だけど、そういう世代には一周回って新鮮だと思う。デジタル処理された鋭角な音もいいけど、この時代の作品にある特有の“丸み”は、それだけでアドバンテージ。


クリスマスのホームパーティーで、BGMにこの作品を流しておいたりしたら、それだけでオシャレピーポーだと思ってもらえると思いますよ(笑)。






お気に入りは、

#01 『きよしこの夜』

#02 『アデステ・フィデレス』

#03 『ホワイト・クリスマス』

#07 『ジングル・ベル』

#08 『サンタが町にやって来る』

#11 『キラニーのクリスマス』






この作品が好きなら、

・『Christmas Portrait』/カーペンターズ

・『Louis Wishes You a Cool Yule』』/ルイ・アームストロング

・『A Jolly Christmas from Frank Sinatra』/フランク・シナトラ

などもいかがでしょうか。






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