>LIVEの感想
>アーティスト:B'z/Mr.Children
>公演名:B'z presests UNITE #01
>参戦日:2021年 10月 10日
     ※ライブ自体は9月18日 & 19日
>会場:おうち(配信版での参戦)
    ※ライブ自体は大阪城ホール





(配信版で)参戦しました!

先日、このイベントのテーマソング『UNITE』の感想でも書いたんですが…B'zとミスチルって! お笑いで言ったらダウンタウンとウッチャンナンチャンだし、丼で言ったらウニいくら丼だし、オカルトで言ったら幽霊がUFOに乗ってやってくる感じ(笑)
ぼくらくらいの世代には、まさに夢の組み合わせなんじゃないでしょうか。

ぼくの中では、小学生の頃から“好きなアーティスト1位”からMr.Childrenが陥落した事のない程のミスチルファンなんですが、B'zさんは正直殆ど聴いてきてなくて。なんかちょっと、正直食わず嫌いの感じがあったんですが…この状況下でこういうイベントを企画してその最初の対バン相手にミスチルを指名するなんて、もう、「何から何まで“分かってる”じゃねーか…」と、偉そうにもそう思ったんですよねぇ。



という事で、まずはミスチルのターン。



B'z『UNITE』イントロのSEから、Mr.Children登場。いやもう、ミスチルが一番手で登場するっていうだけで、異常事態。普通じゃない気配に、ドキドキは既に最高潮。
“肩慣らし”的に音を出すイントロダクションから、『Tomorrow never knows』。いや、もちろん『Tomorrow〜』は文句なしで良かったんですが…たった数10秒のこのイントロ曲が、今回もめっちゃカッコよくて良かった。毎回、“何かの曲のアレンジ”とかじゃなくて完全にオリジナルの音が鳴るので、なんか「ミスチルの新曲を聴いた」くらいの幸せに包まれるんですよねぇ。今回はちょっとシリアスで、クールな感じ。
名刺がわりの『Tomorrow〜』は、「桜井さんの声、絶好調だなぁ」という感想。伸びますねぇ。声にEBowかけてんじゃねーの?(笑)

一言一言を丁寧に丁寧に、『GIFT』を。そして、激しいさと切なさが奇跡的に同居している名ロックバラード『himawari』へ。ぼく、この曲、ミスチルの数多ある曲の中でも有数の“ロックな曲”だと思っていて。B'zのようなズドンと野太くて直線的なロックとは違うけれども、ロックが魂なんだとするとこの曲は紛れもないロック。この日のプレイも、圧巻でした。毒々しい赤のライトが交錯するステージ上で狂うように踊る(?)桜井さんも、ちゃんと見られた。この曲は、ライブに限る!!!

想いのこもったMCを挟んで、『口笛』。本当にありとあらゆるタイプの曲があるミスチルですが、パブリックイメージ的にはこの曲みたいな柔らかくて甘酸っぱいポップチューンを歌う人たちというのが強いのかな?というのがあって。そういう意味で、これもまた“名刺がわり”に選ばれたのかなぁ〜なんて考えながら聴きました。

MC。「B'zとMr.Childrenという、ビッグな2つのバンド」と自分で言っちゃう桜井さん、面白い。そして、「B'zに負けたくない」のくだりは、別の意味で面白い。「一体これ何に勝つの?何に負けるの?」というこの考え方と同じものが、Mr.Childrenの作品には随所にあって、ぼくはそこに救われてきたんだ…。勝つべき相手は何なのか?やるべき事は何なのか?見るべき人は誰なのか?

で、B'z登場。
B'z登場。
B'z登場…
B'z登場!!??
Mr.Childrenの4人と、サポートSUNNYさんと、そして松本さんと稲葉さん。これはもう、『笑っていいとも!』の最終回に匹敵する絵面。凄すぎて言葉が出てこない。
正座して聴くべき『Everything (It's you)』。元から大好きなこの曲が、稲葉さんと桜井さんのツインボーカルver.で。
思ったのは、「さすが桜井さん」。ap bank fesで数多の個性的なボーカリストと共演してきただけあって、“受け”のパフォーマンスが光ってた。こんなに個性的で、むしろ個性しかない稲葉さんのボーカルを、こんなに違和感なく“受け”るとは。本来、桜井さん自身も個性的なボーカリストなのに、相手に合わせるスキルも異常に高いのは、それはもうきっとap bank fesがあるから。
間奏の、松本さんのオリジナルメロディによるギターソロもカッコ良かった。そしてここでも、田原さんの“受け”のギターが光ってた。

