>EP盤
>タイトル:wwavess
>アーティスト:おかもとえみ
>リリース日:2022年 12月 13日
>記事作成日:2023年 1月 10日
聴きました!
“フレンズのボーカリスト”として知り、そこから遡ってソロ作もチェックするようになったアーティストさん。
フレンズとはまったく違う、クールで都会的でほんのり影も感じるようなミステリアスな空気もまとった、ソロの作風。
今回はどんな感じか…。
『ANSWER』
軽快で爽やか、だけどほんのりセンチメンタルも香る、えみそんソロ作の作風“ど真ん中”な曲。デジタルなオケが、相変わらずとてもスタイリッシュ。
歌い方が、“フレンズのボーカル”の時とはハッキリ違うんですよねぇ。その使い分けがすごいと、毎回思う。
『ILY IMY』
オケだけで言うと、かなりヒップホップっぼい。音にズシンとした重みがあるのに、ビートは跳ねてる感じが。ボーカルラインも、メロディアスではあるんだけれどもビートの起伏をかなり意識しながらそことのコンビネーションを大事にしているような気がして、そこも何となくヒップホップ的。
『MOTEL』
うん、カリフォルニアの匂いがする(笑)。乾いた風と、焼けるような日差し。面白いのは、曲の雰囲気はその情景をエアコンの効いた涼しい屋内から見ているようなクールさだという事。こんなにクールなのに、ちゃんと“サマーチューン”なんだよなぁ。
『seaside / cafeteria』
ラップ色強め。ひろせひろせのベッタベタ(超褒め言葉だから!!!!)なラップに温度感を合わせた“フレンズモード”のラップではなく、フィメールラッパーみたいな存在感とこなれ感。でも、メロディパートはそれはそれで澄んだ歌声が印象的で…ソロなのに、フィメールラッパーとディーバによる2人組みたいな様相の曲。
『生活』
生活感ゼロのとにかくお洒落なオケに乗る、生活感アリアリのストーリー。でも、そうとだけ書くとギャップがあるように感じるけど、実際に音を聴くと、そういうギャップ(違和感)みたいなものは皆無で。自分自身の生活にも通じる生活感のある歌なのに、オケはスタイリッシュ極まりないもんだから、まるで自分の生活がスタイリッシュなんじゃないかという勘違いに襲われる(笑)
低音が素晴らしい。いつまでも聴いていたい。この音に合わせてトロリと溶けて、アメーバみたいになってしまいたい。
『fall』
最後の曲まで一貫して、スタイリッシュでアダルティ。“対象年齢”高めのクールな曲でシメ。
でも、面白いのは、歌詞を“字面”で追うとサウンドから受けるイメージとちょっとだけ違うところ。「フレンズの雰囲気に近い」と言うと語弊が生まれるのかもしれないけど、そんなイメージの、カジュアルでフランクな歌詞だと感じるんです。音に焦点を当てると大人っぽくてクール、歌詞(の表現)に焦点を当てるとフレンドリー。
そんな、計6曲。
本作も、フレンズとはまったく異なる、クールでスタイリッシュな曲がたくさん入ってました。
ただ…ソロの作品を重ねるごとに、雰囲気は変わらないけどちょっとずつ(ホントちょっとずつ)キャッチーさが増してきてます? 初期作は“すりおろしたての生姜を使った自家製ジンジャーエール”みたいなドライさが先に来るような味で、本作はカナダドライ的な飲みやすい味になってる感じ。その変化、ぼく的には大歓迎です。「変化を大歓迎」というか…自家製もカナダドライも、どっちも好きっすという意味。
そんな感じで、エッジは効いていつつも聴きやすさも併せ持つ、そんな“良いトコ取り”な作品だったと感じました。
お気に入りは、
#03 『MOTEL』
#04 『seaside / cafeteria』
#05 『生活』
#06 『fall』
この作品が好きなら、
・『MIRACLE FOOD』/SHE IS SUMMER
・『まぼろし』/蒼山幸子
・『SickSickSickSick』/佐藤千亜妃
などもいかがでしょうか。
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