>フルアルバム
>タイトル:A Charlie Brown Christmas Original Sound Track Recording Of The CBS Television Special
>アーティスト:VINCE GUARALDI TRIO
>リリース日:1965年 12月 9日
>記事作成日:2022年 12月 23日
久しぶりに聴きました!
この時期になると、聴きたくなるアルバム。
ぼくは、キャラクターとしてのスヌーピーはもちろん知ってるけど、アニメ作品としての『PEANUTS』たまたまつい最近初めて(ちょこっと)観た程度で。だから全然よくわかってないんですが…このアルバムの収録曲が(アルバムタイトルに“サウンドトラック”とある通り)劇中で使われてたの⁉︎ ちょっと、にわかには信じられん(笑) 確かに西洋的なユーモアやオトナ向けのシニカルさは感じだけど…だからって音楽もこれ程オトナ向けだと、子どもは完全に興味を示さないっすよね。
『O Tannenbaum』
有名曲からスタート。
冒頭のピアノには荘厳さも感じられるけど、リズム隊も重なって以降は落ち着いた雰囲気の中に確実にキラキラが混ざっている、心が軽やかになる雰囲気になる。
『What Child Is This?』
これは、元々讃美歌として知っていて、メロが好きだった曲。元はイングランド民謡なんですねぇ(初めて知った)。
讃美歌としてのイメージが強いからか、こちらのバージョンもちょっぴり厳粛なイメージを感じさせる気がします。でも、ジャズ特有の“様式化した自由”みたいなもののテイストも、良い感じに効いている。
『My Little Drum』
ボーカルというか、斉唱というか、スキャットというか…?が重なった、ポップな曲。
同じ旋律が繰り返す構成に、大袈裟に言えばちょっとヒップホップを感じる瞬間もある。
アップライトなんじゃないかなぁ?って感じの、フランクな音色のピアノが良いです。
『Linus and Lucy』
ピアノなのに。クリスマス曲なのに。ジャズなのに。いろんな“なのに”が浮かんでくるくらいに特徴的な、ピアノのプレイ。ロックバンドのピアノみたいに、アグレッシブ。聴きようによっては、もはや“攻撃的”とすら言えるかもしれない。
なんか、アドレナリンが分泌されそうな曲調(笑)
『Christmas Time Is Here (Instrumental)』
この曲と次の曲は、同じ曲の歌アリ/歌ナシなワケですが。まぁ、譜面的には“まったく同じ”ではないんだけれども、なんか不思議な感じ。やっぱり、歌があると無いとでは印象もだいぶ異なるんだけど、でも並べて聴くとやっぱり同じ質感なんですよねぇ。“双子”っていうよりは、“驚く程そっくりな他人”みたいな感覚(笑)
…何の話だ。
『Christmas Time Is Here (Vocal version)』
という訳でこちらはボーカルあり。ボーカルというか、少年少女合唱団みたいな斉唱。あどけなさも漂う子どもたちの歌声なんだけど、でも凄く“しっかりしてる”んですよねぇ。雰囲気があるというか、存在感があるというか。
ラストがぶつ切りなのだけ、なんか残念だけど。まぁ、サントラってぇなら仕方なしか。
『Skating』
軽やかな曲。ピアノが、まぁ〜〜〜ゴキゲン! リズム隊も、落ち着きの中に跳ね感もある絶妙な温度感。
こんな曲を聴くと、ジャズ音楽ってものを掘り下げてみたくなります。
『Hark! The Herald Angels Sing』
何というか、“ドクリスマス”な曲(笑) 有名曲は、やっぱりテンションが上がる。
この曲も、少年少女の歌声。さっきのボーカル曲は“合唱団”って感じだったけど、こちらはお友達同士で集まって歌いました感が強い。完成度は『Christmas Timeー』のほうが断然高いけど、こっちのフレンドリーな感じのほうがぼくはより好きだな。
『Christmas Is Coming』
ウッキウキ。もう、ウッキウキですわ。クリスマスの夜の子どもたちの表情と感情を、そのまま音に凝縮したような曲。
マジで、こんなに敷居の低いジャズが大好きだ。
『Fur Elise』
唐突に『エリーゼのために』。しかも、割と原典に忠実な。
急になんかちょっと緊張感を覚える感じがあるけど、この緩急もまぁ悪くはない。
…と書きながら、「あぁ!そう言えばいつもピアノを弾いてる子が居たな!」と思い出す。
『The Christmas Song』
ロマンチックが過ぎる(笑) ロマンチック過ぎて、もはやちょっと艶かしさすら感じる。
ぼく自身が非パリピだからかもしれませんが…クリスマスは、マライアキャリーよりはこの曲が似合う過ごし方をしたいものです(笑)
『Greensleeves』
前曲からのこの流れ…素晴らしいですね。演奏のみならず、曲順等々も素敵なアルバムだと思う。
この曲も超有名曲ですが、イングランド民謡なんですね。結構、好きな曲の“オリジナル”に遡るとイングランド民謡が原点(原典)になってる事が多い気がする。そういうくくりで聴いた事はなかったけど、今度イングランド民謡という掘り下げ方をしてみようかな。
もちろん、曲のチカラだけでなく、このバージョンの演奏や空気感も素晴らしいですよ!
『Great Pumpkin Waltz』
柔らかさと優しさを感じる曲。メロディがあったかい。その温度感と、演奏陣の音のあったかさがちゃんとイコールになっているのも良い。
ウッドベースの深い音が、とても効果的に機能している曲。
『Thanksgiving Theme』
最後は楽しく、陽気に。これはもう、無条件にウキウキしてきますねぇ。そして、陽気な空気感の中にもジェントルを感じるのもまた良し。
そんな、計14曲。
今年も、12月に入ってから何枚かのクリスマスアルバムを聴いていますが…意図した訳じゃないんだけど、結果的に厳かで厳格で、宗教色の強い作品を聴く事が多かった。対してこのアルバムは、“主の生誕を祝す”というよりは“家族や友人と楽しむイベント”としてのクリスマスに似合う、ポップな作品だと思います。その両方を楽しめる音楽の感性を持ち合わせていて、本当に良かったと思ってます。音楽好きの母の血かな。でも、宗教音楽に触れながら育ったのは父のおかげか。
いずれにしても、すべての人にとって、愛のあるクリスマスになりますように。
お気に入りは、
#01 『O Tannenbaum』
#02 『What Child Is This?』
#06 『Christmas Time Is Here (Vocal version)』
#08 『Hark! The Herald Angels Sing』
#11 『The Christmas Song』
#12 『Greenleeves』
この作品が好きなら、
・『BEAUTIFUL JAZZ CHRISTMAS 〜STANDARD SONGS〜』/Various Artists
・『Home for The Holidays』/Gregg Karukas feat. Shelby Flint
・『CHRISTMAS AT STEINWAY HALL』/SHIMON MULLIGAN
などもいかがでしょうか。
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