>カバーアルバム
>タイトル:Christmas Portrait
>アーティスト:カーペンターズ
>リリース日:1978年 10月 13日
>記事作成日:2023年 12月 19日
聴きました!
この時期なので、今年も何枚かクリスマスにちなんだ作品を聴いてみようと思いまして。でも、検索してみても、意外と“クリスマスアルバム”っていうものは少なくて(クリスマスの“曲”は数多あれど、アルバム一枚まるまるクリスマスソングというのは、コンピ盤以外にはなかなか無いのでした)、検索を進めるうちに大御所(?)のクリスマスアルバムを発見した次第です。
洋楽を一切聴かず、またその時々のリアルタイムの曲を好む傾向が強いぼくでも名前を知ってる、稀有なアーティストさんの作品。
自分が生まれるよりも前の作品だけど、“時代感”はありつつ意外と“古めかしさ”は感じなかった。
ちなみに、ぼくが聴いたこのバージョンは『Special Edition』なる表記があり、収録曲数がちょっと多かった。
『天なる神には(讃美歌114番)』
讃美歌なんだ。お兄さんの歌声で聴くと、これはもう完全に“ポップソング”。
なんか…“いわゆる”アメリカのホリデイ感の強いアレンジ。幸福感に溢れとる。
『序曲』
曲タイトルはコレですが、いろんなクリスマスソングのメドレーですね。
やはり馴染みのある曲が聴こえてくるとテンションが上がりますね。ぼくの知ってる曲、知らない曲を織り交ぜながら。
『オールド・ファッションド・クリスマス』
ミュージカル音楽のように、色んな展開を見せる曲(このアルバムの収録曲、そういうのが多いですが)。しっとりとしたところ、華やかなところ、静謐なところ…聴いてて飽きない。
『クリスマス・ワルツ』
妹さんの歌声を堪能出来ます。うん、ほぼ“一見さん”のぼくにとって、カーペンターズと言えばこの歌声。
その名の通り、軽快なワルツ。軽やかでありつつ、妹さんの歌声はしっとりと滑らかなので、とてもバランスが良い。
『楽しいそり遊び』
一番驚いたのが、この有名なクリスマスソングに邦題を付けると『楽しいそり遊び』になるんだ!という事(笑)。ぼくは英語がからっきしだし、そもそも原題すら知らないので驚くのもなんなんだけど…そり遊びしてたとは思わなんだ。
妹さんとお兄さんの、それぞれの歌声を楽しめますね。
『クリスマス・タイム』
冒頭のピアノが良いなぁ。手数も動きも多いんだけど、重たさは皆無でとにかく軽快。イメージ的には、オモチャのピアノ(スヌーピーの友達のシュローダーが弾いてるようなヤツ)の音みたいに可愛らしい。
“本編”の、コーラスワークが芳醇なオトナの雰囲気も良いですけどね。
『メリー・リトル・クリスマス』
若干ハスキーなのに物凄くシルキーでもある、オリジナリティあふれる妹さんの歌声が映える映える。しばらくは、キッズだったりファミリーだったりに似合う可愛らしい曲が続きましたが、この曲はカップルに似合う妖艶さがある。
『サンタが街にやってくる』
ストリングスが可愛らしい。コーラスワークはもっと可愛らしい。鈴の音がなり、アップテンポに進むメロディラインに心が弾む弾む。
あっという間に通り過ぎる曲(笑)。
『クリスマス・ソング』
再度、カップル向けのロマンチックな曲へ。歌声にしなやかさとふくよかさがあり、エレピに妖艶さがある。LED電球で暴力的なまでにビビッドなイルミネーションが彩る都会的なクリスマスというよりも、暖炉のあるコテージとかでゆっくり自分たちだけの時間を過ごすような、そういう方向の贅沢さを感じる曲。
『キャロル・オブ・ザ・ベルズ』
インスト曲。
これこそミュージカル的というか、ミュージカルアニメ的というか、ディズニーアニメのサントラ的というか(笑)。ピアノにコミカルな要素があるからなのかな、割とシリアスな空気感から始まるんだけど、“愛する人との別離”みたいな重たいヤツというよりはネズミのキャラが猫のキャラに追われるようなシリアスさというか(笑)。
これはこれで好き。
『メリー・クリスマス・ダーリン』
物凄くポップソングらしいというか、“カーペンターズっぽい”曲だなぁと思ったら…この曲だけ、オリジナル曲なんですね! シンコペーションの感じとかが、凄くカーペンター的に感じたんですよね。
英詞なので、勿論ぼくには歌詞の内容など微塵も分かりませんが…こういう曲が似合うクリスマスを、いつか過ごしたい。子どもが独立した辺りにでも、奥さんと。
『主は生まれ給いぬ』
荘厳で静謐なコーラスには教会音楽感を強く感じますが、タイトルの感じからしても実際に聖歌か何かなんでしょうね。
凄く凛とした雰囲気に、背筋が伸びる感じ。ついでに、「クリスマスで浮かれてるようだけど、元々はそういう事じゃないよね?」と言われてる気がしてほんの少し「…ごめんなさい」っていう気持ちになる曲(笑)。
