>オリジナルミニアルバム
>タイトル:HEART
>アーティスト:the shes gone
>リリース日:2023年 2月 15日
>記事作成日:2023年 3月 20日
聴きました!
ほぼほぼ書き上げていた本作のかんそうぶんが、何故か一旦全部消えちゃったのですが…それでももう一回イチから感想を書き直して残しておきたいと思えるくらいに、素晴らしいアルバム(笑)。
シズゴ最新作。今回も、アコギを取り入れた柔らかいバンドサウンドを中心に、感情が揺さぶられるポップロックチューンが満載の一枚でした。
『栞をはずして』
やっぱ、メロディが抜群なんだよなぁ。メロディだけ追っても充分に聴き応えがあるし、更に言うと歌詞のストーリーはこのメロに乗っかる事によって格段にドラマチックになっている。
のっけから、なんて切ない恋物語なのでしょうか。
『春よ、恋』
春って、ウキウキしますよね。恋って、ワクワクしますよね。その2つの感覚を50/50で掛け合わせたら、この曲になる感じ。爽やかで甘酸っぱくて、瑞々しい曲。
これは、絶対に春に聴くべき曲。ぼくのように、死んだ顔して楽しくもない職場に向かって電車に揺られるような人でも、その通勤の途上を春色で彩ってくれるから。
『ムスクの香り』
ぼくにとっては、ちょっぴり青春過ぎる(笑)。あまりにもピュアな葛藤がこの曲にはあって、それがもうぼくには眩しくて眩しくて…浄化→昇天してしまいそう。
この曲の主人公にとっては人生一大事レベルの感じなんだろうけど、ぼくにはそれも含めて“青春”にしか感じられぬ…自分が歳食った事を実感(笑)。
『陽だまり』
まさに陽だまりの温かさのような、そんな柔らかさと温かさに満ちてるミドルチューン。更に言うと、その陽だまりは午後の陽が傾きかけた頃のソレなんじゃないかな?って思うような、ちょっとだけセンチメンタルな匂いも併せ持っている。
『アポストロフィ』
これもまた柔らかい雰囲気の曲。日常の匂いというか、生活臭みたいなものすら感じられるような歌詞。20代くらいの人の大半の頭の中は、この曲が具現化してるんじゃなかろうかという。
歌詞には日常の匂いを感じつつ、アレンジは結構ドラマチックだったりして。その良い意味でのギャップも、なかなかオツ。
『スクールボーイ』
再び、青春のカタマリみたいな曲へ。カタマリというか、湯葉みたいな?(笑)。
10代で聴いたら素直に“自分のテーマソング”として聴けそうだし、20代で聴いたら「10代の頃は青かったな」なんて思ってちょっとオトナになった自分に気付けそうだし、30代で聴いたらもうただただ自分の中に無くなってきた“若者成分”を貪るように補給してアンチエイジング効果を期待する感じになると思う(笑)。聴く時期によって、受け取り方が変わりそう。
『どの瞬間も』
本作随一のロックチューン。“ロック”よりは“ポップ”が強い傾向のこのバンドですが、この曲については“ロック”が先に来てますね。
サビ冒頭の歌詞が曲タイトルになってますが…このメロディなら適当に英詞を充てたら映えそうな感じなのに、あくまで日本語を乗せてるあたりが、J-POP好きのぼくにはグッと来るポイント(笑)。
『これから』
凄くあったかい音。そして、寝起きで微睡んでいる瞬間のような、どこかふわふわした空気。凄く幸福感に溢れていて、聴いていると自然と口角が上がってくる感じの曲。
…なーのーに! なんだよこの歌詞(笑)。そんなあったかくて懐が深くて柔らかいサウンドに似合うストーリーテリングなのかと思いきや、幸せだった頃を独りになった今思い返す歌だった…。この落差は、ちょっとした凶器。
でも、厳しい事をひとつだけ言うと…「この遅刻癖も笑ってくれる人」を探すんじゃなくて、遅刻癖を直しやがれ! 遅刻とかが許せないタイプのぼくとしては、「お前、そういうトコだぞ!」と(笑)。
そんな、計8曲。
ある意味で非常にナイーブなんだけど、でも決して“弱い”訳ではない…そんな男子像が、今回も余す所なく描かれていましたね。もしも願いが叶うのならば、大学生くらいの時期にそれくらいの感性でこのバンドの曲に浸りたかった(笑)。きっとあの時期に聴いていれば、指折りの“大好きなバンド”になっていた事と思われる(いや、今も凄く好きですけどね?)。
普遍性はあるけどマンネリ感はない、素敵なバンド(及び素敵なアルバム)。
お気に入りは、
#02 『春よ、恋』
#04 『陽だまり』
#05 『アポストロフィ』
#08 『これから』
この作品が好きなら、
・『Memory』/マルシィ
・『僕の唄で君に永遠を』/moon drop
などもいかがでしょうか。
DLしてライブラリに追加!レベル(^∇^)
ぼくの、もう1つのブログもご贔屓に!