後半戦。
今回はアウェー戦なので、全編ベスト的選曲で行くのかな?と思ったんですが、後半は“今のMr.Children”だった! ミスチルファンにも嬉しい構成ですね。
ここまで上がりに上がったボルテージをリセットするように、穏やかに、物静かに、『others』。曲の終盤で再びグングンと熱を帯びていくプレイが良かった。アレンジ的にはスタジオ音源と変わらなかったと思うんだけど、込められた熱量が段違いでした。これぞライブ!って感じ。

そして、『DANCING SHOES』『SINGLES』と、クセの強いロックナンバーが続く。
イントロ長尺ver.の『DANCING SHOES』が良かった…最初、何の曲かまだ分からない段階で「あの曲かな、この曲かな」って予想する瞬間のワクワク感は、他では味わえません(笑) ゴツゴツした雰囲気の曲が、生の演奏のダイナミズムを得て尚更骨太に、尚更クセが強く響いてきた。プレイをそれぞれが楽しんでいるのが、凄く伝わってきましたし。
同じく、ゴツゴツした雰囲気で男臭い雰囲気の『SINGLES』も良かったです。この曲は、ほんとに、ライブ映えする。アルバム『重力と呼吸』の曲たちは、多くがそんな感じ(『himawari』なんかまさに!)。

ラストは『Brand new planet』と『innocent world』。
『Brand〜』は、どのシチュエーションで聴いたってキラキラしてる。2大バンドの初競演の舞台だろうが、コロナ禍だろうが、歓声が無かろうがアウェイ戦だろうが、どんな場面でもただひたすらにキラキラしていて、聴いてる人の力を抜いて笑顔にしてくれる。おそらくB'zのファン層には一番ニーズが低いのが“キラキラ感”な気がするのですが(笑)、きっとこのライブを観ているゴリゴリのB'zファンにも、このキラキラは浸透して笑顔にしたんじゃないかと思う。
『innocent〜』はもう、説明不要でしょうね。ダメ押しというか、致命傷というか(笑) この流れでこんな曲を歌われて、聴き手が何も思わない訳がないでしょう?と。早く、ミスチルライブで、またこの曲でオーディエンスの一人として熱唱したいなぁ。周囲と一緒に合唱したいなぁ。あぁ、ライブが恋しいなぁ…泣けてきた。

この辺りはもうね、「あぁ、ミスチルが終わってしまう…ミスチルが聴きたい…もっとミスチルの音を食らっていたい…」という気持ちだけでした(笑)



そして、B'zパート。



神々しいまでのシンセの音と、炎に照らされたB'zと。控えめに言って、“神、降臨”でしょうね(笑) つか、松本さんの背面、そんなにアンプ要るの⁉︎   B'zのライブではいつもそうなの?

このイベントのテーマソング的な『UNITE』でスタート。歌詞が、意外とお茶目なんですよね。稲葉さんの歌詞はもっと比喩的なものが多い印象だったんですが、直接的にこのイベントの事を歌っている感じが強くて、しかもちょっとお茶目。コワモテが見せる笑顔みたいなズルさがあった(笑) このライブを見た段階ではまだスタジオ音源を聴いてなくて歌詞もよく分かってなかったので…出来る事なら、歌詞もちゃんと読み込んだ今、もう一回ライブを見てみたかったなぁ。

そしてそのまま『イチブトゼンブ』へ。積極的に聴いてこなかった、何ならちょっと食わず嫌いしていた奴でも(何となくでだけど)歌えるって、どういう事よ⁉︎   ミスチルもだけど、B'zも、一般社会への浸透率がとんでもない。もはや怖い(笑)

この日初のMCを挟んで、『love me, I love you』へ。
食わず嫌いしときながら言うのもナンなんだけど…この曲は、昔から好きなんですよねぇ。物凄くキャッチーで、グイグイ来る感じでもないのにいつの間にか頭に焼き付いて離れなくなってる。CD音源よりも松本さんのギターが半歩前に出てる感じも、聴き応えがあってなお良い。

続いて、『有頂天』と『今宵月の見える丘に』。
『有頂天』って曲は、初めて聴いたのかな。聴いた事はないけど、「まさにB'z」って感じの音。重厚でラウドな音に、キーボードと稲葉さんの奔放な高音が絡む。ツーバス、すげぇな…。
そして、キラーチューン『今宵月の見える丘に』。これまでB'zを積極的に聴いてこなかったぼくでも、ヴァースも含めて(鼻歌程度でなら)歌える曲。そして、昔、桑田佳祐さんの番組でミスチル桜井さんと桑田さんがカラオケ対決みたいなのをしてて、そこで桜井さんがこの曲を歌ってたのを思い出した。その時点で「これがきっとミスチルとB'zの“最接近”の瞬間なんだろうなぁ」って思った記憶があるんだけど、時を経てミスチルとB'zがツーマンをやる日が来るだなんて。変に感慨深くなりました。