『オー・ホーリー・ナイト』
これもまた静謐な曲。そして、とても綺麗な曲。有名なクリスマスソングだけど、「喰らえクリスマス!」っていう感じではなくて(笑)、静かに主の生誕を喜びたくなる感じ。
『ホーム・フォー・ザ・ホリデイズ』
清らかで幻想的な入り口だけど、“本編”はもうウキウキでドキドキ。ケーキに、ケンタッキーに、プレゼント!ってな感じ。子どもが小さいうちは、この曲がBGMとして似合うクリスマスを過ごしたいなぁ〜。
『メドレー』
インスト曲。前曲から引き続き、小さい子どもと賑やかに過ごすクリスマスのBGMにしたい感じですね。インストなので歌はないけど、子どもと一緒にイントロクイズみたいにして「これなんの曲でしょうかー?」とかしたい(笑)。幸せの極み。
『ウィンター・ワンダーランド/シルヴァー・ベルズ/ホワイトクリスマス』
何というか…今で言うメガミックス的なというか、ちょっとマッシュアップ的ですらあるような構成。このコラージュ手法、この時代にはよくある手法だったのかな。単なるメドレーと言ってしまうには、凝り過ぎている印象。
『アヴェ・マリア』
こんなに都会的な『アヴェ・マリア』は、ちょっとした衝撃だぞ。スタンダードナンバーなのに、なんかちょっとヒットチャート感がある。すげぇな。
もう、とにかく、妹さんの歌声がセクシー。他の曲とは(そしてぼくがイメージする妹さんの歌声とは)、結構イメージが違う。ハスキーな要素が無く、とにかく圧倒的にシルキーで、しかも低音の迫力が凄い。
『Selections From “Nutcracker”:Overture Miniature / Dance of the sugar Plum Fairies / Valse des Fleurs』
これは、さすがに、「いや曲タイトルなげーよ」しか感想が出てこなかった(笑)。多分、上記タイトルにスペルミスあり(Apple Musicだと、タイトルの全体をパッと見られないんだ)。
『リトル・オルター・ボーイ』
バースのシリアスな感じと、サビの伸びやかで煌びやかな感じとの対照が心地良い。歌詞の事は全然分からないけど、曲の雰囲気的にはあんまりクリスマスソング感は無いですね。壮大なバラード。
『クリスマスはわが家で』
タイトルそのまんまの雰囲気の曲。外に出て大人数でわーきゃー騒ぐタイプのクリスマスではなく、自宅で家族とのんびり過ごすクリスマスに合いそうな、しっとりした曲。ちょっとジャジーな要素が強いかな。
『きよしこの夜』
ど定番曲で〆。クリスマス感はあれど、過度にコテコテさせる事のないシンプルなアレンジが好感。ハープが優しい。コーラスはもっと優しい。ストリングスが歌ってる。
落ち着く。とにかく落ち着く。素敵。
そんな、計21曲。
とにかくバリエーション豊か。ガッツリ歌モノもあればインストもあり、アップテンポなものからスロウでメロウなものまで。数曲をマッシュアップしたような曲まで。まぁ正直、終盤の曲は構成が自由すぎて、頭の中がちょっとゴチャっとした所もあるけど(それを『きよしこの夜』が鎮めてくれるから結果オーライではあるけど)。
現代の、ダイパ重視で収録時間が短くなってる作品になれちゃってるからだろうけども、ちょっと21曲/70分はボリューミーではあった(笑)。けど、クリスマスが近くなったら、エンドレスでBGMとして流しておきたいなぁとも思う。
ところで…最近はあまり見かけない(気がする)、タイトルを邦題に置き換えるパターン。このアルバムでも散見されていますが…“日本語訳”するものと“英語をカタカナ表記に置き換える”ものとって、何が違うんだろうか(笑)。そして、そもそも誰が邦訳してるの⁉︎ 邦楽だけ聴いてると気にもならない事が、こうして急に気になり出したら止まらない。
お気に入りは、
#02 『序曲』
#04 『クリスマス・ワルツ』
#05 『楽しいそり遊び』
#06 『クリスマス・タイム』
#10 『キャロル・オブ・ザ・ベルズ』
#11 『メリー・クリスマス・ダーリン』
#12 『主は生まれ給いぬ』
#13 『オー・ホーリー・ナイト』
#17 『アヴェ・マリア』
#21 『きよしこの夜』
この作品が好きなら、
・『CHRISTMAS AT STEINWAY HALL』/SHIMON MULLIGAN
・『A Charlie Brown Christmas』/VINCE GUARALDl TRIO
・『BEAUTIFUL JAZZ CHRISTMAS 〜STANDARD SONGS〜』/Various Artists
などもいかがでしょうか。
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