MCを挟んで、『LOVE PHANTOM』。いやまさか、この曲を、ライブで聴く日が来るとはね。それこそ、B'zと馴染みの薄いぼくでも歌えるヤツ。イントロの、ヒステリックとすら言えるようなキーボードの時点で、既にテンション爆上がり。いやもう、無条件にカッコいいですよね。そして、サビのメロディは恐ろしくキャッチー。

オフマイクでのコールアンドレスポンスを経て、『Calling』。この曲の構成は、2021年の今聴いても未だに斬新。確か何かのドラマの主題歌かなんかで当時テレビCMでサビを何度も耳にした記憶があるんだけども、曲の殆どは、そうやってテレビで露出する部分とは曲調がまるっきり違うんだからなぁ。

この辺りはMCと曲とが交互に展開する感じでした。間にMCを挟みながら、『BANZAI』『ミエナイチカラ〜INVISIBLE ONE〜』『兵、走る』。
稲葉さん、早口になるところの滑舌が良いですよね(笑)…というのを、『BANZAI』を聴きながら改めて思う。
『ミエナイチカラ』は、懐かしいですねぇ。こんなに重厚な音なのに爽やかさみたいなものもあって、聴き終えると凄く前向きな気持ちになれる曲。
初めて聴いた、『兵、走る』で本編ラスト。随分と雄々しく、そして野太い曲だなぁと思ったら、ラグビー関連のタイアップソングだったんですね。なんか、激しく納得。非常に“B'z感”のある、パワフルな曲だなぁと思いました。サウンドのイメージ的には、ミスチルはスポーツカー的でB'zは戦車とか装甲車。完璧な棲み分けがなされてた…。

で、アンコール。メンバー紹介して、、、桜井さんを呼び込み!
桜井さんが選んだらしい、『さまよえる蒼い弾丸』! この辺で変にバラードを選ばないところが良い。「勝つべきはB'zじゃなくてコロナ」とか言っときながら、フツーにB'zに挑んでる(笑) 改めて思う…この個性的な2つのボーカルが、ケンカせずに混ざり合っているという奇跡。サビはユニゾンだったけど、存在感がちょうど50/50だったと感じました。
この曲の一人称は“僕”なんだけど、稲葉さんには“大人が、意図的に使う「僕」”の響きがあって、桜井さんには“少年が無自覚に言う「僕」”の響きを感じた。ぼくがそういう聴き方をしてるからなんだろうけども、なんか、そこが印象的でした。

で、B'zによるオーラスは『ultra soul』。この曲が生み出す一体感って、何なんでしょうね? 理屈的にはよく分かんないけど、聴いてるとアツくなるしなんかオーディエンスが一体になる感じがあるんですよね。今回のテイクも、まさにそう。配信で、リアタイではないタイミングで視聴したんだけど、なんかすっごく“輪の中”に居る感じがしました。最後の「ウルトラソウルッ!ウルトラソウルッ!!ウルトラソウルッ!!!」の3連発が良かった。

ライブが終わって、集合写真。マスクをしたオーディエンスの風景を桜の花びらと称する桜井さん、やっぱり天才だと思う。表現の天才という以上に、人をあったかい気持ちにさせる天才。マスクというコロナ禍の象徴、ネガティブの象徴みたいなものを、アサーティブな言い方で「付けとこう」と思わせてくれる…ほんとに、天才。そういう物言いを出来る人になりたい。



そんな、約2時間半。

いやぁ…すんごいモン見た…。凄すぎて、語彙力がゼロになっちった(笑)
なんかよく分かんないけど、もうしばらくは、生きていこうと思えた(別に死のうと思っていた訳ではない 笑)。「生きる活力を貰った」って、こういう事なんだな。





特に印象に残ったのは、
・『himawari』/Mr.Children
・『Everything(It's you)』/Mr.Children+B'z
・『others』/Mr.Children
・『DANCING SHOES』/Mr.Children
・『innocent world』/Mr.Children
・『love me, I love you』/B'z
・『今宵月の見える丘に』/B'z
・『LOVE PHANTOM』/B'z
・『さまよえる蒼い弾丸』/B'z+桜井和寿
・『ultra soul』/B'z













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